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蔵書の「自炊」記録(7)

      2022/07/01

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 3 minutes

こちらの 連載 でお伝えしたいのは、

  蔵書と自炊全般についての < 考え方 > 

である。

スペース維持の点では共通するものの、
いわゆる「 断捨離 」や「 ミニマリスト 」、
さらに効率化を追求する「 ライフハック
とは、 自炊の趣旨が大きく異なる。

スキャナーを使った具体的な自炊方法は、写真満載の
他サイト  や  YouTube で存分に説明されている。

ハウツーを必要とされる方は、上記リンクをご高覧ください。

 

◆  この連載の想定読者様とは  …

日常生活に本が欠かせない読書家、
及び多数の蔵書を要する職業に就く方々を、
主な読者層に想定している。

■  単なる「 娯楽 」を超えて、

「 読書 = 人生 」の

< 本読み > のための

本の付き合い方


を真剣に考察したい。


◆  本人以外には不用で、処分に困るのが蔵書である。

蔵書は、属人的な性質が強い。

そのため、蔵書に対する他者の理解は、望むべくもないのかもしれない。

有名作家の死後、貴重な蔵書が四散した例は枚挙に暇がない。

多くの場合、古本屋に引き取られるか、廃棄処分されている。

これは、文学史が証明する事実( 史実 )である。

◆  作家の生前の資力や人気は、さほど関係ないらしい。

ほとんどのご遺族にとって、 大量の本は迷惑千万


文筆稼業を支えた道具なのに、実に不条理な話である。

一部の作家の蔵書のみが、「 〇〇文庫 」 などと銘打ち、
大学や自治体に引き取られる。

このような幸運なケースとて、 永年死蔵される運命が
待ち構えていたりする。

利用者が少ない割に、 維持管理費がかさみ、 ありがた
迷惑ばりに邪険にされる「 〇〇文庫 」さえ少なくない。

総じて、 これが実態なのである。

 

◆ 「 司馬遼太郎記念館 」( 東大阪市 )に収められた、
作家蔵書の活用事例は、稀有な例外である。

高さ11メートルの書架に、約2万冊の蔵書


◆  2017年に発行された 紀田順一郎( 1935 – )
の著書には、蔵書3万冊を生前処分するに至った苦しい
事情が詳述されている。

鬼籍に入った知人作家の蔵書が散逸したことを慨嘆。

そして、汗牛充棟 もただならぬ、自身の大事な蔵書にも、
同じ運命が定まったことを受け入れざるない老境の悲哀。

読んでいて、 涙が出る

蔵書一代―なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか
紀田 順一郎(著)、 松籟社、 2017年刊



◆  一般人の蔵書については、言を俟たない。

文化的価値や資産的価値はないに等しい。

もはや  「 ゴミ 」扱い

そんなものに、時間と大金をかける方がどうかしている。

「 くだらない 」

読書に親しまない人なら、一笑に付しても無理はない。

 

◆  しかし、他人の思惑など、どうでもいい。

  < 本読み > が目指すべき は、

自分が読みたい本を

いつでも、どこでも、気軽に読める状態。


蔵書の 自己コントロール権 を確保し、

自由気ままに、読みたい時に、 読書を楽しむ。

生涯を通じて役立てることのできる、

【 システム構築 】 である。

◇  手間隙かけて作った  自作の電子ライブラリ

→  読書家にとって
人生の支えとなりうる


若い頃から一緒に人生を歩んできた書物に、
温かく見守られている安心感と心地よさ。

切断しても 「 温もり 」 は失せなかった。


◆  自炊し、電子化することで、この取り組みの実効性は高まり、
将来の見通しを立てやすくなる。

万一の際の取り扱いについても、電子データであれば、心配無用

なぜなら、電子データの性質上、「 古本の山 」や「 散逸 」
とは無縁だからである。

不要であれば、即刻削除 できる。


  •  物理的スペースが不要だと、
     ものすごく気楽
  •  引っ越しや地震の面で心強い
  •  保管場所の心配のない  解放感爽快感

 生きることが ぐっと楽に なった 


私はこんな気がする。


これが
、 約 3,180冊( 2022年7月 現在 )を自炊後の実感。

  この「 さわやかな気分 」こそ、
   電子化の最大級の利点     


あふれる蔵書に悩む < 本読み > の皆様に、
ぜひとも 味わっていただきたい快感である。

 

◆  自炊導入のポイント

 切断しても、支障のない本から 着手 

  ほんの少しでも、気がかりな本は、すべて対象外  

例えば、「 温もり 」が薄まりそうな気がする愛読書は、全部除外。

蔵書の  一部  を電子化するだけでも、相当変わる。

 

◆  もし心理的に抵抗があるならば、ご自分の蔵書ではなく、

1冊100円未満の古本を、10冊ほど購入

して試すとよい。

専門業者に依頼しても、 ご自身でスキャンしてもOK。

自宅にスキャナー・裁断機がなければ、 レンタル業者
や 「 キンコーズ 」 などのビジネスセンターを活用する。

ネット検索すれば、簡単に調べられる。

◇  まずは、10冊くらい自炊してみて、様子を見よう。

  それから考え始めても、十分間に合う。

なんとなく感触を得たら、本腰を入れて検討すればよい。


◆  いずれの方法でも、お試し予算は1万円以内。

各種ノウハウは、ネット上に転がっている。

日本語の自炊解説書( 電子書籍含む )は、10冊以上、市販されている。

2010年から2022年までに、 10冊以上、 自ら読んだので、間違いない。
( 電子書籍も全部アマゾンで入手可能 )

国立国会図書館デジタルコレクション 」 もかなり参考になる。

発行当時の姿のまま、マイクロフィルム処理またはスキャン
されたものが、インターネットで無料公開されている。

【例】
What is the significance of – ?  ”
の 『 哲学字彙 』( 1884年刊 )

 

「 マイ本棚 」を持ち歩ける毎日は、
喜び自信 > をもたらす。


なにより、楽しい。

日日是好日。

幸せ。

 

◆  私なりの結果と効果が、以下の通り。

  電子化した「 マイ本棚 」の成果物が、弊サイト 

【参照】

・  「 Gmail 」で作る単語帳 
・  英語辞書は「 紙 」か「 電子版 」か
・  辞書の「 自炊 」と辞書アプリ

◆  蔵書の氾濫に困りつつ、 ゆえあって処分できない
< 本読み > の皆様には、

自炊の 一部導入 をおすすめしたい。



きっと、 人生と読書生活が、 もっと愉快になります。

◇  この連載は今後も続きます。

 

 

 

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