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Raise eyebrows

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眉をひそめる、  眉をひそめさせる、  驚かす

” eyebrows ” とは、「 眉毛(まゆげ)」。

眉毛は左右一対あるから、複数形 ” eyebrows ” が通例。

1本につながった眉毛は、” unibrow “。

接頭辞 ” uni ” は「単一の」の意。


英語発音はアイブラウ / áibràu /

眉墨は「 アイブロー 」または「 アイブロウ 」と表現するが、
もし英語発音に忠実であれば「 アイブラウ 」が適切。

【発音】   áibràu
【音節】   eye-brow (2音節)

日本では、「 まゆ 」” brow “(bráu、ブラウ) の間違った
読み
である「 ブロー 」「 ブロウ 」で定着してしまった。

片や、” blow “( 殴打 ) は、英語発音も「 ブロー 」( blóu )。

ややこしい。

 

◆ “brows” だけでも「 眉毛 」を意味する。

よって、” raise brows “(複数形) とも言うが、
表題通り ” eyebrows ” の方が普通。

いずれも可算名詞である。

単数形 ” brow ” として使われる場合は、通常
( ひたい )」( 同義語:” forehead ” )を意味する。

単語としての使用頻度は、” brow ” の方が高いのは、
「 眉毛 」と「 額 」を兼ねるからと推測できる。

 

<使用頻度>
■ “brow”  10,000語以内
■ “eyebrow”  30,000語以内

【出典】コウビルド(COBUILD)/ Collins
https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/brow
https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/eyebrow


◆ “raise” には、他動詞・自動詞・名詞がある。

どれも多義だが、語源は古ノルド語「起こす」
(reisa)に沿った意味が多い。

【発音】  reɪz
【音節】  raise (1音節)

基本的意味は、
– 他動詞「上げる」「高める」「立てる」
– 自動詞「上がる」
– 名詞「値上げ」「上げること」

日常使用では、他動詞用法が中心。
ここでも、他動詞の基本的意味「上げる」。

よって、”raise eyebrows” の直訳は、
「眉毛を上げる」。

◆ 眉毛の最大の機能は、汗、雨やゴミが目に入らない
ようにすること。

そのため、目の真上にある。

人間の眉毛には、生理的役割はないので、
好きなだけ剃ったり抜いたりできる。
※ 猫などの「眉毛」は感覚器で、ひげの一種

同時に、人の表情を作る重要なパーツでもある。
顔全体の印象を決定づけ、性格や感情まで表す。

普段は意識しないものの、私たちは幼少時から、
相手の眉毛周辺(目から額まで)で人を判断している。
眉毛がないと、人付き合いに支障をきたすほど。

以上の眉毛の役目は、文字表現でも確立している。

◆ 英語表現として最頻出なのが、表題の
“raise eyebrows”。

「眉毛を上げる」で、
-「驚かせる
-「不快にさせる」(非難)
-「ひんしゅくを買う」(軽蔑)

次の2つの日本語表現を兼ねる。
眉を上げる」= 怒り
眉をひそめる」= 不快・疑い

“raise eyebrows

to move your eyebrows upwards in order
to show surprise or disapproval.

(ロングマン、LDOCE6)

※ 下線・太字は引用者

結果を示す内容なので、現在形よりは過去形 “raised”
を用いる場面が目立つ。

また、上記の反応を示した主体が明記されないこと
が多い点も特徴である。

この場合、和訳時は「人々」が一般的。

◆ なお、単数形の “raise an eyebrow” は、
「片方の眉を上げる」で「驚かす」。

表題の複数形に比べると、出番は少ないため、
ここでは取り上げない。

こちらも、さほどポジティブとは言えない感情。

◆ 弊サイトで繰り返し述べているように、
ネガティブ感情は文字に表すのが簡単ではない。

【参照】
offensive“、”act out“、”disgusting“、”gross“、
crap / crappy“、”annoy / annoying

“raise eyebrows” にせよ、「眉を上げる」にせよ、
それぞれの意味には複数の解釈の余地がある。

文脈からそれを読み取る必要がある。
はっきり区別できないことも少なくない。

◆ その場で瞬時に判断し、無意識に対応できている
日常茶飯も、いざ書き出そうとすると容易でなかったりする。

口頭説明と、書き表す行為の違いに似ている。
実際に文字に起こすとなると、難しく感じる。

英語ならなおさらだが、それだけにやりがいも伴う。
英語学習はぜひ続けたい。

 

 

 

 

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