味方をする
日常的に使われるフレーズ。
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“sides” と複数形になるので注意。
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「どちらか一方の側につく」意味合いだから、
単数形に思えるが、複数形が通例。
“both sides“(両方の側) なら理解できるが、
なぜ複数形なのか。
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◆ 諸説あり、代表的なものは、次の2つ。–
- 2個以上の “side” から選ぶから複数形
→ 選んだ結果(1つ)ではなく、選択肢(複数)に着目
– - いずれの側にも、複数の考え方があるから複数形
→ 考え方の数に着目
どうも釈然としない。 –さっぱり分からん。
類似バターンを挙げると、
- “choose sides”
(2グループに分かれる)
– - “change sides”
(鞍替えする)
どちらも複数形が通例である。
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◆ なお、2語の間に【人】(所有格)または定冠詞 “the”
を挟むと単数形になる。
人称代名詞の所有格は、
his / her / my / our / their / your / its
この場合は、どちらかに一方に特定されるため、単数形。
- “take his/her side”
(彼・彼女の側につく)
– - “take the side of – ”
(~の味方をする)
私たち日本学習者にとっては、
こちらの方が自然で分かりやすいだろう。
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◆ 大学院卒の英語ネイティブ複数名に、
上記の疑問(なぜ複数か)をぶつけても、
要領を得た回答はめったに得られない。
ネイティブですら、その程度の把握であるならば、
私たちも「こんなもんだ」と使ってしまう方がよいかも。
つまり、
“take sides” は、複数形 “sides” を使う熟語
とひとまず押さえる。
「ネイティブにとって、母国語だから文法は不要」
「私たち学習者は、文法をきっちり理解しないと」
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こう言ってばかりでは、いつまでたっても学習は進まない。
もっと学習が深まってから、<難問>に戻ってきてもよい。
- “Don’t take sides.”
(肩入れするな → どちらの肩ももつな。)
– - “I don’t want to take sides in this issue.”
(この問題について、どちらの側にも付きたくない。)
– - “My girlfriend always take sides with her dad.”
(俺の彼女はいつも父親の味方をする。)