反応がない
要求や呼掛けに反応しない様子を示す形容詞。
“responsive” は形容詞のみで、「敏感な」が基本的意味。
【発音】 rɪspάnsɪv
【音節】 re-spon-sive (3音節)
名詞 ” response “(反応)に、
接尾辞 “ ive “( ~ の性質をもつ)
を加えたもの。
” response ” の語源は、ラテン語「 応答 」( respōnsum )。
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■ 人体に対して用いる ” responsive ” は
「 刺激に反応する 」。
刺激( stimulus )とは、呼掛けや身体への接触、
さらに医薬品や治療を指す。
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否定の接頭辞 ” un “( ~ でない )を加えて、「 反応しない 」。
【発音】 ʌ̀nrispɔ́nsiv
【音節】 un-re-spon-sive (4音節)
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◆ ニュースに出てくる ” unresponsive ” の大半は、
倒れた人が無反応な状態 を表す。
この用法では、「 呼掛け 」のみならず、肩を揺するなどの
接触刺激を与えた結果の「 無反応 」が一般的である。
- “She was found unresponsive by medical personnel.”
(彼女は無反応の状態で医療関係者に発見された。)
→ 医療関係者が到着した時には、無反応の状態であった。
– - “He was found unconscious and unresponsive on a sidewalk.”
(彼は意識をなくし反応しない状態で歩道上で発見された。)
– - “She was found unconscious and unresponsive at her home.”
(無意識・無反応の状態で、彼女は自宅にて発見された。)
– - “They found a female unresponsive at the residence.”
(その家で反応しない状態の女性を発見した。)
– - “My son was found unresponsive in the water.”
(息子は反応しない状態で水中で見つかった。)
◆ 同じくニュース頻出の形容詞
” unconscious “( 意識をなくした )との違いが気になる。
【発音】 ʌnkɑ́nʃəs
【音節】 un-con-scious (3音節)
日本では、「 意識のない 」「 ぐったりした 」など、
一緒くたに報道されたりする。
だが、” unresponsive ” は、「意識」の有無と
必ずしも直結していない。
意識が正常でも、無反応になる場面がある。
【例】
- 大失態により「 頭まっしろ 」で、呼掛けに応じられない
- 「 白昼夢 」にふけり、肩を軽くたたかれても気づかない
いずれも、
” unresponsive “(無反応)だが、
” unconscious “(意識のない)
な状態とはいえない。
–
◆ 意識のない “unconscious” 状態なら 、通常は “unresponsive”。
これは理解しやすい。
一方、「無反応」は意識をなくした徴候のひとつに過ぎず、
原因とは解釈しにくい。
よって、どんな刺激を与えたのか不明ならば、本来は的確に訳せない。
単に「無反応」と和訳せざる得ないのは、以上のような事情による。
なお、人体の生理的反応に直接関係ない場合、和訳はもっと単純。
- “The audience was unresponsive.”
(聴衆は反応しなかった。)
– - “The web page was unresponsive.”
(そのウェブページは反応しなかった。)
– - “The politician remained unresponsive to the issue.”
(その問題に対し、その政治家は無反応のままでいた。)
– - “The seller was unresponsive so I canceled my order.”
(販売業者から反応がなかったため、注文をキャンセルした。)