複雑な気持ち
入り乱れた複雑な感情を表す常套句。
相反するような気持ちが湧き上がり、
心が揺さぶられている状態。
葛藤に苦しむ胸の内が垣間見れる表現である。
“mixed” は、形容詞「混合した」。
原形の “mix” もろとも、日本でも馴染みのある単語。
カタカナに取り込む際に “ed” を削り、
和製英語化したケースが多い。
「ミックスサンド」(mixed sandwich)
「ミックスサラダ」(mixed salad)
“feeling” には、名詞と形容詞(「感じやすい」まれ)がある。
ここでは名詞「感情」「気持ち」。
「感情」「気持ち」の用法では、”s” つきの複数形が通例。
特に “mixed” の場合、ありとあらゆる(=複数)感情が
伴うため、必ず複数形になる。
“have mixed feelings”(複雑な感情を抱く)
の形で使われることが多い。
過去なら “had mixed feelings”。
この場合の主語は、”I” が圧倒的多数。
他者の気持ちは推察するしかないから(後述)。
“I have mixed feelings about my father.”
(父への思いは複雑です。)
“I have mixed feelings of anger and sadness.”
(怒りと悲しみの入り混じった気持ちです。)
“I had mixed feelings toward the event.”
(そのイベントに対して、複雑な感情を抱いていました。)
他者について “have mixed feelings” を使うには、
推量の助動詞 “must”、”might”「~に違いない」
や自動詞 “seem to”「~と思われる」を前に入れるのが通例。
“She must have mixed feeling towards her mother.”
(母親に対して複雑な気持ちを抱いているに違いない。)
“He might have mixed feelings about his girlfriend.”
(恋人に対して複雑な感情を抱いているに違いない。
)
“They seem to have mixed feelings.”
(彼らの気持ちはさまざまな様子です。)
人間社会に日々あふれる「複雑な感情」を示すゆえ、
“mixed feelings” は便利に多用される。
“I looked at him with mixed feelings.”
(私は複雑な感情で彼を見つめた。)
“He showed his mixed feelings over the accident.”
(その事故に対する複雑な感情を彼は示した。)
“She expressed her mixed feelings.”
(複雑な思いを彼女は表現した。)
【類似表現】
“mixed reactions“(さまざまな反応)
– “have mixed reactions”
(~の反応はさまざま)
– “met with mixed reactions”
(さまざまな反応で迎えられた)
“mixed results“(さまざまな結果)
– “have mixed results”
(~の結果はさまざま)
– “show mixed reactions”
(一致しない結果を示す)