無関係である
“Now he is out of the picture.”
(彼はもう無関係だから。)
人を排除する際に、出てくる口語表現。
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“out of” は「から外へ」。
この “out” は副詞(または形容詞、解釈は二様)。
“picture” には、名詞(可算名詞)と他動詞がある。
基本的意味は、
– 名詞「絵」「写真」「状況」
– 他動詞「図示する」「想像する」
“out of the picture” では名詞で、
この用法では “the” をつける。
よって、直訳は「状況から外へ」。
be動詞(is、wasなど)を伴い、
「状況からいなくなる」。
“Out of sight, out of mind.”
(去る者日々に疎し。)
と同じく、視界から消えれば無存在に。
現実を見れば、否定できない移ろいだろう。
◆ だいたい、次のような流れで使う。
事情が変わり、彼は当事者でなくなった。
彼はもう無関係。
だから、今後は彼を考慮する必要はない。
もっとも、”out of the picture” は、
最初から関わりのない場合にも使える。
“Kids were kept out of the picture.”
(子どもたちは無関係のままだった。)
“She was entirely out of the picture.”
(彼女は完全に無関係だった。)
だが、途中からいなくなるケースの方が多いのは、
以下の通りである。
“out of the picture” =
if someone is out of the picture,
they are no longer involved in a situation.
(ロングマン、LDOCE6)※ 下線は引用者
“out of the picture” の逆は、”in the picture“。
こちらも be動詞を伴い「状況から中へ」、
転じて「状況に関係している」。
“I want him in the picture.”
(彼にも関わってもらいたい。)
“I am still in the picture.”
(私はまだ関わっている。)
先述の通り、”out of the picture” は、
どこか冷たさを伴うことの多い表現である。
人を切り捨てるような感じ悪さがあり、
状況次第では、ぞっとする冷酷な印象をもたらす。
気心の知れた仲間であれば誤解はないかもしれないが、
使用する際は要注意。
“They put me out of the picture after the failure.”
(その失敗後、私はのけ者にされた。)
“She is now out of the picture so don’t tell her.”
(彼女はもう無関係だから、伝えなくてよい。)
“Get him out of the picture.”
(彼を排除して。)
“That player became sick and went out of the picture.”
(あの選手は病気になり、消えてしまった。)
“He will win since she is out of the picture now.”
(彼女がいなくなったので、彼は勝つだろう。)
【類似表現】
“irrelevant” ※ 形容詞
(無関係の)
“on the sidelines”
(傍観者として)(役から外されて)