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Dumb down

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難しい内容をやさしくする

“dumb” には、形容詞・名詞・他動詞・自動詞がある。

【発音】 dʌ́m

語源は、古英語「愚鈍な」(dumb)。

– 形容詞「頭の悪い」「口のきけない(差別語になりうる)」
– 名詞「あほ」
– 他動詞「沈黙させる」
– 自動詞「沈黙する」

器官障害により、口がきけない状態を示す形容詞が本義。
形容詞としての頻出度・重要度は、

現在では差別語に通じるとの解釈から、
“dumb” の代わりに “speech-impaired
などと表すことが一般的になった。

日常的には、はるかに軽い意味合いで用いる。
「ばか」「あほ」同然の用途 で、形容詞または名詞。
同義語の筆頭は “stupid”。

本格的な差別や侮蔑を意図しないのは、日本語と同じ。

◆ “dumb down” は「頭の悪い」より派生した句動詞。

意味は「沈黙させる・する」でないので注意。

形容詞 “dumb”(頭の悪い)+ 副詞 “down”(下げる)
から転じて「やさしい方向に直す」。

つまり、物事を簡単にし、難易度を下げる こと。
平たく言えば、程度を下げて、野暮にする

-「大衆化(俗物化)する」「大衆向けにする」(他動詞)
-「大衆向けになる」「俗物化される」(自動詞)

と解説する辞書(『ジー二アス英和大辞典』)もある。

◆ 3大学習英英辞典(EFL辞典)の語釈は次の通り。

赤字 “simple” と “easier” が「簡単にする」。

“dumb something ↔ down”
to present news or information in a simple
and attractive way 
without many details so
that everyone can understand it

used to show disapproval.
(LDOCE6、ロングマン)

“dumb down | dumb something ↔ down”
(disapproving)
to make something less accurate or educational,
and of worse quality, by trying to make it easier
for
people to understand.
(OALD9、オックスフォード)

“dumb something down”
INFORMAL  DISAPPROVING
to make something simpler and easier for people
to understand, 
especially in order to make it
more popular.

(CALD4、ケンブリッジ)

CALD4 の “more popular”(青字) が、
先の「大衆化」の意味合い。

◆ 組織にはいろんな人がいる。

理解力がそれほど高くない人に合わせて、
業務内容や文章を手直しする必要があったりする。

そんな時に使う句動詞である。

特に、大勢を対象とするプロジェクトでは、広範な大人数に
理解してもらうため、難易度を下げる項目が増える。

その際、ひと言で目的を説明できる “dumb down” は便利。

時に差別的に聞こえる場合もありうるが、
その趣意はないとされ、人前で普通に使える。

 

 

 

 

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