今、そちらに行きます。
そちらに向かっています。
「これから向かう」旨、相手に意思表示する常套句。
“Coming.“
手短に、1語で済ますことも多い。
–
◆ まだ移動を開始していない状態。
時に<蕎麦屋の出前>のように、移動しつつ言う場合も。
アメリカのホームドラマでも見かける。
◆ 自分が先方に向かっているので、日本語から考えると、
“I’m going.” になる気がする。
しかし、やはり “I’m coming.“ が正しい。
“come” には、自動詞・他動詞・名詞がある。
圧倒的に多用されるのが自動詞。
■ 自動詞 “come” は多義。
話し手の方向に「来る」の基本に加えて、
聞き手の方向へ「行く」という意味がある。
“I’m coming.” は、この用法。
–
◆ 他動詞 “take” と 自動詞 “go” の関係に似ている。
–
自動詞 “go” に対応し、話し手・聞き手の場所から
他の場所に「連れていく」「持っていく」のが、
他動詞 “take”。
–
◆ “I’m going.“ の “go” も自動詞。
–
直訳は「私は行く」。
婉曲語としての「死ぬ」もありうる。
<そちらに向かう>意味では正しくないものの、
どうにか通じるだろう。
2語完結の常套句 “I’m coming.” と異なり、
“I’m going” の後には言葉が続くのが一般的である。
- “I’m going to the gym.”(ジムに行きます)
- “I’m going for a jogging.”(ジョギングに行きます)
- “I’m going downstairs.”(下の階に行きます)
- “I’m going far.” (遠くに行きます)
◆ もっとも、2語完結もある。
使用場面は、次のように決まった印象。
“I’m going.“
-「行ってきま~す」 ※ 残る人への挨拶
-「行くからな」「去るからな」 ※ 捨て言葉
-「行くんだもん」 ※ すねる感じ
-「私は死にかかっている」
—
“I’m going.” は、目的地(行先)の相手に対する
「行きます」でなく、
出発地に残る人への「行ってきます」
→ “I’m coming.” と異なる
とにかく、「私はそちらに向かいます」は、”I’m coming.”。
最初は不自然に感じるが、聞き慣れると普通になる。
常套句は必要以上に考えすぎず、慣れてしまうことが大切。
【類似表現】
“I’m on my way.”
(今、そちらに行きます。)
(そちらに向かっています。)
【関連表現】
“Come in.”
https://mickeyweb.info/archives/2798
(お入りください。)
“up and coming”
https://mickeyweb.info/archives/14463
(新進気鋭の)
※ 直訳「上に向かっている」