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At fault

      2022/01/24

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落ち度がある、  責任がある

法律が関わる場合に加えて、 ごく日常場面で
「 ~ に落ち度がある 」 「 ~ に責任がある 」
と言いたい時にも使える。

落ち度の規模と深刻さは問わない。

日頃の 「 ~ が悪い 」「 ~ のせい 」に、 幅広く活用できる。


◆  攻防不問で便利な表現。

相手に責任を負わせたり、 自ら否認したりと、
責めの有無がどうであれ、 趣旨が明確な2語。

落ち度( 責任 )がある 」 =  at fault
落ち度( 責任 )がない 」 =  not at fault

頭に否定の副詞  ” not ”  を加えて「 落ち度がない 」。

ビジネスでもプレイベートでも、応用が効く。

通常、「 be動詞 」に続けるだけなので、使い方もシンプル。

※  「 be動詞 」 =  be、am、was、been、will be、is、were、are

” at fault ” というフレーズ全体が、形容詞の機能なので、
be動詞 」 に続くのが基本パターンになる。

なぜ、形容詞が「 be動詞 」に続くのかは、
” aware ”  と  ” vocal about ”  で詳らかにした。

英文法の基本であるので、ぴんとくる ことがなければ、
この機会におさらいしていただくとよいかもしれない。

 

◆  “ fault ” には、名詞・他動詞・自動詞がある。

【発音】   fɔlt 
【音節】   fault (1音節)

語源は、ラテン語「 間違っている 」( fallere )。

ここから、人の「 欠点 」「 足りない点 」を表す一般語に。

本来は「 不足 」を客観的に示すのみで、 必ずしも非難の意図を含まない。

しかし、 実際のところ、 ネガティブな意味合いの起用が目立つ。


◆  基本的意味は、

–  名詞 「 欠点 」「 落ち度 」「 責任 」「 故障 」「 過失 」「 罪 」「 断層 」
–  自動詞 「 間違える 」「 過失を犯す」「 断層を起こす 」
–  他動詞 「 非難する」「 失敗する」「 断層を起こさせる 」

名詞は多義である。

可算名詞と不可算名詞を兼ねる。

 

a fault

 

素人目には、 割れ目の数え方はよく理解しがたいものの、
「 断層 」は可算名詞だから、 ” a fault ”  と覚えてよい。

一方、 表題「 落ち度 」「 責任 」は、不可算名詞

よって、 不定冠詞 ” a ” はつかない。

「 誰々の責任( one’s fault ) 」 の頻出パターンも、
不可算名詞である。( 後述 )


◆  状態を示す前置詞  ” at “( ~ の状態で )を付けると、

at fault ” は、2語で形容詞のフレーズとなり、
「 落ち度の状態で 」→ 「 落ち度のある状態で 」→ 「 落ち度がある 」

形容詞の役目なので、 原則「 be動詞 」に続くことは、既に述べた。

 

  「 責任 」といえば、 ” responsibility “。

【発音】   rispɑ̀nsəbíləti
【音節】   re-spon-si-bil-i-ty (6音節)

主な違いは、” responsibility ” は、性質的に最初から付随する責務

親の責任、 利用者の責任、 自由に伴う責任など。

” fault ” は、最初から付随する責任ではなく、
落ち度や過失に対する責任
であり、 この点は 
blame ” も同じ。

【発音】   bléim
【音節】   blame (1音節)


ただし ” fault ” は、所有格を直接つけられるが、

” blame ” は不可。

私のせいです

【正】 ” It’s my fault.
【誤】 ” It’s my blame. ”

※  所有格:
my、your、his、her、their、our、its


  なお、” accountable ” は、結果に対し、
根拠に基づく説明を求められる「 プロの責任 」。

【発音】   əkáuntəbl
【音節】   ac-count-a-ble  (4音節)

” responsiblity ” との比較は、” accountable ”
で事細かに取り上げている。


一部抜粋する。


一般社員向けの事務連絡では、大雑把に、

■  accountability  説明責任
■  responsibility 責任能力

やや厳密さに欠けるとはいえ、 定訳ばりに幅を利かせた和訳である。

大づかみだが、 通常はこのくらいでOKだろう。

もっと掘り下げると、

■  accountability
プロの責任
【例】 実務担当者

  • 報酬あり  =  責任範囲はピンポイントで明確
  • < 結果 >に対する責任と説明責任に焦点
    →  万一の場合、
    数値などの根拠説明する覚悟を要す
  • 担当者の責任なので、共同責任にそぐわない

■  responsibility
役割としての責任
【例】 未成年の保護者

  • 報酬不問  = プロ・アマ可
    →  普段は自覚しずらい責任

  • 性質上、最初から付随し、事前事後に焦点はない
    →  状況に関係なく、役割に伴う常識的責任
  • 共同責任でも可
    →  ただし、責任範囲・内容はあいまい


” accountability ” を負う人は、
役割としての ” responsibility ” も負う。

しかし、” responsibility ”  を負うからといって、
根拠を提示して、事細かに説明する ” accountability ”
まで負うとは限らない。

https://mickeyweb.info/archives/21196
Accountable


◆  先述の通り、 ” at fault ”  は相手を責める時にも、
自分を守る時にも使えるから、 大変便利。

 

  •  ” You are at fault. ”  =  ” It’s your fault.
    ( あなたの落ち度だ。) ( あなたのせいだ。)
  •  ” I am not at fault. ”  =  ” It’s not my fault.
    ( 私の落ち度ではない。) ( 私のせいではない。)
  •  ” I am at fault. ”  =  ” It’s my fault.
    ( 私の責任です。) ( 私のせいです。)



◆  ” at fault ” は、落ち度の程度を問わず使える。

日本語の「 ~ のせい 」「 ~ の責任 」とかなり似通う。

どんな状況でも、責任の所在を明確化できる。

無論、正式な決定には適正手順を踏む必要がある。

けれども、その場で責任の有無をとりあえず主張したければ、
確実に役立つ。

  • 落ち度( 責任 )がある 」 =  at fault
  • 落ち度( 責任 )がない 」 =  not at fault


◆  いざという際、 ご自分を救ってくれる表現かもしれない。

ぜひ押さえておきたい。

  • “You are at fault here.”
    (これはそっちのせい。)
    (これはお前が悪い。)
  • “She was at fault for the accident.”
    (その事故の責任は彼女にあった。)
  • I was under the impression that he was at fault.”
    (私の受けた印象では、彼に落ち度がありました。)
  • “I am not entirely at fault.”
    (私だけが悪いのではない。)
    (全部、私が悪いわけでない。)
  • “My boss has been found at fault for sexual harassment.”
    (私の上司がセクハラしたと認められた。)

 

 

【類似表現】

” It’s my fault. ”
https://mickeyweb.info/archives/2596
( 私のせいです。)

” take the blame ”
https://mickeyweb.info/archives/15094
( 責めを負う )

“ accountable ”
https://mickeyweb.info/archives/21196
( 責任・説明責任を負う )

 

 

 

 

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