Unresponsive
2020/01/17
反応がない
要求や呼掛けに反応しない様子を示す形容詞。
“responsive” は形容詞のみで、「敏感な」が基本的意味。
【発音】 rɪspάnsɪv
名詞 “response”(反応)に、接尾辞 “ive”(~の性質をもつ)
を加えたもの。
“response” の語源は、ラテン語「応答」(respōnsum)。
■ 人体に対して用いる “responsive” は「刺激に反応する」。
刺激(stimulus)とは、呼掛けや身体への接触、
さらに医薬品や治療を指す。
接頭辞 “un”(~でない)を加えて、「反応しない」。
【発音】 `ʌnrɪspάnsɪv
ニュース速報に出てくる “unresponsive” の大半は、
倒れた人が無反応な状態 を表す。
この用法では、「呼掛け」のみならず、肩を揺するなどの
接触刺激を与えた結果の「無反応」が一般的である。
- “She was found unresponsive by medical personnel.”
(彼女は無反応の状態で医療関係者に発見された。)
→ 医療関係者が到着した時には、無反応の状態であった。
– - “He was found unconscious and unresponsive on a sidewalk.”
(彼は意識をなくし反応しない状態で歩道上で発見された。)
– - “They found a female unresponsive at the residence.”
(その家で反応しない状態の女性を発見した。)
– - “My son was found unresponsive in the water.”
(息子は反応しない状態で水中で見つかった。)
◆ 同じくニュース頻出の形容詞 “unconscious“(意識をなくした)との違いが気になる。
【発音】 ʌnˈkɑːn.ʃəs
日本では、「意識のない」「ぐったりした」など、一緒くたに報道されたりする。
だが、”unresponsive” は「意識」の有無と必ずしも直結していない。
意識が正常でも、無反応になる場面がある。
【例】
- 大失態により「頭まっしろ」で、呼掛けに応じられない
- 「白昼夢」にふけり、肩を軽くたたかれても気づかない
いずれも、
“unresponsive“(無反応)だが、”unconscious“(意識のない)
な状態ではない
【発音】 `ʌnrɪspάnsɪv 【発音】 ʌnˈkɑːn.ʃəs
意識のない “unconscious” 状態なら 、通常は “unresponsive”。
これは理解しやすい。
一方、「無反応」は意識をなくした徴候のひとつに過ぎず、
原因とは解釈しにくい。
よって、どんな刺激を与えたのか不明ならば、本来は的確に訳せない。
単に「無反応」と和訳せざる得ないのは、以上のような事情による。
なお、人体の生理的反応に直接関係ない場合、和訳はもっと単純。
- “The audience was unresponsive.”
(聴衆は反応しなかった。)
– - “The politician remained unresponsive to the issue.”
(その問題に対し、その政治家は無反応のままでいた。)
– - “The seller was unresponsive so I cancelled my order.”
(販売業者から反応がなかったため、注文をキャンセルした。)