~と同調して、~と一致して
“in synchronization with – ” の短略形。
ダッシュ部には、同調している対象の
「もの」や「人」を入れる。
反意語は “out of sync with – “。
“out of synchronization with” の短略形。
“in” の逆だから “out”。
「~と同調しない」「~と一致しない」の意。
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◆ “synchronization”(sɪŋkrənʌɪˈzeɪʃ(ə)n) は、
“synchronize”(síŋkrənàiz) の名詞形である。
「同期」「同時」の意で、不可算名詞。
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◆ “synchronize” (イギリス英語:synchronise)
の語源は、ラテン語の「同時の」(synchronus)。
17世紀から使われているが、”sync” は1920年代から。
動詞 “synchronize” には、自動詞と他動詞がある。
– 自動詞「同時に起こる」「同期する」
– 他動詞「時間を合わせる」「同調させる」
「シンクロナイズドスイミング」や
「シンクロナイザー」は、日本にも根付いている。
どちらも略して「シンクロ」。
イメージはつかみやすい。
名詞も動詞も、語源通りで多義ではない。
“sync” は両方の短縮形として使われる。
近頃、スマホなどのデータ「同期」を、
「シンクする」と表現する若い人が増えている。
“sync” は、カタカナ語としても相性がよい。
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◆ “sync” は、<親>である “synchronization”
を追い抜き、独立独歩に近い。
この点、”recap“、”rev“、”max” に似ている。
“synchronization”(sɪŋkrənʌɪˈzeɪʃ(ə)n) は、
堅く長ったらしく、英語ネイティブにとっても
発音しづらい。
1音節の「シンク」(síŋk) と比較にならない。
“sync” は単語としてシンプルで
分かりやすく、クラウドサービスの名称
として、世界中の企業が採用している
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◆ この10年(2008年~2017年)の音声ニュースで、
“in synchronization with”
を用いているのを、私は聞いたことがない。
一方、”in sync with” は何度もある。
伝統のある看板ニュース番組ですら、今や
“in sync with” が主流となっている。
文面でも、同じ傾向が見られる。
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◆ “sync” を “informal”(口語体)と記す
英英辞書は少なくない。
だが、時代の需要に合致し(まさに “sync”)、
大いに活用されている “sync” の用途を鑑みれば、
そうとも言えないだろう。
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“She is not in sync with the music”
“She is out of sync with the music.”
(彼女、音楽に合っていない。)
“It’s a lip-sync.”
(口パクだからね。)
“Your take is in sync with mine.”
(あなたの見解は私と一致しています。)
“Your actions are out of sync with our goals.”
(あなたの行動は、我々の目標に同調していない。)
“I want to get in sync with my friends.”
(私も友達と同じようになりたい。)
“My schedule is in sync with my children’s
school schedule.”
(私の予定は、子どもたちの学校の予定と
合っている。)
“The plan is in sync with the demand.”
(計画は需要に合致している。)