私のせいです。
自分側の責任を認める謝罪表現。
責任や罪の規模は問わない。
“My fault.” と略して言うことも多い。
“All my fault.“(すべて私のせいです。)
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◆ “fault” には、名詞・他動詞・自動詞がある。
語源は、ラテン語「間違っている」(fallere)。
ここから、人の「短所」を表す一般語に。
短所を客観的に示すだけで、非難の意味合い
は必ずしも含まない。
名詞は多義である。
可算名詞と不可算名詞を兼ねる。
ここでは、名詞「責任」という意味。
この用法では不可算名詞で、”a” はつかない。
「誰々の責任(one’s fault)」
という形をとるのが通例である。
◆「責任」といえば、”responsibility”。
主な違いは、
“responsibility” は、性質的に最初から付随する責務。
親の責任、利用者の責任、自由に伴う責任など。
“fault” は、最初から付随する責任ではなく、
落ち度や過失に対する責任。
“blame” も同様。
ただし “fault” の場合、所有格を直接つけられるが、
“blame” には不可。
「私のせいです」
【正】”It’s my fault.”
【誤】”It’s my blame.”
※ 所有格:my、your、his、her、their、our
外国においては、安易に謝罪してはならない
という話をよく聞く。
「謝罪」に対する法律的・文化的・社会的解釈は、
日本と大きく異なる国々が多い。
確かに、無防備に罪を認めるのは大変危険である。
その割には、”It’s my fault.” はよく耳にする。
もっとも、”It’s your fault.“(あなたのせい)
も負けていない。
どちらも日常的にあふれている。
人間社会では、諍い・トラブルが避けられない
ため、当然かもしれない。
映画・ドラマにもよく出てくるので、
どういう状況・表情で使われているか、
よく観察すると勉強になる。
【類似表現】
“at fault”
https://mickeyweb.info/archives/11563
(落ち度がある、責任がある)
“take the blame”
https://mickeyweb.info/archives/15094
(責めを負う)