A ton of / Tons of
2024/08/02
たくさんの、 無数の
口頭使用の印象が強いが、 文面でも使う副詞的表現。
堅めのニュースにも普通に出てくる。
1音節で、 英語ネイティブには発音しやすいためか、
ビジネス・プライベート問わず多用される。–
「 音節 」( syllable、シラブル ) とは、 発音の最小単位。
日本語の場合、 原則として 「 仮名一字が1音節 」。
日頃、 音節を意識する機会はなきに等しい。
「 音節 」 の日英比較は、 ” integrity ” で事細かにご案内している
( 図入り )。
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◆ ” ton ” は名詞のみ。
重量単位の 「 トン 」もこれ。
tʌ́n
( 1音節 )
語源は、 中期英語 「 酒用 大だる 」( tun ) の異形。
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■ 巨大な重さから派生して 「 たくさんの 」 の意
■ 量的にあいまいな言い方
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◆ 破裂音 / t / に強いアクセントを置く。
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※ 英語の 破裂音 plosive は 6つ
[p][t][k][b][d][g]
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日本語の 「 ト 」 と 「 タ 」 の間で、
「 トン 」 よりは 「 タン 」 と聞こえるかも。
「 ア 」 を短く発する短母音 ( short vowel )
の /ʌ/ で、 口を小さく開ける。
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【発音】 tʌ́n (1音節)
1音節だから、 腹の底から ゲロする 勢いで、 思いっきり、
一息に吐き出す。
日英の音は、 舌・唇・歯・呼吸間の相互作用が
まったく違います
英 語 「 息の音 」
日本語 「 声の音 」
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tʌ́n
( 1音節 )
こちらの1音節単語と同一。
分量の前置詞 ” of ” は消え入る感じ。
◆ 日本語母語話者にとって、
英語の発音は動物の鳴き声に近い。
日本語で表記しがたいのは言うもおろか。
犬猫の声と一緒で、 そもそも日本語では書き起こし
きれないのに、 英語音を無理くり邦文で表現しようとする。
等しく不条理だからアプローチを変える。
口周りをまじまじと見据えて、 模倣する。
👄 唇をよく見て 🫦
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※ やり方は、 ” integrity ” へ ( 図入り、 動画入り )
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【参考】 ※ 外部サイト
- 多言語の習得は 「 音 」 から 脳領域特定、 文法理解早く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF251YP0V20C24A2000000/
2024年2月26日付–
◆ 以下、 ” integrity ” より再掲。
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日本語の母音は 5 個 しかないのに対し、
英語の母音は、 一説によると 26 個 。英語の母音は、 単母音・長母音・二重母音・三重母音
の4種類もあり、 その合計が26個。「 ア 」は、 日本語の母音では、 [a] の1つだけ。
英語の母音では、 舌の位置や隣接点の違いにより、
[ʌ]、 [æ]、 [ɑ]、 [a]、 [ə] の5つ。日本語の子音は 13 個、 英語の子音 24 個 。
濁音・半濁音・短音など込みで、 日本語音は 114 個、
英語音は 2,100 個 との学説もある。※ 複数の異論あり
換言すれば、 英語の母音は、 日本語の5倍以上に
細分されている。日本語の母音は 5 個 に仕切られているのに対し、
英語にはその5倍以上の母音( 26 個 )がある。
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◆ ” ton ” は 可算名詞 なので、 不定冠詞 ” a ” がつく。
単数 ” a ton of ” と 複数 ” tons of “
の意味に差はない。
よって、 置き換え可能。
「 たくさんの 」 なので、 内容はどちらも複数。
ポイントは、
単数 ” a ton of ” に続く名詞も
複数形( plural )
◆ 後述の類似表現でも同様。
- “I need to delete a ton of emails.”
“I need to delete tons of emails.”
( 大量のメールを削除しなければならない。)
– - “We are receiving a ton of complaints.”
“We are receiving tons of complaints.”
( 大量の苦情が入っている。)
– - “There are a ton of hidden secrets.”
“There are tons of hidden secrets.”
( 隠された秘密がたくさんある。)
– - “I got a ton of responses.”
“I got tons of responses.”
(返事をたくさんいただいた。)
– - “I was asked a ton of questions about the decision.”
“I was asked tons of questions about the decision.”
(その決定について、ご質問を多数いただきました。)
– - “I have had a ton of people ask me if they should train in the AM or PM.”
“I have had tons of people ask me if they should train in the AM or PM.”
(トレーニングするには、午前と午後のどっちがよいか、 これまで
大勢に聞かれました。)
– - “He is getting a ton of threats online.”
“He is getting tons of threats online.”
(彼はネット上でめちゃくちゃ脅迫されている。)
– - “Her website is filled with a ton of selfies.”
“Her website is filled with tons of selfies.”
(彼女のウェブサイトは自撮り写真だらけ。)
– - “I received a ton of backlash.”
“I received tons of backlash.”
(反発をたっぷり食らった。)
※ ” backlash ” は、単数名詞( singular noun )
→ 単数形で使われるのが一般的な名詞
– - “She is getting a ton of unwanted attention.”
“She is getting tons of unwanted attention.”
(彼女は望んでいないのに、やたらと注目されている。)
※ ここでは不可算名詞の ” attention ”
– - “We have a ton of money available.”
“We have tons of money available.”
( 使えるお金が十分にある。)
※ ここでは不可算名詞の ” money ”
– - “I owe him a ton of gratitude.”
“I owe him tons of gratitude.”
( 彼には大変感謝している。)
※ ここでは不可算名詞の ” gratitude ”
– - “It takes a ton of time.”
“It takes tons of time.”
( それにはすごく時間がかかる。)
※ ここでは不可算名詞の ” time ”
– - “I have a ton of work to do.”
“I have tons of work to do.”
( やらねばならない仕事が山ほどある。)
※ ここでは不可算名詞の ” work “
– - “She wears a ton of makeup.”
“She wears tons of makeup.”
( 彼女は厚化粧である。)
※ 化粧 ” makeup ” は不可算名詞が基本
【類似表現】 ※ たくさんの、 無数の
続く名詞は、複数形
- a host of / hosts of
- a heap of / heaps of
- a lot of / lots of
- a load of / loads of
- a number of / numbers of
- a pile of / piles of
- a score of / scores of
- a variety of / varieties of
- a volume of / volumes of
- a world of / worlds of
- a plenty of / plenty of
→ どちらも ” plenty”
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◇ 【 英英辞典の基本表記 】 スラッシュ( / )=「 または ( or ) 」
■ a ton of / tons of
→ ” a ton of ” または ” tons of ”
【関連表現】
” like a ton of bricks ”
( 猛烈な勢いで )→ 程度が甚だしい様子
※ brick = れんが
【発音】 brík (1音節)
- ” The breakup hit him like a ton of bricks. ”
( 失恋は彼を打ちのめした。)