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Out of proportion

      2019/05/22

つりあいがとれていない

“out of” と “proportion” の組み合わせで、
「釣り合いから外れている」。

“out of” も “proportion” も基礎英語の範疇。

たとえ “out of proportion” という熟語を知らなくても、
中級学習者であれば、初見で意味を推測できるはず。

◆ “out of – ” の意味はいくつもあるが、
熟語用途で最も基本となる意味合いは、

“out of – “

  • 副詞 “out“(外れて)
  • 分離の前置詞 “of“(~から)
    で、「~から外れて

日常生活でよく見聞きする「3語熟語」の
“out of” は次の通り。

  1. out of balance
    (不均衡)
  2. out of business
    (失業した、廃業した)
  3. out of character
    (柄にもない)
  4. out of control
    (コントロールできない、手に負えない)
  5. out of context
    (文脈から切り離して)
  6. out of court
    (法廷外で、示談で)
  7. out of danger
    (危険から脱して)
  8. out of date
    (期限切れの、時代遅れの 、無効の )
  9. out of doors
    (屋外で)
  10. out of fashion
    (時代遅れ)
  11. out of focus
    (焦点がずれている)
  12. out of hand
    (手に負えない)
  13. out of mind
    (正気を失う)
  14. out of money
    (金がない)
  15. out of order
    (故障した)
  16. out of place
    (場違いの)
  17. out of print
    (絶版の)
  18. out of question
    (疑いがない)
    out of the question
    (問題外である、不可能である)
  19. out of reach
    (手が届かない)
  20. out of season
    (季節外れの)
  21. out of service
    (使用不能)
  22. out of sight
    (見えなくなる)
  23. out of stock
    (在庫切れ)
  24. out of sync
    (同調しない)
  25. out of touch
    (実態を把握していない、無関心、音信不通)
  26. out of town
    (不在の)
  27. out of view
    (見えなくなる)
  28. out of work
    (失業した)

あえて「3語」の常用熟語ばかり、28個挙げてみた。
どれも「外れている」感じがするだろう。

この感覚が何となく体感できれば、英語に馴染んでいる。
自信をもってよい。初学者は、まだ何も感じない。

◆ 次に “proportion”。名詞と他動詞がある。

語源は、ラテン語「均整」(prōportiō)。
この語源を貫く意味合いが中心となるため、
理解はそう難しくない。

その上、カタカナ「プロポーション」が
日本社会に定着済みである。

  プロポーション(英 proportion)

1. 割合。比。比率。
2. 均衡。つりあい。
3. 特に、肉づきや身長など、からだつき全体の
つりあい。均整。
(精選版 日本国語大辞典)

【発音】prəpɔ́ːrʃən

1~3の全語釈が、英語の名詞と重なる。

カタカナで「プロポーション」と言えば、
まず官能的なイメージが頭をよぎるかもしれない。

確かに一般社会では、3が突出した印象がある。
もともと「2. つりあい」から「3. 体の均整」
の流れで派生したもの。本来はエロスと無縁。

上の国語辞典に加え、”proportion” の基本的意味は、
– 名詞「大きさ」「広さ」「比例」
– 他動詞「比例させる」「調和させる」「配分する」

名詞には、可算と不可算がある。
表題は不可算名詞「つりあい」。「バランス」とほぼ同義。
この用法の “balance” は同じく不可算名詞。

“out of proportion” で「つりあいから外れる」。
均整のとれていない体つきにも使うので、
これを足がかりに覚えてもよい。

例えば、

  • “His head is out of proportion with the body.”
    (彼の頭は体とバランスが悪い。)

人の容姿をとやかく言うのは卑しい行為だが、
学習のために卑近な例を用いることは許されるだろう。
何より視覚に訴えるため、とても分かりやすい。

先の例文は、頭が大きすぎるのか、小さすぎるのか不明。
とにかく、均整がとれていないことを指摘している。

同様に、

  • “That ball seems out of proportion
    with the height of players.”
    (あのボールは、選手の背丈に合ってないように見える。)


ボールが大きすぎるのか、小さすぎるのか分からない。
バランスが悪くて、不満なのは確か。

“out of proportion” と表現する際は、不満を示すのが普通。
「バランスがとれていない」「合っていない」と
日本語で表現する場合と同じ。

out of (all) proportion

too big, great, or strong in relation to
something.

(LODCE6、ロングマン)

※ 下線は引用者

下線部「何かとの関連で」とあるように、
視点は相対的なつりあいにある。

単独ならば、評価が違ってくる可能性もある。

「何かとの関連で」なので、続く前置詞は、
関連の “to” または “with” で「~に対して」。

  • “This penalty is out of proportion to the offense.”
    (この処罰はその罪と釣り合っていない。)
  • “His spending is out of proportion to his wage.”
    (彼の出費は給料と見合っていない。)
  • “The cost was out of proportion to the budget.”
    (そのコストは予算に見合ってなかった。)
  • “That would be out of proportion with the others.”
    (それでは他との均衡がとれない。)
  • “Such fear is out of proportion with the reality.”
    (その不安は現実的でない。)

◆ “out of proportion” の直前に、他動詞 “blow
を置くと、「大げさにする」の意味合いになる。

 

【反意表現】※ 辞書にはあるが、普段は見聞きしない印象

  • keep in proportion
    (相応に対処する)”This problem should be kept in proportion.”
    (この問題は相応に対処すべきだ。)

 

 

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