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To an untrained eye

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素人目には

「 素人目には 」 と表現したい時にぴったり。

ほぼ直訳どおりで、 理解しやすい。

untrained ”  は形容詞 ( adjective )。

【発音】  ʌntréind
【音節】  un-trained (2音節)

で 「 訓練されていない 」。

形容詞 ” trained ”  は、 動詞 ” train ” の過去分詞が
” trained ” が、 形容詞化したもの。

動詞 ” train ”  には、 他動詞と自動詞がある。

基本的意味は、



『 ランダムハウス英和大辞典  第2版 』
小学館、1993年刊 ( 物書堂  アプリ版 )
  …  ” teach ”  の語釈より


動詞 ” train ” の語源は、 古フランス語  ” trainer ” ( 引きずる )。

「 引きずる 」 → 「 引きずっていく列車 」 と派生し、 名詞に。

上記の名詞 ” train ” は、 どれも 「 引きずる 」 から連想できる。

複数形は ” trains “。

寝台列車 「 ブルートレイン 」 ( 1956-2015 ) は、 ” Blue Train “。

マイナー用法の動詞 ” train ” に、 自動詞 「 列車で行く 」 もある。

 

◆  ” eye ”  の語源は、 古英語 「 目 」 ( ēage )。

【発音】  ái
【音節】  eye (1音節)

上記の名詞の基本的意味は、 語源そのものなので分かりやすい。

動詞の基本的意味も、 「 目 」 に直接関連する。

” untrained eye ”  の直訳は、 「 訓練されていない目 」。

これらを加えた ” to an untrained eye ”  の直訳は、

訓練されていない目にとって 」。

すなわち、 「 素人の目にとって 」 → 「 素人目には 」。

an eye

◆  音声を対象とする場合、 目の代わりに 「 耳 」 となる。

ear ”  の語源は、 古英語 「 耳 」 ( ēare )。

【発音】  íər
【音節】  ear (1音節)

「 素人」 は日本語に存在しないに等しい。

書籍版及びオンライン版 ” LDOCE ” は、 定冠詞 ” the ”  を用いて、


to the untrained eye/ear

when someone who does not have special knowledge
of a subject looks at something or listens to it.

( LDOCE6、 ロングマン )

https://www.ldoceonline.com/dictionary/to-the-untrained-eye-ear

◇  【 英英辞典の基本表記 】   スラッシュ(  /  )=「 または  ( or )  」


to an untrained ear ”  は、 日常的に見聞きしない。

一般人には、 ほとんど使われていない印象がある。


an ear

 

◆  ここで注意すべきは、 「 目 」 「 耳 」   単数形 なる点。

2つずつある器官なのに、 なぜ単数か。

以下、 ” Keep an eye on –  ”  より再掲。

目の <機能> を比喩的に示しているから

生物学的な目ではなく< 機能 > を表す。

つまり、 読む・見る・理解する等の < 働き > を指す。

機能を表すだけなので、1つで十分。

( 複数の英和及び英英辞典の解説より )


2つずつある 「 耳 」 が、 こうして  単数形 になる仕組みも同様。

 

◆  目の 単数 表現は多い。

以下、 典型表現の例示。

 

「 耳 」 についても、 調べると多数の表現がある。

「 目 」 に比べると、 先述の通り、 かなりマイナーな感がある。

 

◆  厄介なのは、 < 機能 > を示すような表現でも、

複数形になるものがあること。

 

◆  英語ネイティブでも、 完全に区別できるとは考えにくい。

「 決まり文句だから 」 との乱暴な解説もまかり通っている。

とりあえず基本知識として、 次のように把握しておこう。

 

「 生物学的な目 」でなく

< 機能 > を表す → 単数

 

 

 

 

 

 

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