そのまま進めてください。 お先にどうぞ。
自動詞 “go”(行く)+副詞 “ahead”(先に)
で「先に進む」。
“Go ahead.” と2語完結の場合、
指示・命令・許可
の目的で使われるのが通例。
「ゴーアヘッド」よりは、「ア」抜きの
「ゴーヘッ」などと聞こえる。
ぶっきらぼうな印象があるが、
年齢層を問わない日常語。
「 オーケー(OK) 」に似ている。
“Please go ahead.” と言えば、少々丁寧になるが、
本質的に礼儀に拘るような趣旨の表現ではない。
それゆえに、相手が目上の場合は要注意。
–
◆ “ahead” は、副詞のみの単語。
【発音】 əhéd
【音節】 a-head (2音節)
形容詞もあるとする少数説もある
- 接頭辞 “a” (~の方向に)
- 名詞 “head” (頭部)
だから “ahead” は「前に」「先に」を示す。
位置 と 時間 の両方をカバー するので、適用範囲が広い。
- “Japan is ahead in terms of technology.”
(日本は技術面では先を行っている。)
– - “Japan is 8 hours ahead of Germany.”
(日本はドイツより8時間進んでいる。)
【参照】 “ahead of time” (予定より早い、事前に)
–
◆ “go ahead” のイメージは「ゴーサイン」
で、「どうぞ~して」。
- “Tokyo Olympics will most likely go ahead as planned”
(東京オリンピックは予定通り開催模様) ※ ニュース見出し
– - “Decision Made, the Olympics Will Go Ahead”
(オリンピックを進めると決定) ※ ニュース見出し
◆ 先述の通り、基本的には、
「オーケー」くらいの軽い物言い
なので、不快に感じる人も出てくる。
■ ネガティブな意味合いは2つ
(1) 挑発的または嫌味 「やればいかが」
(2) 命令調 「やれよ」 「やって」
目上には使わない方がよい。
【関連表現】 “Please do so.“(そうやれよ。)
- “If you don’t believe me,
please go ahead and ask around.”
(もし嘘だと思うなら、
どうぞ ご自分で聞いて回ってください。)
– - “Go ahead and prove it.”
(どうぞやってみせて。)
” Go Ahead : Drink and Drive “
( どうぞ 飲酒運転 してください )
DUI予防の反語的看板
「行き先:刑務所・病院・遺体安置所」
If it’s a good idea, go ahead and do it.
It’s much easier to apologize
than it is to get permission.(もしよい考えだと思うなら、そのまま進めよ。
許可を得るより、謝る方がずっと簡単だから。)Grace Hopper (1906–1992)
米海軍准将 Rear admiral (lower half), United States Navy
※ 軍人の女性科学者で、プログラミング言語「COBOL」を開発した
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既述のネガティブ用途もあるものの、
相手の言動を「そのまま進めて」と認めるため、
基本的にはポジティブな印象。
◆ 日常会話で頻出
- そのまま進めて(続けて)
- お先にどうぞ → “You go ahead.” とも言う
- やればいかが ( 挑発 または 皮肉めく )
繰り返すが、2語完結の場合、目上には使わない方が無難。
【類似表現】
“Carry on.”
https://mickeyweb.info/archives/3410
(そのまま続けて)
“Go on.”
https://mickeyweb.info/archives/2051
(どうぞ始めて。どうぞ続けて。)
“Keep going.”
https://mickeyweb.info/archives/1998
(そのままやり続けて。)
“Move forward”
https://mickeyweb.info/archives/7144
(前進する、行動する)