最も重要なことは
複数の要素を説明する際によく使われる。
「文修飾副詞」として、要因や実例のうち、
最も重要なものを挙げる直前に置く。
※ 「文修飾副詞」とは、文全体を修飾する副詞
相手の注意を促す効果があるため、
文頭に置くのが一般的。
◆ “most” には、形容詞・副詞・名詞がある。
【発音】 moʊst
英単語として、最頻出かつ最重要で、
日本では中学校で学ぶ。
- 重要度:最上位 <トップ3000語以内>
- 書き言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
- 話し言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
全項目、最高ランクの位置づけ。
最頻出かつ最重要レベルの英単語である。
(ロングマン、LDOCE6 の表記より)
だが、実は理解は容易でない。
形容詞と副詞の区別や冠詞 “the” の有無
が分かりにくいのである。
学習が進むほど、疑問が湧き出る基礎単語の代表格が “most”。
形容詞「最大の」「最多の」「大抵の」
“many” “much” の最上級
副詞「最も」「最も多く」
“much” の最上級
しばしば “the” がつくが、
副詞・叙述用法の場合は無冠詞が多い
名詞「最多数」「最大量」
“the” をつけるのが通例
ここでは、副詞「最も」。
◆ “importantly” は副詞のみ。
【発音】 ɪmˈpɔːr.tənt.li
形容詞 “important” に、様態の接尾辞 “ly”
を加えて副詞にしたもの。
“important” は、ラテン語「重大である」が語源の形容詞。
【発音】 ɪmˈpɔːr.tənt
この意味合いで、ほぼ一貫している。
- 形容詞「重要な」「顕著な」「尊大な」
“importantly” は、その副詞だから、
- 副詞「重要なことは」「もったいぶって」
ここでは、「重要なことは」
よって、”most importantly” の直訳は、
「最も重要なことは」でそのまま。
<その他の文修飾副詞>
すべて副詞用法で無冠詞
-
more importantly
(もっと重要なことは) -
equally importantly
(同様に重要なことは) -
less importantly
(それほど重要でないことは) -
importantly
(重要なことだが)
–
◆ “most importantly” は、発信者の
<主観的評価>としての最重要である。
客観的に適切とは限らない。
いずれにせよ、
その話し手・書き手が強調したい重要点
に違いない。
したがって、このフレーズが出てきたら、
受け手は集中力を高める必要がある。
口頭でも文面でも、これぞという時に、
ご自分で使ってみるとよい。
- “Most importantly, I love my job.”
(なによりも、自分の仕事が大好きなんです。)
– - “And most importantly, he won the game.”
(そして最も重要なことだが、彼は試合に勝ったのだ。)
– - “Most importantly, we need to talk things out.”
(なによりも、私たちは徹底的に話し合わないと。)
– - “Most importantly, I’d like to stress that
this case is serious.”
(なによりも、この事例がかなり深刻である点を
強調したいと思います。)
– - “Most importantly, sleep well.”
(なによりも、よく寝ること。)
– - “Most importantly, I’m a mother of two kids.”
(なによりも、私は二児の母なのです。)
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