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Flirt

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いちゃつく、もてあそぶ

品行方正な人の眉をひそませる単語。
若干多義だが、頻出なのは自動詞
「いちゃつく」「もてあそぶ」。

いちゃつく =
1. 男女が仲むつまじげにふざけ合う。

もてあそぶ【玩・弄・翫】 =
4. 自分の物であるかのように勝手に扱う。
思うままにする。また、なぶる。一時的な
なぐさみの相手にする。おもちゃにする。

(精選版 日本国語大辞典)

これ以外は、ほぼマイナー用法。

1音節で「L」と「R」を含むため、
発音練習(flə́ːrt)に大いに役立つ。
意味が微妙なので、小声で反復しよう。

◆ “flirt” には、自動詞・他動詞・名詞がある。

基本的意味は、
– 自動詞「いちゃつく」「もてあそぶ」※ 特に女性が
– 他動詞「(扇などを)ぱたぱた動かす」「放る」
– 名詞「浮気者」※ 可算名詞

語源は、擬音語とされる。
共通イメージは、腰を据えずに、
ひらひらと<軽い>感じ。

そこから、<軽い>気持ちの
火遊び・浮気に派生している。
すなわち、真剣味に欠ける戯れである。

◆「もてあそぶ」のは、恋愛対象に限らない。
言葉・考え・芸事を「もてあそぶ」場合にも
“flirt” は使える。

こちらの「もてあそぶ」は、卑しくないものの、
<軽い>イメージは拭えない。
さほこ深く考えずに扱うからである。
この点、日英共通である。

◆ 日常用途で多用されるのは、
人が対象の「いちゃつく」「もてあそぶ」。

“flirt” の主体は女性が多めだが、
男性が火遊びする時にも使われる。

当然、”flirt” のイメージはよくない。
総じて下品である。
悪口・陰口・忠告に使われることが多い。

これは、ビジネスとプライベートに共通して
見られる傾向である。
つまり、ネガティブイメージ
ビジネスでは、なおさらである。

flirt” =

to behave towards someone in a way
that shows that you are sexually attracted
to them, although you do not really want
a relationship with them.

(ロングマン、LDOCE6)※ 下線は引用者

下線の「本気で付き合う気はないのに」、
「性的に魅了」されたように、がポイント。
まさに「いちゃつく」様子。

このような戯れは、相手にしなければ成立しない。
結果的には、どちらが悪いとも言えないのだろう。

実際には、仕掛ける側が存在する場合が多い。
その者の行為こそ “flirt”。

男性なら「手を出す」「火遊び」、
女性なら「色仕掛け」のイメージ。

◆ 対象の前置詞 “with” を伴い、
句動詞 “flirt with – ” が最頻出表現となる。
ダッシュ部には「もてあそぶ」対象(人・考えなど)
を入れる。

“My wife grilled me about flirting with her.”
(彼女といちゃついたら、妻に問い詰められた。)

“She flirts with every boss she works for.”
(彼女は上司という上司をもてあそんでいる。)

“It came to light that she was flirting with him.”
(彼女が彼といちゃついていたことが表沙汰になった。)

“He flirted with all of us.”
(あいつったら、私たち全員につきまとったの。)

“I raised my eyebrows when they started flirting.”
(彼らがいちゃつき始めたので、眉をひそめた。)

“He had flirted with the idea of studying abroad.”
(彼は海外留学という考えをもてあそんでいた。)

“Don’t flirt with danger.”
(危険をもてあそぶな。)

“She flirted with the idea of taking her own life.”
(彼女は自殺をふと思ったりした。)

【関連表現】
“pitch woo”、”fling woo”
※ 各2語の間に “the” または “a” もありうる
https://mickeyweb.info/archives/27034
(キスなどして、いちゃつく)

 

 

 

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