はっきり聞こえています。 了解です。
音声または相手の発言が 「 ちゃんと聞こえている 」
ことを伝える決まり文句。
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◆ ” loud ” には、形容詞と副詞がある。
語源は、古英語「 音・声が大きい 」( hlūd )。
主に形容詞で使われ、音が「 大きい 」。
【発音】 láud (1音節)
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◆ ” clear ” は、形容詞・副詞・他動詞・自動詞・名詞。
語源は、ラテン語「 明るい 」( clārus )。
同じく形容詞中心で、「 明瞭な 」。
【発音】 klíər (1音節)
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よって、 直訳は 「 大きく、明瞭な 」。
両語とも、 語源通りで、 分かりやすい。
◆ 3語完結 ” Loud and clear. ” は、 通常は、
次のいずれかの省略表現である。
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I hear you loud and clear.
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I read you loud and clear.
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2文の意味はほぼ同じで、「 はっきり聞こえています 」。
ひいては 「 十分理解しました 」 「 了解です 」。
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◆ ここでの ” read ” は、「 読書する 」ではない。
【発音】 ríːd (1音節)
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「 聞き取る = hear 」 または「 理解する 」を意味する
他動詞 ” read ” の現在形 ( present )。
◆ ” Loud and clear. ” は、 無線 ( radio ) の応答でも使われる。
- ” I have received your transmission. ” ひいては
- ” I understand what was said. ” の意
無線用語としては、 1語完結の ” Roger ! ” がよく知られている。
「 了解 」 したことを示す。
パイロット・航空管制 ( ATC )、 軍人、 警官の応答でも使われる。
【発音】 rɑ́ːdʒər
【音節】 rog-er (2音節)
第二次世界大戦後に、 世間一般にも広まった。
口頭では ” Rog ” と略すこともある。
1音声 ( one syllable ) の方が、 言いやすいからだろう。
文面では ” RGR ” と略すこともある。
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◆ ” Copy that ! ” も、 「 了解 」したことを示す。
【発音】 kɑ́pi
【音節】 cop-y (2音節)
こちらは、 戦争ではなく、 市民ラジオ由来とされる。
- ” Do you copy ? ” ( 聞こえますか?)
に対し、
- ” Copy that. ” ( 了解 )。
1語完結もある。
- ” Copy. ” ( 了解 )。
” copy ” は、 社内メールでも時折目にする。
- ” Copy all. ” ( 全部了解 )。
伝達内容をすべて理解した旨の返信。
念入りに和訳すると、
- ” Copy. ” ( 了解しました。)
- ” Copy that. ” ( その件、了解しました。)
- ” Copy on this. ” ( この件につき、了解しました。)
- ” Copy on that. ” ( その件につき、了解しました。)
- ” Copy all. ” ( 全部了解しました。)
業務上の内輪対応ならば、 簡潔明快を旨とする。
” roger ” のメール使用はまれと感じるものの、 ” RGR ”
と略記し、 短く応じている社内メールは何度か見かけた。
さらに、 メールの件名や返事に、 こうして出てくる場合、
- ” Good copy ” ( 興味深いお知らせ )
「 2語ワンセット 」で、 ” interesting news ”
( LDOCE、 Merriam-Webster ) を指す。
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“ copy ” の多義性については、
” Wet ink / Wet sign / Wet signature ” で
かなり事細かに取り上げた ( 図入り )。
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◆ 時に、
「 分かったよ、くどいな! 」
< 反発 > を帯びる場面もある
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言い方と表情で、 ほぼ区別できる。
日本語の 「 了解! 」 でも似たり寄ったりだろう。
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■ ” Loud and clear. ” は、 平易な3単語で構成される。
幼児でも分かるほど簡単。
3語とも1音節 ( one syllable )。
英語母語話者 ( ネイティブ )にとって、 発音しやすく歯切れもよい。
意味合いが単純で、 聞き取りやすい。
音節の日英比較は、 ” integrity ” で深掘りしている ( 図入り )。
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■ 同時に 「 承知いたしました 」 のような、 丁寧さは乏しい 印象。
丁重で落ち着いた物腰とは無縁の言い回し。
とはいえ、 格別に無礼でもない。
まさに 「 了解! 」 といった感じ。
よって、 主に身内 ( 社内 ) に対して使われる。
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- 日本語の「 了解です 」は、同僚・目下に対して使う。
- 謙譲語「 承知いたしました 」は、目上・対外もOK。
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ただし、
◇ 「 了解 」 には、 いくつか異説がある
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主要2つを、ざっくり述べると、
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◆ 気になるため、 日本最大の国語辞典 と名高い『 日国 』
の該当項目をご紹介してみたい。
別巻を含めると、 全14巻。
それぞれ全文。
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『 日本国語大辞典 第二版 』 第13巻、 p. 932.
小学館 ( 2001年刊 )
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詳細な 「 用例 」 「 語源 」 「 発音 」 はさすがに立派。
判別の観点からは、 それほど参考にならない語釈である。
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- ” Do you understand what I mean ? ”
” Loud and clear. ”
( 私の言ってること分かる?)
( 了解です。)
– - ” Did you hear what I said ? ”
” Loud and clear. ”
( 私の言ったこと聞こえた?)
( ええ、はっきりと。) ※ 反発・嫌味を含む場合も
– - “ Am I clear ? ”
” Loud and clear. ”
( 言っていること分かる?)
( ええ、はっきりと。)
– - ” I heard you loud and clear. ”
( はっきりと聞こえましたよ。)
私の言ったこと 聞こえた?ー
ええ、はっきりと。
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【 類似表現 】
” I got it. ”
https://mickeyweb.info/archives/3516
(了解です。 分かりました。)
” Got you. ”
https://mickeyweb.info/archives/11802
(分かった。 了解。)
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” crystal clear “
https://mickeyweb.info/archives/28178
(非常に明確な)
” send a clear signal ”
https://mickeyweb.info/archives/12260
(明確なメッセージを送る、 警告を送る)