(1) 軌道に乗って (2) 精通して
副詞用法で使われるフレーズ。
口頭が多いが、文章でも使う。
- 副詞 “up“(上がる)
- 前置詞 “to“(~へ) ※ 状態の変化
- 名詞 “speed“(速さ) ※ここでは不可算名詞
直訳は「速さへ上がる」
つまり「速さに達した」
よって「軌道に乗った」
さらに「精通した」
「軌道に乗る」
仕事などが計画どおり順調に運ぶようになる。
(広辞苑 第六版)
◆ 期待されるスピードに達し(=軌道に乗る)、
ひいては熟達して知り尽くしている(=精通した)。
そんな状態が “up to speed”。
物事が順調に進み、良好な現状を示している。
(1) と (2) のどちらを意味するかは、
状況や文脈から判断する。
上記のとおり、好調なイメージは共通しており、
どちらにしても大きく外すことはないだろう。
◆ “up to speed” には定訳がなく、
文脈に合わせて様々な表現を用いて和訳する。
- “Our managers are up to speed. ”
(マネージャーたちは期待に応えている。)
(マネージャーたちは精通している。) - “I’m trying to get up to speed.”
(早く軌道に乗れるように努めています。)
(一人前になれるよう努力しています。) - “Keep every employee up to speed with our business.”
(従業員一人ひとりに我が社の業務について十分理解させよ。) - “I want to get him up to speed.”
(彼を一人前にしたい。)
(彼を軌道に乗せたい。) - “Get Up to Speed with the Blockchain & Start Building the Future”
(ブロックチェーンを理解し、未来構築に着手せよ) ※ 広告見出し
◆ 他動詞 “bring”(至らせる)を先に加えると、
<(1) や (2)の状態に至らせる>ゆえ、「教える」「教育する」に。
和訳は相手との関係を考慮しつつ適切に行う。
- “I want to bring you up to speed. ”
(あなたが一人前になれるように教えたい。) - “Let us bring you up to speed about the information.”
(その情報について皆様にお伝えさせていただきたいと思います。)
【類似表現】
“get off the ground”
(離陸する、軌道に乗る)