プロ翻訳者の単語帳

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I’ve had it.

      2018/02/12

もうたくさんだ。 

“I have had it.” の略。
このフレーズでは、縮約形 “I’ve” が一般的。

「もううんざり」と吐き捨てる感じで言う。

自分なりに堪えているのに、うまくいかず、
頭をかきむしるような限界状態。

これ以上、続けるわけにはいかない
<3語ワンセット>の自他向け宣言。

日本語の「もうたくさん」「もう十分」
と同程度のニュアンスなので、下品さはない。
老若男女を問わず使われている。

ただし、場面や言い方によっては、かなり
無責任で自暴自棄な捨て詞に聞こえる。
そのため、状況をわきまえて用いる
気遣いは必要だろう(特に仕事中)。

———————————-
◆ “I’ve had it” = “I have had it”
なので、基本英単語のみで構成されている。

一見簡単。
だが、英文法の基礎ができていなければ、
理解は容易でない。

“had” は “have” の過去・過去分詞形
であり、”have” には動詞と助動詞がある。
いわば、”have” が2つ連続しているようなもの。

日本の中学課程で学ぶ<時制>である。
自力で判別できるだろうか。

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◆ 最初の “have” は、完了形を示す助動詞
動詞の過去分詞形を伴い、
完了形(過去完了・仮定法過去完了)を作る。
ここでは、過去完了形である。

続く “had” は、動詞
動詞 “have” の過去分詞形
先の下線部に該当する。

すなわち、助動詞 “have” の伴う
「動詞の過去分詞形」とは、
他動詞 “have” の過去分詞形 “had”を指す。

have(助動詞)+had(他動詞 “have” の過去分詞形)。

“had” の原形である他動詞 “have” は、
ここでは「(苦しみを)経験する」の意。
その “have” の過去分詞形が、この “had”。

◆ <時制>は、日本人学習者にとって、
最大級の鬼門。

「完了形」など、
日本語には存在しない概念に近い。

現在完了形を普通に和訳すると、
「過去形」と違わなかったりする。

英語ネイティブであっても、本来の
「完了形」の代わりに、シンプルな「過去形」
で口頭表現することは少なくない。

日本人なら苦手で当然なのだ。

英語の<時制>の一部は、日本語にそぐわない。

そのため、基本をしっかり学んだ後は、
文法の教科書から早めに離れ
ひたすら
英文を多読して慣れてしまう方が早い。

あとは、必要に応じて教科書で再確認する。

日本語に存在しない文法は、
原文で慣れるのがベスト

私もこうして学んだ。ーー
ーー

※ <時制>復習のためのお勧めサイト ↓
【永久保存版】12種類の英語の時制を徹底解説

◆ 代名詞 “it” は総称的で、一般的に訳出しない。
具体的な何かを指すというより、
もっと漠然とした感じ。

“I’ve had it.” では、発言者たる “I” を
<うんざりさせた全体的な状態>
を示している。

その正体は、本人もはっきり把握して
いなかったりする。日本語でも同様だろう。

<総称的な “it” 例> ※ 普通は訳出しない

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“She punched my face today.
I’ve had it.
(今日、彼女に顔を殴られた。もうたくさんだ。)

“He’s been so annoying. I’ve had it.
(彼はずっとうざくて。もうたくさんよ。)

“My mom keeps tabs on me.
I’ve had it.
(母に監視されていて、もううんざり。)

“I’m just spinning my wheels. I’ve had it.”
(報われない苦労ばかり。もうたくさんだ。)

【類似表現】
“I’m fed up.”
http://mickeyweb.info/archives/587
(うんざりした。)

“Sick and tired of – ”
http://mickeyweb.info/archives/713
(~にうんざりだ。)

“disgusting” ※ 非常に強い不快
http://mickeyweb.info/archives/9425
(非常に不愉快な、うんざりさせる)

 

 

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