6年の準備期間を経て( 2010-2015年 )、
私は自炊を開始した( 2015年12月 )。
実行を決意させたのは、
「 電子化は 将来への投資 」
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この確信である。
目前の蔵書は、 優に4,000冊を超えている。
生活スペースの切迫は、 今そこにある危機。
さらに、 地震の際、 本は < 凶器 > と化しうる。
かといって、 むやみに処分すれば、 人生と仕事の質が落ちる。
とすれば、 今後も書物の山を積み上げていくことだろう。
そして、 30年後。
経年劣化で変色した、 無数の古本に埋もれた老後。
想像すると、 やりきれなかった。
本気で将来を思うと、 緊迫感が高まった。
決断を後回しにすれば、 面倒が増える。
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高齢での 試行錯誤は きつい
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ライフステージ上、 もはや「 紙の本の感触が 」
などと、 悠長に構えている段階にはないのだ。
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◆ 2017年から2018年にかけて発行された、 次の3冊は、
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早めに動くことの大切さ–
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を入神の筆致で描き出す。
蔵書の維持管理を考える上で、 非常に参考になる。
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『 蔵書一代―なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか 』
紀田 順一郎(著)、 松籟社、 2017年刊–
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『 蔵書の苦しみ 』
岡崎武志(著)、 光文社、 2017年刊
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『 本で床は抜けるのか 』
西牟田 靖 (著)、 中央公論新社、 2018年刊
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【参照】 蔵書の「自炊」記録(7)
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ぐずぐず してると、
大量の蔵書に伴う、
老境の悲哀 と地獄
が待ち受けている。
火蓋を切るのは、 早いに越したことない。
気力、 体力、 判断力、 そして資力。
今ならどれも充実している。
やってだめなら、 まだやり直せる。
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◇ 電子化すれば、 データ上の管理で済む。
◇ 物理的な労苦から、 ほぼ解放される。
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やがて高齢者施設で過ごす時期を迎えるとしても、
電子データなら容易に持ち込めるだろう。
若い頃から愛読してきた全書籍を、 丸ごと座右に置ける。
思案するほど、 選択の余地が消え、 電子化は不可欠と推断した。
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■ 読書 → 私の 「 人生のよすが 」
■ ほどよく管理された蔵書 → 「 一生の資産 」
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自炊しておけば、 きっと
蔵書の 「 コントロール権 」 を最期まで握れる。–
散逸リスクはない。 死ぬまで一緒。
電子データなので、 処分の苦労も考えがたい。
死後も、 他人様への迷惑になりにくい。
自分が生涯かけて集めた本を、 自由自在に手にする老後。
その喜び。
その安心感。
なんて心強いのだろう。
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