私にもその経験があります。
“I’ve (= I have) been there.”
(私はそこにいたことがあります。)
日本の中学校で学ぶ基本的な英文である。
この意味の他にも頻出の用法があり、それが今回の表題。
「私はそこにいたことがある」から転じて、
「私にはその経験がある」。
他者の苦境を見聞きした際に使われることが多く、
その苦しみに「共感」する発言。
「私にも」と告白し、理解を示すことで、
相手の苦痛と孤独感を和らげる。
“there”(そこ)は、物理的な「場所」でなく、
自らの「経験」または「経験した状況」を指す。
「私もそのつらさを味わった」
「私もその悲しみを経てきた」
「私もその思いを知っている」
こんな心地が「その経験」。
その経験がさほどないなら、安易に用いるべき表現ではない。
受け手に失礼なばかりでなく、自分の信用を落とすから。
【類似表現】
“I can relate.”
https://mickeyweb.info/archives/2259
(共感できます。)
“I know the feeling.”
(その気持ちは分かります。)