プロ翻訳者の単語帳

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Take sides

      2019/09/25

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味方をする

日常的に使われるフレーズ。

sides” と複数形になるので注意。

「どちらか一方の側につく」意味合いだから、
単数形に思えるが、複数形が通例。

both sides“(両方の側) なら理解できるが、
なぜ複数形なのか。

◆ 諸説あり、代表的なものは、次の2つ。

  1.  2個以上の “side” から選ぶから複数形 
    → 選んだ結果(1つ)ではなく、選択肢(複数)に着目
  2.  いずれの側にも、複数の考え方があるから複数形 
    → 考え方の数に着目

どうも釈然としない。 さっぱり分からん。

類似バターンを挙げると、

  • choose sides
    (2グループに分かれる)
  • change sides
    (鞍替えする)

どちらも複数形が通例である。

◆ なお、2語の間に【人】(所有格)または定冠詞 “the”
を挟むと単数形になる。

人称代名詞の所有格は、
his / her / my / our / their / your / its

この場合は、どちらかに一方に特定されるため、単数形。

  • take his/her side
    (彼・彼女の側につく)
  • take the side of –
    (~の味方をする)

私たち日本学習者にとっては、
こちらの方が自然で分かりやすいだろう。

◆ 大学院卒の英語ネイティブ複数名に、
上記の疑問(なぜ複数か)をぶつけても、
要領を得た回答はめったに得られない。

ネイティブですら、その程度の把握であるならば、
私たちも「こんなもんだ」と使ってしまう方がよいかも。

つまり、

“take sides” は、複数形 “sides” を使う熟語

とひとまず押さえる。

「ネイティブにとって、母国語だから文法は不要」
「私たち学習者は、文法をきっちり理解しないと」

こう言ってばかりでは、いつまでたっても学習は進まない。
もっと学習が深まってから、<難問>に戻ってきてもよい。

  • “Don’t take sides.”
    (肩入れするな → どちらの肩ももつな。)
  • “I don’t want to take sides in this issue.”
    (この問題について、どちらの側にも付きたくない。)
  • “My girlfriend always take sides with her dad.”
    (俺の彼女はいつも父親の味方をする。)

 

 

 

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