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Speak volumes

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多くを物語る

初めて聞くと、意味が分からないかも。

「多くを物語る」を示す堅めの常套句である。
この場合、常に “s” つきの “volumes

音声でも文面でも使われる。

◆ “speak” には、自動詞と他動詞がある。
細かく見れば、多義な単語である。
それでも、語源の古英語「話す」(sprecan)
に沿っており、<伝達>する点で一貫する。

“speak” は、「口で話す」以外に、
表情・物品・写真・態度・行動などが、
「物語る」「示す」

つまり、<音声>のみならず、
<視覚>が与える印象を表現する
場合にも使える。

speak” → 自動詞、他動詞

表情・物品・写真・態度・行動などが、
「物語る」「伝える」

本人の意思に沿う場合はもちろん、
受け手が感じた印象のみに基づく「物語る」
も “speak” で表せる。
この点、日本語の「物語る」と重なる。

speak volumes” =
It clearly shows the nature of something
or the feelings of a person.
(ロングマン、LDOCE6)※ 下線は引用者

「話す」の同義語である “talk” には、
上記の太字すべて(日英)の意味を含まない。
よって、”talk volumes” とは言わない。

◆ “volume” には、名詞・形容詞・
自動詞・他動詞がある。

– 名詞「本」「巻」「容量」
「大量」
– 形容詞「大量販売の(量販の)」
– 自動詞「(煙が)もくもく上がる」※ まれ
– 他動詞「音量を上げる」「製本する」

語源は、ラテン語「巻物」。
ここから、「本」→「量」→「大量の」。

【注意】「ボリューミー」は、和製英語

“volume” の場合、名詞使用がほとんど。

他の品詞の記載のない英和辞典も多い。
『ジーニアス英和大辞典』と
『リーダーズ英和辞典 第3版』にもなかった。

“speaks volumes” の場合は、
形容詞と思いきや、実は名詞「大量」
“volume” には、可算名詞と不可算名詞がある。

【類似表現】  ※ たくさんの

各表現に続く名詞は、複数形(原則)

  • a host of / hosts of
  • a lot of / lots of
  • a load of / loads of
  • a number of / numbers of
  • a pile of / piles of
  • a score of / scores of
  • a ton of / tons of
  • a world of / worlds of
  • a plenty of / plenty of
    ※ どちらも “plenty”

“speak volumes” が文末の場合も多いが、
さらに続く場合の前置詞は、
“about” または “for” 中心。

また、主語が単数なら、”speaks volumes”。
過去形なら、”spoke volumes”。

 

“speak volumes” は、常套句。
中型以上の辞書の多くで、独立項目が立つ。

常套句や慣用句は<決まり表現>なので、
文法面を冗長に解説するに及ばない。

だが、成立ちに一度目を通しておけば、
<丸暗記>より頭に入りやすいと考え、
詳述した。

 

 

 

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