As is
2021/03/09
現状のままで
本来は “ as it is ” の意味。
つまり、人称代名詞の単数主格 “it” が省略された表現。
中古品売買やオークションでは、必須用語。
■ 契約時の「 そのまま 」の状態
この状態で売買すること。
すなわち、
- 現状品で
- 現状あり姿で
- 現状渡しで
<条件> に加えて、<注意事項> や <免責事項> の性質も有する。
主に文書で使うが、口頭にも出てくる。
副詞・形容詞で使う場合、” as-is “とハイフンを入れるのが原則。
ハイフンなしの場合、副詞句・形容詞句として扱われる。
ハイフンの有無は、実際のところ、ごっちゃになっているケースが目立つ。
- ” as ” は、様態・状態の接続詞 「 ~ のまま 」
※ 副詞と解釈する説もある - 人称代名詞の単数の主格 ” it “(それ)は、「 その商品 」
- be動詞の三人称単数の現在形 ” is ”
で、現在の状態
よって、「 その商品の現在の そのまま の状態 」 の意
◆ “as” には、接続詞・副詞・代名詞・前置詞がある。
最頻出かつ最重要レベルの英単語で、多義である。
- 重要度:最上位 <トップ3000語以内>
- 書き言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
- 話し言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
(ロングマン、LDOCE6 の表記より)
ここでは、様態・状態を示す接続詞、
- ~ のまま
- ~ のように
- ~ の通り
◆ 正式な契約書・約款はもちろんのこと、既述の通り、
オークションなどの説明文にもよく出てくる。
- “sell it as-is”
(現状通りで販売する)
(現状品として売る)
– - “on an as-is basis”
(現状あり姿で)
– - “I bought this car as is.”
(この車を現状のままで買った。)
– - “If you buy it as is, I can give you a discount.”
(現状渡しなら、値引きするよ。)
◆ 様態・状態の接続詞 ” as ” は、根拠提示を常とする
ビジネスで重宝する。
以下、”as follows” (以下の通り) より再掲。
-
as agreed (合意に従い)
-
as directed (指示に従い)
-
as discussed (話し合いに従い)
-
as mentioned (述べた通りに)
-
as promised (約束に従い)
-
as planned (計画通りに)
-
as scheduled (予定通りに )
-
as requested (ご要望の通りに)
◇ 全部 < 2語ワンセット > の 「副詞句」扱い が原則
–
◆ 上記の副詞句は、本来の意味として、
- 過去形の受動態 ” as it was ○○ ”
または - 過去完了形の受動態 “as it had been ○○ “
ゆえに、動詞 ○○ はどれも 過去分詞形。
–
◆ 片や、表題 “as is” は、もともと “ as it is ” で、
人称代名詞の単数主格 “it” が省略されている。
既に冒頭に触れた。
“as follows” もこのパターンで、”as it follows” が本来の形。
一説によると、「非人称の it」ではあるものの、形態上は三人称単数語尾
を伴うため、「 三単現のS 」(※)がつき、”follows” となった。
この点は、”as follows” にて、辞書を掲げて解説した。
※ 主語が「
→ 動詞「原型」の語尾に “s” がつく