動くな!
相手に「待った」をかける命令文句。
言いやすく、聞き取りやすいシンプル2語なので、
警察官には欠かせない表現。
ここでの “hold” は、
“hold still”(じっと動かない)と同じ用法。
“hold” には、他動詞・自動詞・名詞がある。
基本で頻出、かつ多義な単語。
口語・文面とも、頻出度は<トップ1000語以内>。
重要度も<トップ3000語以内>。
(ロングマン、LDOCE6 の表記より)
語源は、古英語の「持つ」(holden)。
多義ではあるものの、基本的意味は
ここから生じる。
– 他動詞「持つ」「開催する」「保留する」
– 自動詞「耐える」「~の状態のままでいる」「持続する」
– 名詞「つかむこと」「把握」「予約」
表題では、自動詞「~の状態のままでいる」。
代名詞 “it” が「現在の行為」なので、
「現在の行為のままでいる」、つまり
「そのまま動くな」の意に。
“Hold it ! ” と強く鋭い語勢で言われた場合、
「動くな!」「待て!」と厳命されている。
事情がどうであれ、とにかく動かないこと。
“Freeze ! “(動くな!) 同様、
一つ間違えると命に関わる場合がある。
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◆ なお、エレベーターに駆け込む人が叫ぶ “Hold it ! ” は、
「”it”(ドア)を “hold”(押さえて)」。
こちらは、なんでもないことである。
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【関連表現】
“Please hold on.”
https://mickeyweb.info/archives/381
“hold tight”
https://mickeyweb.info/archives/10398
(じっとお待ちを)
“put on hold”
https://mickeyweb.info/archives/13158
(待たされる、保留される)
“Whoa ! ”
https://mickeyweb.info/archives/4701
(ちょっと待った!)
“nice and easy”
https://mickeyweb.info/archives/1955
(そうっとね。落ち着け。おとなしくしな。)