放っておく。手放す。諦める。
“go” は非常に頻出で多義。
名詞・自動詞・他動詞・形容詞がそろう。
ここでは、自動詞「行く」「進む」。
他動詞 “let“(~させる)をつけて、
「行かせる」「進ませる」。
よって直訳は、「それを行かせる」。
「それを行かせる」ゆえ、
そのまま「成り行きに任せる」。
–
◆ “let it be”(レット・イット・ビー)
と意味合いが重なる。
こちらからは何もせず、「放っておく」。
その心は、「諦める」「忘れ去る」。
人称代名詞 “it” は訳出しないことが多い。
プライベートでもビジネスでも使える表現。
この用法では、別の代名詞でも意味は大差ない。
“I hope you can let this go.”
(この件は忘れてくれませんか。)
【参考】 “this” は指示代名詞、”it” は人称代名詞
–
◆ 和訳は場面で異なる。
–
「放っておく」「手放す」「諦める」「忘れ去る」。
どれも後ろ向きで、無気力な感じが漂う。
しかし、趣旨はその逆である場合が少なくない。
この点が “Let it go.” の持ち味。
それを捨て去り、次を目指せ
と言いたい時に使われることが多い印象なのだ。
つまり、”let it go” した「後」を重視している。
前進するためには、固執無用。
- 執着せずに、前へ進め!
- そんなもん、手放しちまえ!
と捨て去ることで新展開を追求する。
–
–
◆ 哀しくも「救い」の言葉かもしれない。
–
「見切り時」を定めるのは難しいから。
- “Don’t you think we should let it go? ”
(手放すべきだと思いませんか?)
– - “I can’t let it go.”
(諦めきれない。)(忘れられない。)(放っておけない。)
– - “Just let it go ! ”
(もう諦めろよ!)
– - “Let it go already.” ※ 常套句
(終わったことは忘れなさい。)
– - “He simply let it go.”
(彼はあっけなく手放した。)
– - “Let it go and let’s move forward.”
(そんなの手放して、前に進もうぜ。)
– - “It’s time to let it go.”
(手放すべき時が来た。)(次に進むべき時が来た。)
– - “Should I try one more time or let it go altogether ? ”
(もう一度トライするべきか、完全に諦めるべきか。)
–
–
【類似表現】
–
“I’ll let you go.”
https://mickeyweb.info/archives/3674
(そろそろ電話を切ります。)