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蔵書の「自炊」記録(3)

      2020/03/20

6年の準備期間を経て(2010〜2015年)、
私は自炊を開始した(2015年12月)。

実行を決意させたのは、

「電子化は将来への投資」

との確信である。

目前の蔵書は、既に4,000冊を超えている。

生活スペースの切迫は「今そこにある危機」 。

さらに、地震の際は、本は <凶器> と化しうる。

かといって、むやみに処分すれば、人生と仕事の質が落ちる。

とすれば、今後も書物の山を積み上げていくことだろう。

そして、30年後。

経年劣化で変色した、無数の古本に埋もれた老後。

想像すると、やりきれなかった。

本気で将来を思うと、緊迫感が高まった。

決断を後回しにすれば、面倒が増える。

 

高齢での試行錯誤きつい

ライフステージ上、もはや 「紙の本の感触が」
などと、悠長に構えている段階にはないのだ。

 

◆ 2017年から2018年にかけて発行された次の3冊は、

早めに動くことの大切さ

を入神の筆致で描き出す。

蔵書の維持管理を考える上で、非常に参考になる。

蔵書一代―なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか
紀田 順一郎(著)、松籟社、2017年刊

蔵書の苦しみ
岡崎武志(著)、光文社、2017年刊


本で床は抜けるのか
西牟田 靖 (著)、中央公論新社、2018年刊

【参照】   蔵書の「自炊」記録(7)

  ぐずぐずしていると、大量の蔵書に伴う    
  老境の悲哀地獄確実に待ち受けている。

火蓋を切るのは、早いに越したことない。

気力、体力、判断力、そして資力。

どれも今なら充実している。

やってだめなら、まだやり直せる。

 

  電子化すれば、データ上の管理で済む。
  物理的な労苦から、ほぼ解放される。   

やがて高齢者施設で過ごす時期を迎えるとしても、
電子データなら容易に持ち込めるだろう。

若い頃から愛読してきた全書籍を、丸ごと座右に置ける。

考慮すればするほど、選択の余地がなくなり、
電子化は不可欠と推断した。

■ 読書 → 私の「人生のよすが

■ 程よく管理された蔵書 →「一生の資産


自炊しておけば、
  蔵書の「コントロール権」を最期まで握れる
はず。

散逸リスクはない。  死ぬまで一緒。
電子データなので、処分の苦労も考えにくい。

自分が生涯かけて集めた本を、自由自在に手にする老後。

その喜び。 その安心感。

なんて心強いのだろう。

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