Integrity
2023/05/23
(1) 誠実、 高潔 (2) 完全性
産学官軍を問わず、 米国のリーダー
の演説に付いて回るのが、 ” integrity “。
【発音】 intégrəti
【音節】 in-teg-ri-ty (4音節)
語源は、 中世フランス語 ( intégrité ) または
ラテン語 ( integritatem ) の 「 完全 」。
初出は14世紀。
これから見ていくように、 そこそこ重要なものの、
とにかく訳しにくい。
ー
和訳が難しい、 英単語の代表格である。ー
ー
翻訳者として、 毎度もどかしく感じている。
” vulnerable ” 同然の、 翻訳者泣かせの厄介さ。
–
–
◆ ” integrity ” は 名詞のみ で、基本的意味は冒頭の2つ。
一般社会で、より頻出なのは (1) 誠実、高潔
–
よって、本稿では (1)中心に取り上げる。
–
ー
(1) 誠実、高潔
–
–
The quality of being honest and strong
about what you believe to be right.( ロングマン、LDOCE6 )
–
理想の人格や心構えを示す際に使われる。
ー
心が清くて、 後ろ暗いところがない。
” integrity ” は、 米国人リーダーの大好きな言葉。
そんな印象が強い。
それを端的に表す表現がこちら。
- a man of integrity
( 清廉潔白な人物 )
英和辞典に欠かせない言い回し。
- a man of caliber
( 優秀な人物 )
ともに、 人品骨柄への最大級の賛辞に起用される。
ー
” integrity ” は、不可算名詞。
” a man of integrity ” の 不定冠詞 ” a ” は、
可算名詞 ” man ” についたもの。
格言・成句・ことわざに使われる ” man ” であり、
男女不問の不特定な 「 人 」。
ー
ー
◆ 人の性格や態度を、言葉で表現するのは容易でない。
ー
いずれも無形ゆえ、 不可視的で抽象的。ー
イメージばかりが先行し、 つかみどころがないのだ。
ー
ポジティブな言葉で飾り立てると、 眉唾物になりがち。
ー
白黒つけがたいことだらけの、 厳しい現実を生きる人々
にとって、 自ずと疑いが生じやすくなるからであろう。
とりわけ人格面は、 斜に構えた見方をする大人が少なくない。
ー
ー
◆ にもかかわらず、米国の指導者たちは、
事も無げに ” integrity ” を多用する。
ー
東西文化の違いなのだろうか。
孔子一門のたまわく 「 水清ければ魚棲まず 」。
ー
人格が清廉すぎると、 人に親しまれなくなってしまう。
おまけに、 受け手の嫉妬・ひがみを刺激しないよう、
細心の配慮を要するのが日本社会。
称賛しあうような色合いに乏しい文化であるから。
【参照】
” stand tall “、 ” well-liked “、 ” dazzling “、 ” against all odds ”
ー
そのため、 和訳は難しい。
ー
反発を遠ざけ、 美点を汲み上げて訳出 するのに難儀する。
この辺りは、 語学力以外に「 異文化理解力 」も問われる。
ー
結局、 定訳をそのまま使う のが、 私の常。
歯がゆく、 もどかしい理由はここにある。
ー
◆ 長年、 新聞・雑誌・ウェブ記事における
” integrity ” の和訳に注目してきた。
–
” integrity ” 頻出和訳 < トップ6 >
( 1990 – 2022年 ) ※ 私見
- 誠実
- 高潔
- 品位
- 真摯
- 清廉潔白
- 公正
◇ 名詞をつくる接尾辞( suffix ) 「 ~ さ 」 及び
「 ~ 性 」 などの接尾辞的な語を加えた形も含む
–
◆ 直近5年( 2018 – 2022年 )は、
「 誠実 」 と 「 真摯 」 が目立ってきている。
しっくりこない気もするが、 これら6つに大概収まる。
- ” professional integrity ”
( 仕事上の誠実さ → 意訳 : 高いプロ意識 )
ー - ” moral integrity ”
( 道義面の誠実さ ← 善悪基準などがまとも )
ー - ” intellectual integrity ”
( 知的誠実さ ← 事実のでっち上げや嘘偽りなど、
知性への信頼を損なう行為をしないこと )
ー - “people of questionable integrity and talent”
( 誠実さと才能に疑問の余地がある人たち )
ー - “Men of talent and integrity are rare.”
( 才能と誠実さを具える人はまれです。)
ー - “We have to behave with integrity.”
( 私たちは公正に行動しなければならない。)
ー - “Act with integrity.”
( やましいことをするな。) ( 誠実に行動しろ。)
ー - “I expect every employee to act with integrity.”
( 各従業員には誠実に行動することを期待する。)
ー - “You are the only custodian of your own integrity.”
( 自分の品位を管理できるのは自分自身のみ。)
ー - “People are raising questions about her integrity.”
( 彼女の人間性について、人々は疑問を投げかけている。)
ー - “I never doubted his integrity.”
( 彼の品位を疑ったことはありません。)
ー - “We are committed to publishing works of quality and integrity.”
( 弊社は質の高い、 誠実な作品を出版することをお約束します。)
–
–
◆ 「 経営学の父 」 ピーター・F・ドラッカー
( Peter Ferdinand Drucker, 1909-2005 ) の数ある作品中
の ” integrity ” で、 定訳扱いされているのは「 真摯さ 」。
主要著作の和訳を長年担当された、上田 惇生 ( 1938-2019 )が、
「 真摯さ 」と和訳している。
世界で一番読まれた経営学書は、 言わずと知れた『 マネジメント 』。
英文原著の発売は、 1973年。
–
–
They may forgive a person for a great deal:
incompetence, ignorance, insecurity, or bad manners.
But they will not forgive a lack of integrity in that person.” Management: Tasks, Responsibilities, Practices ”
Harper Business (Reprint ed. 1993).※ 原著初版は、 1973年刊
–
無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。
だが、 真摯さ の欠如は許さない。『 [ エッセンシャル版 ] マネジメント – 基本と原則 』
上田 惇生 ( 翻訳 )、 ダイヤモンド社、 2001年刊
–
マネジャーに絶対不可欠な素質は、 ” integrity ” = 「 真摯さ 」。
” integrity in leadership ” であり、「 真摯さ なくして組織なし 」。
有名なくだりである。
直前の一文も、 相当怖い。
–
–
The people with whom a person works, and especially subordinates,
know in a few weeks whether he or she has integrity or not.ともに働く者、特に部下に対しては、 真摯 であるかどうかは
二、三週間でわかる。( 同上 )
–
◆ 奈良大学の教授が書いた、 次の和文論文も興味深い。
300万部超え のベストセラー 『 もしドラ 』 と併せて、
キーワードの 「 真摯さ( Integrity )」 を解明している。
2020年発表。
–
–
領内 修 (2020)「 『 もしドラ 』の Integrity 」、
『 奈良大学紀要 』 48, pp.75-97., 2020-02.
http://repo.nara-u.ac.jp/modules/xoonips/download.php
/AN00181569-202002-1006.pdf?file_id=7400
※ PDF 全24頁、 1.5MB
–
読みどころは、「 Ⅲ Integrity 」 解説 ( 83~86頁 )。
ー
ー
◆ LDOCE6 ( ロングマン ) の指標によると、
名詞 ” integrity ” の位置づけは、
- 重要度:<6001~9000語以内>
- 書き言葉の頻出度:3000語圏外
- 話し言葉の頻出度:3000語圏外
【発音】 intégrəti
【音節】 in-teg-ri-ty (4音節)
–
” integrity ” の意味合いからして、 日々出番が生じるわけない。
したがって、 頻出度がランク外であることに不思議はない。
–
一方、 重要度は < 6001~9000語以内 > にランクイン。
–
上述の指標は、 英単語全体における立ち位置ゆえに、
先の 「 そこそこ重要 」 たる所以になると考える。
ー
加えて、 < Academic Word List > (※) 入りしている。
※ 英語圏の大学教科書の頻出単語570語
演説では、 キーワードになったりする。
ー
ーー
(2) 完全性
–
–
formal: the state of being united as
one complete thing.( ロングマン、 LDOCE6 )
※ ” formal ” = 正式な表現、堅めの表現
–
全体的に欠けてるものがなく、 ぴしっと整っている具合。
ー
システム構築をはじめとする、 技術分野に使われることが多い。
JIS・ISOの工業規格やIT( 情報技術 )の分野では当たり前
でも、 世間一般では今ひとつ馴染みのない日本語であろう。
ISO/IEC 27001( 情報セキュリティマネジメントシステム )
の3大要素( 機密性 ・完全性 ・可用性 )のひとつでもある。
対応する 日本工業規格( JIS )を引用すると、
–
–
3.28 情報セキュリティ( information security )
情報の機密性(3.10),完全性(3.36)及び可用性(3.7)を維持すること。3.36 完全性( integrity )
正確さ及び完全さの特性。JIS Q 27000:2019
情報技術−セキュリティ技術−情報セキュリティ マネジメントシステム−用語
https://www.kikakurui.com/q/Q27000-2019-01.html
–
英文の ” ISO/IEC 27000:2018 ” に当てはめると、
- 機密性 ( Confidentiality )
- 完全性 ( Integrity )
- 可用性 ( Availability )
定義上の 「 完全性 」 とは、情報が 正確かつ完全 な状態を指す。
「 完全性 」 が保たれていないと、 情報としての信頼性を欠く。
この対策の一例は、 情報の ダブルチェック を義務づけること。
近年のビジネスでは、 デジタル署名や電子署名 などの導入により、
改ざん・虚偽のデータ作成を予防し、「 完全性 」 を維持している。
「 保全性 」とも言う。
ソフトウェアなどの 「 整合性 」 を意味する 「 インテグリティ 」 は、
IT業界 で定着済み。
◆ 2019年発行の国語辞典では、
–
◆ 2021年発売の辞書アプリでは、
インテグリティー [ integrity ]
- 誠実。 正直。 完全無欠。
- コンピューターのシステムやデータの整合性、 一貫性、 無矛盾性、 完全性。
–
–
物書堂 『 大辞泉 』 ( アプリ版 )
–
▲ この 物書堂 版アプリは、2012年発売の小学館『 大辞泉 第2版 』の
書籍版 を底本とするものの、その後も継続更新している小学館データ
ベースの最新データが反映されているため、書籍版を超える収録数を誇る。
–
◇ 小学館 『 デジタル大辞泉 』 特設サイト
https://daijisen.jp/digital/index.html
–
以上、 語釈全文である。
◆ 2020年発行の「 カタカナ語辞典 」では、
–
同じく、 語釈全文。
映画などの作品名に 「 インテグラル 」 と添えてある場合、
「 ノーカット 完全版 」 を指すのが通例。
この 「 第5版 」 は、 2020年9月10日に発行された。
それから、 ちょうど26年前の1994年9月10日に発行
された 「 初版 」 の全文はこちら。
–
インテグリティー [ integrity ]
完全。 不可欠性。
–
–
『 コンサイス カタカナ語辞典 初版 』
三省堂編修所(編集)三省堂、 1994年刊
–
「 統一(性) 」 がない。
–
◆ 英語では 「 4音節 」。
in – teg – ri – ty
イン – テグ – リ – ティ
–1 – 2 – –3 – 4 音節
第2音節に、 アクセント ( 強勢、ストレス ) を置く。 ※ 後述
音節 ( syllable、シラブル ) とは、 発音の最小単位。
–
◆ 片や、 日本語では 「 6音節 」。
平板で、 均一なリズムが、 日本語の持ち味
—イ – ン – テ – グ – リ – ティ
—1 – 2 – 3 – 4 – 5 – 6 音節
初っ端の第1音節 「 イ 」 にアクセントが来る感じ。
第4音節 「 グ 」 に置く人もいるかもしれない。
音節の長さは均等、 同じ速さで発音し、 高低のアクセントを使う。
これが、 日本語の基本。
–
–
◆ 「 アクセント 」 は、 言語体系によって、 大きく二分される。
アクセントとは、 音声学の用語で「 単語を区別する 」 もの。
音の強弱か高低かで、「 強弱 アクセント 」 または 「 高低 アクセント 」。
–
英語は 強弱。
日本語は 高低。
ドイツ語は 強弱。
中国語は 高低。
–
- 英語 ← 音の 強弱 による、
「 強さアクセント 」 = 「 強弱アクセント 」
– - 日本語 ← 音の 高低 による、
「 高さアクセント 」 = 「 高低アクセント 」
–
–
◆ さらに、「 イントネーション 」 との違いを大まかに述べると、
- アクセント( accent )は、「 単語単位 」の強弱か高低
- イントネーション( intonation )は、「 文単位の抑揚 」
アクセント( 強勢 )は、英語で ” stress ” とも言う。 ※ 後述
なおかつ説明すると、「 イントネーション 」 は、
「 単語の単位を超えた、文などの全体に現れる音調で、
話し手の聞き手に向けた態度表明の役割を持つもの 」
英語のような強弱アクセントの言語では、 おおよそ、
「 アクセントは強さ、 イントネーションは高さの変化 」。
【音節】 ac-cent (2音節) ※ 動詞は、 ac-cent (2音節)
【音節】 in-to-na-tion (4音節)
–
–
◆ 学術的な研究結果の一部によれば、
音声発話 ( 後述 ) の理解度を決定する要素として重要なのは、
母音・子音の 「 発音 」 以上に、 「 イントネーション 」。
「 イントネーション 」 こそ、 話し言葉の理解度を左右する。
こう結論づける論文は多数提出されている。
◆ アクセントも、音節も、 異なる「 カタカナ発音 」( 後述 )
では、英語母語話者( ネイティブ )には、 まず通じないのが、
” integrity ” 。–
–
◇ 日本語母語話者が、英語を学ぶ上で、一段と留意
する必要があるのは、音節 ( syllable、シラブル )
–
◆ 「 音節 」がおかしいと、 通じないケースが多々ある。
私たち日本人は、 やたらと 「 発音( pronunciation ) 」
のせいにしがちだが、
–
★★★ 「 音節 」 も 大きな課題 ★★★
–
実際のところ、 発音以上に影響することすら珍しくない。
日本語の場合、 原則として 「 仮名一字が1音節 」。
日頃、 音節を意識する機会はなきに等しい。
–
日本の英語教育は、「 音節 」 をもっと重視するとよい
ー
本質的に、「 音節 」 は 「 発音 」 と同時に学ぶべきもの。
「 音節 」とは 「 発音の最小単位 」 だから、 それが道理である。
「 音節 」 の概念が身につくまでは、 英単語に接する都度、
- この単語は 何音節 ?
- How many syllables does this word have ?
‐How many syllables are in this word ?
と考える習慣をつければ、 すぐ慣れる。
「 発音 」 とペアで確認しよう。
「 音節 」 が分かるようになれば、 英語を見る目が変わる。
1音節、 2音節、 3音節、 4音節、 5音節、 6音節、 7音節 … と、
音節ごとに好きな英単語を探し求め、 四六時中、 口ずさむとよい。
軽やかに発音できて、 耳心地のよい語り口の単語をいくつか選ぶ。
ご自分の好みでOK。
こうすれば、 あっという間に 「 音節 」 の雰囲気がつかめる。
慣れるまでは、 音節を意識しながら、 少し大げさに発音する。
日の出から日没まで、 夜となく昼となく、 静かにつぶやく。
慣れてきたら、 強さアクセント = 強勢 = ストレス も加味。
–
【参考】 ※ 外部サイト
- 1~7音節の英単語 ( 強勢つき )
https://www.myenglishlanguage.com/linguistics-language-guide/english-phonology/syllables-and-stress/
–
- 1~7音節の英単語 ( 英語ネイティブの児童向き )
【 1音節 】 https://www.englishbix.com/one-syllable-words/
【 2音節 】 https://www.englishbix.com/two-syllables-words-and-adjectives/
【 3音節 】 https://www.englishbix.com/three-syllables-words-and-adjectives/
【 4音節 】 https://www.englishbix.com/4-syllable-words/
【 5音節 】 https://www.englishbix.com/5-syllable-words-list-for-kids/
【 6音節 】 https://www.englishbix.com/six-syllable-words-for-kids/
【 7音節 】 https://www.englishbix.com/7-syllable-words-for-kids/
もしも、「 音節 」を知らずに、 英語を学んできたとすれば、
それは根本的に間違っており、 悲劇の英語教育だと感じる。
–
正直申し上げると、 「 素っ裸で通勤するレベル 」 の異常な有様。
それくらいまずい、 と私は断言したい。
「 音節 = シラブル 」 抜きで、 どうやって英語学べるんだ ?
教育上、 あってはならないこと。
総毛立つ衝撃を受けるあまり、 もうどうにも我慢ならない。
教材その他の適否を見直すよう、 その尻を乱暴にひっぱたきたくもなる。
【参照】 「 お尻 」 の英語表現
–
–
–
3 Cool Methods for Inventing a Nickname
https://www.wikihow.com/Come-Up-with-a-Nickname
2023年1月28日付
–
このように、 英語圏の愛称はシラブル由来が多い。
- 「 アンソニー 」 → 「 トニー 」
- 「 エリザベス 」 → 「 ベス 」 または 「 リズ 」
シラブル ( 音節 ) が見えると、 すとんと腑に落ちる。
【 音節とアクセントを学べる動画 】 ※ YouTube ( 全長 13分51秒 )
–
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Syllables and Word Stress
https://youtu.be/Vu6UVwkUgzc–
–
Oxford Online English
2019年2月22日付
–
” syllable ” と ” word stress ” の概要は、 これ1本で習える。
“ word stress ” とは、「 強勢 」 = 「 強さアクセント 」 の意。
男女のネイティブ講師が、 懇切丁寧に基礎から教えてくれる。
とても秀逸な出来映え。
一見の価値ありと思うので、 ご高覧いただければ幸い。
全編英語 ( 男性側はイギリス英語 ) だが、 自信がなくても大丈夫。
先生と一緒に( ” Repeat after me. ” )、 声を出して、 練習してみたい。
◆ 単語学習も発音訓練も、 「 音節 」 を意識することで、 随分と楽になる。
見知らぬ単語を前にして、 「 どの部分で切ればよいか 」 見えるからだ。
音節は英単語の奥義であり、 小手先の収拾策ではないため、 常に有効。
音節を知らずして、 新しい英単語を記憶したり発音したりすることは、
私にとっては 「 100% 」 あり得ないし、 自分には不可能と言い切る。
未知の英単語に接した時は、 まず音節を調べてから、 発音を練習する。
「 どの部分で切ればよいか 」 分かれば、 暗記も発音もしやすくなる。
弊サイトでも、 発音( pronunciation ) の下に併記するようにしている。
一体、 「 音節 = シラブル 」 抜きで、 どうやって英語学べるんだ ?
「 どの部分で切ればよいか 」 知らないと、 でたらめに見えない ?
非常に奇怪であり、 先に記したごとく、 英語教育上、 あってはならない。
–
◆ 世界中の英語学習者に対して発信される、 本場の講義動画を推奨する。
私自身、 年がら年中お世話になっており、 心より感謝、 恩に着ます。
今回の ” Oxford Online English ” は大いにお勧め。
英語人口、15億人。
地球上の英語の使い手の概数である。
英語母語話者( 英語ネイティブ )は、 世界の全人口の 約 5%。
つまり、 世界の 95% の人にとって、 英語は母語ではない。
15億人の英語力は様々であることを知れば、 気が楽になるはず。
ここは英語学習者ばかりなので、 気後れなんていらない。
英語を学ぶ者のために設けられた専用の場所で、 全員が学習者。
各国の学習者が書き寄せたコメントも必見。
勇気を出して、 英文の投稿にトライしてみよう。
学習仲間から返信が来たりするので、 英作文にも申し分のない場。
「 いいね( Like )! 」もあり、 結構尽くめで、 励みになる。
視聴者同士の上達と 切削琢磨 を目指し、 どんどん書き込もう。
相性のよさそうな発信者や番組を見つけて、 がっつり食らいついてやれ。
市販の教材にしがみつくよりは、 きっと成長する。
なにより、 楽しい。
【参照】 ” no need ”
–
–
【 音節が一発で出てくるサイト 】 ※ 外部サイト
–
◆ 日本語の「 音節 」は、 「 拍( はく ) 」とも称する。
英語では ” clap ” (1音節)。
「 拍手 」( 可算名詞 )と「 拍手する 」( 動詞 ) の意味もある。
句自動詞 ( intransitive phrasal verb ) の ” clap back ” は、
「 ぴしゃりと反撃する 」。
ここでの ” back ” は、 副詞 ( adverb )。
–
- ” Madonna clapped back at people hating on her plastic surgery ”
( マドンナの整形を嫌う人々に本人反論 ) ※ 記事見出し
–
” the clap ” は、 性病の ” gonorrhea ” ( 淋病 りんびょう )の俗称。
–
- 「 1拍 」 → a clap
- 「 半拍 」 → half of a clap
- 「 1拍半 」 → a clap and a half
- 「 3拍 」 → three claps
–
【参考】 ※ 外部サイト
- 日本語の音 ( 大辞林 特別ページ )
http://daijirin.dual-d.net/extra/nihongoon.html
【 ご注意 】
ローマ字表記と音声記号表記は、別物。
いわゆる 「 発音記号 」 とは、 音声記号のこと。
英語用として、 大正時代以降の日本で有力視されて
きた音声記号は、 以下3つ。
- 言語不問の IPA ( 1888年 ~ )
( International Phonetic Alphabet、 国際音声記号 )
→ すべての言語の表音または音素を表記する
→ IPA一覧表 ( 2020年版 ) ※ PDF、 1.2MB
→ 楽しく学ぶ国際音声記号 ( 2020年版 ) ※ PDF、 3.4MB
– - IPAの変異形の ジョーンズ式 ( 音量表記 )
- IPAの変異形の ギムソン式 ( 音質音量表記 )
音声記号は、ブラケット [ ] で括るルールがあり、
ローマ字表記とは区別されている。
【発音】 brǽkit
【音節】 brack-et (2音節)
例えば、日本語の「 う 」 のローマ字表記は “u”。
IPA記号では、通常は [ɯ] 、まれに [u] 。
- 口を丸めない 「 う 」 … [ɯ] ( 非円唇母音 ) ※ 後述
- 口を丸める 「 う 」 … [u] ( 円唇母音 )
[ ] の代わりに、 スラッシュ // で括る場合もある。
【発音】 slǽʃ
【音節】 slash (1音節)
–
言語学者の慣習としては、
- [ ] … 物理的な音
- // … 抽象概念の音素
[ ] は、 最も正確な表音の「 精密表記 」 とみなすことも。
言語学者の用いる正式名は、
本稿では、[ ] と // を併用している。
◆ なお、 [ ] は、 引用した書き手が注釈を加える際にも使う。
引用者による補足的説明を、 原文から区分する役目。
ニュース記事や学術論文でも用いられる。
具体例は、 ” He is in a better place now. ” に示した。
◆ 弊サイトで取り上げた単語のうち、 日英の音節の
差異が著しい 「 12語 」 を例示する。
–
■ strike / stráik / 1音節
【日】 5音節 「 ス – ト – ラ – イ – ク 」
【英】 1音節
ストライクッ
「ライ」を強調。
https://mickeyweb.info/archives/11891
–
■ spike / spáik / 1音節
【日】 4音節 「 ス – パ – イ – ク 」
【英】 1音節
スパイクッ
破裂音[p]に力を込めて「パイ」。
https://mickeyweb.info/archives/38396
■ stand / stǽnd / 1音節
【日】 4音節 「 ス – タ – ン – ド 」
【英】 1音節
スタンデュッ
破裂音[ t ]で「タン」を強調。
https://mickeyweb.info/archives/40016
■ trump / trʌmp / 1音節
【日】 4音節 「 ト – ラ – ン – プ 」
【英】 1音節
トウランプッ
第45代米国大統領 “ Trump ” も同様。
https://mickeyweb.info/archives/3272
■ blast / blǽst / 1音節
【日】 4音節 「 ブ – ラ – ス – ト 」
【英】 1音節
ブラストッ
表面処理の「 エアブラスト 」「 ショットブラスト 」「 サンドブラスト 」
がこれ。
https://mickeyweb.info/archives/7795
■ chance / tʃǽns / 1音節
【日】 3音節 「 チャ – ン – ス 」
【英】 1音節
チヤンスッ
複数形 ” chances ” は「2音節」になる。
https://mickeyweb.info/archives/20490
–
–
■ thrill / θríl / 1音節
【日】 3音節 「 ス – リ – ル 」
【英】 1音節
スリッル
過去形・過去分詞形・形容詞の ” thrilled ” も「1音節」。
https://mickeyweb.info/archives/50437
■ slam / slǽm / 1音節
【日】 3音節 「 ス – ラ – ム 」
【英】 1音節
スラム
「 スラム街 」 も 「1音節」 だが、 別単語の ” slum “。
https://mickeyweb.info/archives/14790
■ test / tɛst / 1音節
【日】 3音節 「 テ – ス – ト 」
【英】 1音節
テッストウ
破裂音[ t ]が、殊に強調される感覚。
https://mickeyweb.info/archives/7468
■ time / taɪm / 1音節
【日】 3音節 「 タ – イ – ム 」
【英】 1音節
タイム–
「ム」は消え入るようで、聞こえないくらい。
https://mickeyweb.info/archives/7468
■ help / hélp / 1音節
【日】 3音節 「 ヘ – ル – プ 」
【英】 1音節
ヘル ップ
カタカナ発音でも、ぎりぎり通じるかも。
https://mickeyweb.info/archives/6691
■ ink / íŋk / 1音節
【日】 3音節 「 イ – ン – ク 」
【英】 1音節
インックッ
同義扱いの 「 インキ 」は、オランダ語 ” inkt ” より。
https://mickeyweb.info/archives/6217
◇ 12語 すべて 「 1音節 」( one syllable )
–
どれも、 腹の底から ゲロする 勢いで、
思いっきり吐き出し、一息に発声する。
「 発音の最小単位 」
に切れ目がない1音節のため、
一気にゲロする凄みが出る。
–
■ うえ っ ( 1音節 )
■ おえ っ ( 1音節 )
■ げ~ っ ( 1音節 )
–
–
1 音節 = 1 シラブル
英 語 「 息の音 」
日本語 「 声の音 」
※ 後述
日英の音は、 舌・唇・歯・呼吸間の相互作用が
まったく違います
–
少々下品だが、 英語音の肝「 シラブル 」
の感触を、 生理的に体得できればと願う。
◆ 以下、 ” Wet ink / Wet sign / Wet signature ” より再掲。
–
” wet ” には、 形容詞・名詞・自動詞・他動詞がある。
語源は、 古期英語 「 湿った 」 「 ぬれた 」 ( wǣt )。
【発音】 wét (1音節)
” wet ” は、 「 1音節 ( one syllable ) 」 の単語。
「 音節 」( syllable、シラブル )とは、 発音の最小単位。–
1音節だから、 腹の底から ゲロする 勢いで、 思いっきり、
ウエット
–
と吐き出し、 一息に発声する。
まさに、 ゲロ同然の響き。
–
( 中略 )
–
『 志村けんはいかがでしょう 』 ( 1993~1995年 放映 ) のコント
「 ろくでなし 」 の名物 「 ウィッ ! 」 ( 1音節 ) に似通うリズム。
–
これは、 典型的な 「 1音節 ( one syllable ) 」 の発音。
私たち日本語話者でも、 割と簡単に発音できることが分かる。
–
大勢の観客が声を合わせ 「 ウィッ ! 」 と叫んでいたことからも明らか。
当時、 画面越しに見ていた私も、 大喜びで 「 ウィッ ! 」 とやっていた。
–
【 ウィッ 動画 】 ※ 全長 約 24秒
https://www.youtube.com/watch?v=UDaFmArGp4k–
–
” wet ” は 「 ウェット ! 」
無声歯茎破裂音 [t] を伴い、 最後は舌端を上歯茎に接触させて軽く調音。
やや難易度は上がるが、 「 ウィッ ! 」 と似ており、 発音できるはず。
–
▲▲ 再掲終わり ▲▲
–
◇ もし分からなければ、 ペットに耳を傾けてみよう。
–
■ 犬 ワン ! (1音節)
■ 猫 ニヤン ! (1音節)
■ ハムスター キュッ ! (1音節)
■ インコ ギャッ ! (1音節)
–
◆ 日本語母語話者が、擬音語 ( オノマトペ、 onomatopoeia )
で表現すると、
■ ワン / 1音節
【日】 2音節 「 ワ – ン 」
【犬】 1音節
–
■ ニヤン / 1音節
【日】 2音節 「 ニャ – ン 」
【猫】 1音節
–
ゲロも似たようなもの。
■ うえっ / 1音節
【日】 3音節 「 う – え – っ 」
【?】 1音節–
–
■ おえっ / 1音節
【日】 3音節 「 お – え – っ 」
【?】 1音節
うなり声・うめき声に乗せて、 「 1音節 」 のリズムをつかむとよい。
ワン / ブラストッ / ニヤン / スタンデュッ
スパイクッ / うえっ / トウランプッ / おえっ
–
1 音節 = 1 シラブル
ワンコと合唱し、 練習しましょう。–
–
–
◆ 身近な犬猫の鳴き声と、 日本語表記の隔たりからも、 先述の
「 平板で、 均一なリズムが、 日本語の持ち味 」
をなんとなく体感できると思う。
日本語の基本を再度挙げると、
音節の長さは均等、 同じ速さで発音し、 高低のアクセントを使う。
聞く音声と表記のギャップこそ、 我らが母語の特色の反映。
違和感めいた手応えがあれば、 英語の「 音節 」に近づける。
–
◆ 立場を逆にして、 普通の英語ネイティブの皆様に、 私が
日本語をお教えすると、 最初のうちは、こんな風に仕上がる。
【日】 5音節 「 す – み – ま – せ – ん 」
【?】 2音節
■ スンマッ センッ / 2音節
–
皆一様に、「 2音節 」で発声する。
なんて器用で、 けったいな … なんでこうなる?
なんとも、 すごすぎ …
我々日本語ネイティブには、 皆目不明な感。
幾度となく、 繰り返してもらっても、 なかなか改善しない。
お互い様ね。
◆ お手持ちの 「 虎の巻 」 を見せていただいた。
–
- Excuse me
sue-me-mah-sehn
( すみません )
–
学術的な教本ではなく、旅行ガイドに準じる実用書。
旅行者向けなので、無論、音声記号とは無縁である。
ローマ字表記( su-mi-ma-se-n )と驚くほど異なる。
sue-me-mah-sehn
英語母語話者にとっては、 この方が把握しやすい
ということだろう。
–
◆ 日本語を習いたての外国人の発音が不自然なのも、
実は「 音節 」に問題があることが多い。
そろいもそろって 「 スンマッ センッ 」 と返されるので、
なにふざけているんだと、 始めの頃は本気で憤慨していた。
両言語の 音節構造の違い を、 あの頃の私は知らなかったのである。
- 英 → 「 子音の連続 」 が目立つ
- 日 → 「 子音 + 母音 」 が基調で、「 子音の連続は不可 」
既出単語のうち、 「 子音の連続 」 の好例は、 ” strike ” / stráik / 1音節。
- /CCC/ → 「 子音 + 子音 + 子音 」 ( 例 ” s t r i k e ” )
のっけから、子音の3連発 ( str- )で、 日本語ならあり得ない / CCC– / 。
- 子音 /C/ → consonant / kɑ́nsənənt / con-so-nant (3音節)
- 母音 /V/ → vowel / váuəl / vow-el (2音節)
ローマ字表記は、 su-to-ra-i-ku ( 5音節 )。
–
◆ 日本語の音声の大部分は、 母音で終わる 「 開音節 」( open syllable )。
ただし、 子音で終わる音節「 閉音節 」( close syllable )は、日本語にもある。
すなわち、 「 促音 」 と 「 撥音 」。
母音が付かなくても、 1拍分の長さを持ち、 1拍とカウントされるのが特徴。
- 促音 ( そくおん ) ※ 後述
→ 「 つまる音 」 = 小さい「 っ 」の直後に出てくる子音
( 例 「 待った 」 matta )
–
小文字 「 っ 」 自体を促音と称することもある。
–
副詞 「 すっごく 」 のごとく、 促音の 音声変化 で、
感情の高ぶりを露わにして、 語気を強める効果も。
–
「 とびっきり 」 「 思いっきり 」 「 よっぽど 」
「 やっぱり 」 「 だいっきらい 」 もほぼ同様。
–
– - 撥音 ( はつおん ) ※ 後述
→ 「 はねる音 」 = 「 ん 」
( 例 「 本気 」 honki )
日本語で、 子音だけを表す表記は、 以上の
- 促音 「 っ 」
- 撥音 「 ん 」
を除いて存在しない。
もっとも、 これらを音声記号( IPA など )で表す際は、
そう単純でなく、 複数の音声記号に分かれたりする。
既述の通り、 ローマ字と音声記号表記は、 まったく別。
◇ 「 子音 」 多めの 英単語の発音が 苦手で、
無意識にも 「 カタカナ発音 」
になってしまう 日本人が大勢いる、 根本原因
ー
は、 日英の 音節構造の違い にある。
–
/CV/ → 「 子音 + 母音 」
日本語の音の基調
( 結合音節 )
–
–
1音節 の英単語 ” strike ” を、 日本語の語彙の中に組み込むためには、
子音の間と語尾に 「 母音 」を挿入 し、5音節 に 組み替える しかない。
–
なぜなら、 日本語音は「 母音 」と組む のが大原則 なので、
基本的に、 「 母音 」がつかないと、日本語になりえない。
–
◆ 英語の ” strike ” は、 [ stráik ] → / CCCVSC / で、 1音節。
” S ” は、 ” semivowel ” ( 半母音 )。
–
■ 子音3連発 の1音節 ” strike ” を
–
日本語に 迎え入れるため、 無理やり、
–
ウ [ɯ] と オ [o] という 母音 を 添加
–
【日】 5音節 [ sɯtoraikɯ ]
【英】 1音節 [ stráik ] –
- [ɯ] ( 非円唇母音 ) … 口を丸めない 「 う 」
–
こうして、
日本語に取り入れるため
–
子音3連発 ( str- ) の “ strike ” に、
–
母音 ( ɯ、o、ɯ ) を 突っ込んだ結果、
1音節 から 5音節 になってしまった。
[ stráik ] → [ sɯtoraikɯ ]
–
もはや、 どうしようもない開き。
英語の音の原形をとどめていない。
これでは、 通じるわけない。
■ 「 母音 」を組み合せる「 結合音節 」が、日本語の音
原則、 日本語に取り込むには 「 母音 」 必須
-
–
強引すぎるが、 やむを得ない、 母音添加。
「 母音の呪縛 ( じゅばく ) 」 と称されたりする。
かくして、 おあつらえ向きの 「 カタカナ語 」 の 出来上がり。
前掲のその他 「 11語 」 も、 同様のパターン。
–
◆ こうした流れを踏まえると、 行き着く先はこうなる。
–
–◇ 日本語が母語だと、–
—どうしても––
–「 母音を添加 」して–
—発音してしまう––
–
「 カタカナ発音 」 の正体だ–
母音の呪縛
–
–
日本語音の性質上、 必然の 言語習慣 ゆえに、
子音の連続だらけの英語のハードルは、 ひときわ高くなる。
日本語ネイティブならば、 当然の 成り行き。
–
–
◆ 音節構造の違い をおさらいすると、
- 英 → 「 子音の連続 」 が目立つ
- 日 → 「 子音 + 母音 」 が基調で、 「 子音の連続は不可 」
「 子音 」 の取り扱いが、真逆 に近い。
–
日本語の母音は 5 個 しかないのに対し、
英語の母音は、 一説によると 26 個 。
英語の母音は、 単母音・長母音・二重母音・三重母音
の4種類もあり、 その合計が26個。
「 ア 」は、 日本語の母音では、 [a] の1つだけ。
英語の母音では、 舌の位置や隣接点の違いにより、
[ʌ]、 [æ]、 [ɑ]、 [a]、 [ə] の5つ。
日本語の子音は 13 個、 英語の子音 24 個 。
濁音・半濁音・短音など込みで、 日本語音は 114 個、
英語音は 2,100 個 との学説もある。
※ 複数の異論あり
換言すれば、 英語の母音は、 日本語の5倍以上に
細分されている。
日本語の母音は 5 個 に仕切られているのに対し、
英語にはその5倍以上の母音 ( 26 個 ) がある。
◆ 先ほどの 「 虎の巻 」 の続き。
英語母語話者には、 次のように聞こえているらしい。
–
- Good Morning
oh-HI-oh goh-zigh-mahs
( おはようございます )
–- Good Afternoon
kon-nee-chee-wah
( こんにちは )
–- Good Evening
kon-bahn-wah
( こんばんは )
–- Good Bye
Sigh-oh NAH-rah
( さようなら )
–- How are you ?
oh-GEHN-kee dess kah ?
( おげんきですか ? )
–- Nice to meet you
hah-jee-meh-MAHSH-teh
( はじめまして )
–- Please
Oh-nee GUY-ee shee-mahs
( おねがいします )
–- Thank you
Ah-ree-gah-toh goh-zye-mahs
( ありがとうございます )
–- I’m sorry
goh-men nah-sigh
( ごめんなさい )
–- You are welcome
doy dah-shee-mahsh-teh
( どういたしまして )
–- Do you speak English ?
Ey-ee-goh oh hah-nahs sehmahs kah ?
( えいごをはなしますか ? )
–
日本語母語話者が見ると、 思わず笑ってしまう。
もう滅茶苦茶で、 突っ込みどころ満載。
私たちのカタカナ英語と、 どっこいどっこい。
ジョン万次郎 ( 1827-1898 ) の 英会話教本 ( 1859年刊 )
を彷彿させる、 ユニークな音声表記の長所と短所。
ここで、 ローマ字表記との大差を、 再び指摘しておきたい。
–
やはり、 子音の連続 が目に付く。
–
とりわけ、 ” gh ” と ” hs “。
加えて、 語末の ” h ” と ” y “。
–
基本的に、
日本語には、あり得ない のに …
–
※ 日本語の拗音 ( ようおん、 小文字 「 ゃ 」「 ゅ 」「 ょ 」 )
のローマ字表記では、 子音の後に y、h、w を加えることもある。
言語習慣 及び 音節構造 の相違点を見せつけられた感。
–
※ 「 滅茶苦茶 」と前記したものの、 学術的な音声記号
とは別に、 実はそれなりに確立されている表記法 である。
–
◆ 言語習慣上、 母音 が大好きな日本語ネイティブとは反対に、
「 子音 」 が得意な英語ネイティブは、
–
母音の連続 が不得手。
–
- 都営大江戸線
Toeioedosen
–
- 大岡越前
Ookaechizen
–
- 東欧を覆う
Tououwoou
–
私たちは、 難なく発音できるはず。
英語ネイティブは、 途方に暮れる。
初見では、 手のつけようがない。
でたらめに見えてしまい、 お手上げ。
促音も難関で、 初期段階では発音できない。
–
- かって
- あっさり
- とびっきり
- 思いっきり
- よっぽど
- やっぱり
- だいっきらい
–
長音・拗音・促音の識別も、 あらかた苦手。
–
- おじさん – おじいさん
- おばさん – おばあさん
- びょういん – びよういん
( 病院 – 美容院 ) - ようか – よっか
( 八日 – 四日 )
–
日本語初学者は、 聞き分けられない人がほとんど。
私の経験からは、 初学者で、 区別できた方は皆無。
ゼロです。
ー
絶対に同じ発音だと、 半ベソで食ってかかられたこともある。
何度聞いても、 違いがまったく分からないとおっしゃる。
日本人にとっての 「 L 」 「 R 」 同然。
日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造 は、 ひどくかけ離れている。
–
–
◆ 日本語を一切知らない、 並大抵の英語ネイティブが、
日本語のローマ字表記を、 どう認識し、 発音するか。
発音向上に有効な着眼点であると、 経験上、 確信している。
それゆえ、折に触れて、 多種多様な試行錯誤 を重ねてきた。
同僚を含む、 数多くの外国人に頭を下げて、 ご協力を求めた。
–
尾籠で赤面の至りだが、 卑近な例では、
–
■ ちん こ~う (2音節) chinko
■ ちえ ん ちえ ん (2音節) chinchin
–
—
–
米国人数名にお願いして、 語意は伝えずに、
ローマ字表記を読み上げていただいたもの。
–
高官の温かいお力添えも賜りました。
–
–
■ ぱっ ちん こ~う (3音節) pachinko
■ ちん ぱあ か~う (3音節) chinpoko (※)
–
–
私の耳には、 だいたいこう聞こえるが、 いかがだろう。
例外なく、 「 ちん 」 を「 1音節 」 の 音声で発していた。
–
【日】 3音節 「 ち – ん – こ 」 chi – n – ko
【英】 2音節 「 ちん – こ 」 chin – ko
【日】 4音節 「 ち – ん – ち – ん 」 chi – n – chi – n
【英】 2音節 「 ちん – ちん 」 chin – chin
【日】 4音節 「 ぱ – ち – ん – こ 」 pa – chi – n – ko
【英】 3音節 「 ぱ – ちん – こ 」 pa – chin – ko
【日】 4音節 「 ち – ん – ぽ – こ 」 chi – n – po – ko (※)
【英】 3音節 「 ちん – ぽ – こ 」 chin – po – ko
–
確かに、 英語の ” chin ” は、 1音節。
可算名詞の 「 顎 ( あご ) 」 である。
【発音】 tʃín
【音節】 chin (1音節)
語源は、 古英語 「 あご、 ほお 」 ( cin )。
日本語の 「 ん 」 は子音で、 前述の 撥音( はつおん、 はねる音 )。
外国人風に、「 ちんこ 」 「 ちんちん 」 と発音してみよう。
- ち – ん – こ (3音節) → ちん – こ~う (2音節)
- ち – ん – ち – ん (4音節) → ちえん – ちえん (2音節)
ここでは、 恥ずかしがらずに、 元気な声で威勢よく発声する。
語学の基本は 「 真似 」 だから、 幼児のように無邪気に真似る。
「 音節 」 の格差の真髄を、 骨身に徹して体得するためには、
日の出から日没まで、 夜となく昼となく、 静かにつぶやく。
- ちん – こ~う (2音節)
- ちえん – ちえん (2音節)
–
語意はともかく、 両言語の音の違いを会得するには、 もってこい。
身近な言葉やひいきの言葉ならば、 なおさら短期でコツがつかめる。
学校教育では採用されぬ卑猥さを帯びる 「 ちんこ 」系 は惜しいわ。
–
上記の単語を歌詞に盛り込み、 日本語と英語の発音をペアで組み、
誰もが気軽に口ずさめる、 美しき 「 ちんこ 」 ソング を広めたい。
音の違いを肌で感じていただくためで、 画期的な学習法と考える。
胸底に秘めた、 我が野望である。
–
◆ 正式な ヘボン式 及び 訓令式 のローマ字表記は、
それぞれ以下の通り。
【ヘボン式】 chinko
【訓令式】 tinko
【ヘボン式】 chinchin
【訓令式】 tintin
【ヘボン式】 pachinko
【訓令式】 patinko
【ヘボン式】 chimpoko
【訓令式】 tinpoko
–
※ 比較の便宜上、 ” chinpoko ” と表したが、 ヘボン式では、
” P ” の前の 撥音「 ん 」は、 ” N ” の代わりに ” M ” となる
ため、” chimpoko ” ( ちんぽこ ) が正しい表記である。”
パスポートの表記は、 原則ヘボン式 ( the Hepburn system )。
その他、 ” chimpo ” ( ちんぽ ) については、
” What’s the use of – ? ” で言及した ( 図入り )。
–
【ヘボン式】 chimpo
【訓令式】 tinpo
◆ 学術的な音韻論では、 同一の音素 /N/ として、 日本語でも、
「 ちんこ 」「 ちんちん 」 もろとも 「 2音節 」とする解釈がある。
–
厳密に述べると、 日本語 「 ん 」 には、 [N] の他にも、
5通りの発音がある。 ( 合計6種類、 複数の異論あり )
- 有声両唇鼻音 [m]
- 歯茎鼻音 [n]
- 有声軟口蓋鼻音 [ŋ]
- 有声硬口蓋鼻音 [ɲ]
- 鼻母音 [~] ← 上付きのティルデ ( tilde )
–
–
【参考】 ※ YouTube ( 全長1分 )
- 日本語の 「 ん 」 の発音が ややこしすぎる
https://www.youtube.com/shorts/TUPk72kmOKA
2022年12月13日付
–
【参考】 ※ 外部サイト
- 日本語 「 ん 」 の発音の秘密について
https://ipa-mania.com/japanese-n/
- 日本語と英語の 「 ん 」 の違い
https://ipa-mania.com/n-and-n/
–
–
撥音 ははねる音ともいわれ、ン で表記する。次に音が何もない場合の語末の撥音は口蓋垂音の「ɴ」である。
しかし、子音が後続する場合、 ンの発音はその影響を受けて
[m] [n] [ŋ] に変化する。両唇音の [p] [b] [m] の前では [m]、
歯音歯茎音の [t] [d] [ɾ] [n] などの前では [n]、
[k] [ɡ] [ŋ] の前では [ŋ] となる。また、 母音や半母音の前ではそれに近い 鼻母音
( 例えば、 [i] [j] の前では [Ĩ] ) になる。つまり 、撥音は鼻音的要素の一拍分の持続であることから、
これを 音韻的に/ɴ/ と表す。ただ、それらは義務的ではなく、 ゆっくり発音すれば、
「新派」 は [ʃiɴpa] のように、 軟口蓋の後部と奥舌面との
ゆるい閉鎖による鼻音 [ɴ] がまず調和され、
[p] へのわたりとして [m] が発音されるのである。唇の閉鎖は遅れて行われるのであって、
積極的に [m] を発音しているのではない。–
日本語の音 ( 大辞林 特別ページ ) ※ 前出
http://daijirin.dual-d.net/extra/nihongoon.html※ 引用者により、 改行・色・太字・ハイライトは調整済み
–
わざわざ区別を教えてもらわなくても、 私たちは 「 ん 」 を発音できる。
日本語は、「 本能的に 」 習い覚えた 「 母語 」 ( 第一言語 ) だから。
一般的に、 母語と外語とでは、 習得過程が異なる。
” no need ” で解き明かしたので、 ご参照いただければ幸い ( 図入り )。
◆ 学術的には、 音韻論 的分析 と 音声学 的分析 は異なる。
どちらも奥が深く、 学説と論点も多い。
日本語の「 音節 」は、 「 拍( はく ) 」とも称すると上述
したが、 音節 ( シラブル ) と 「 拍 」 は完全には一致しない。
音の時間的長さの単位をさすのに用いられる 音韻論的音節が、
「 拍 」 = ” mora ( モーラ )”。
その道の専門家は、 音節とモーラ ( 拍 ) を切り分けて追究。
すべての言語は音節を持つが、 モーラをもたない言語もある。
専門家ではない学習者の手に届く水準にない上、 英語学習上
の優先順位を勘案すると、 深入りすべき対象でないと考える。
はっきり言って、 難しすぎる。
こういった領域に入り込むと、 停滞と挫折を招き、 危ない。
一般的な 中級学習者 は、 手を出さない方がよいと私は思う。
これからやらねばならないことは、 まだまだたくさんある。
本稿は、 あくまでも 「 実用 」 に焦点を絞った内容である。
調査はしたが、 学者から見れば、 きっと稚拙な考察もある。
大づかみな把握を求める、一般学習者の一助になればと願う。
–
【参考】 ※ 外部サイト
- ある日本語音声教材の現状を憂う
( 城生 佰太郎 文教大学 教授、PDF 全22頁、2.413MB、2013年 )
http://id.nii.ac.jp/1351/00002602/
– - 音節とモーラは二律背反的な単位ではなく、 補完的な関係
http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2022-08-10-1.html
2022年8月19日付
–
◆ 私たちが予想だにできない読み方をしかねない点は、
上掲一覧に目を通せば、 嫌でも察するに違いない。
的外れであっても、 微妙な一貫性を感じ取り、 気づきが生じる。
まさしく、日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造 のヒントの宝庫。
–
ちなみに、 志村けん ( 1950-2020 ) の伝説の英語授業コントも、
日英の音 のずれを面白おかしく誇張することで、 笑いをとっている。
–
【参考】 ※ YouTube ( 全長 5分21秒 )
https://www.youtube.com/watch?v=Ic53hhFllPM
https://www.youtube.com/watch?v=ugDIYqWmbX8 ( 英語字幕付き ) ↑ 2022年12月、 著作権者の申し立てにより動画は削除された
◆ 英文を書く時の日本語のローマ字表記は、 SWET
が作成した、 こちらのガイドブック( 英文 )が役立つ。
PDF版は無料。
–
–
第3版
2022年 8月28日 更新
※ PDF 全92頁、 810 KB
–
「 1950年代から 日本で活動した プロたちの経験と助言による蓄積 」
–
–
–
◆ 英語力が確実に上がってくると、
“ gh “、 “ hs “、 “ h ” 、 “ y “
で日本語の発音を表している理屈が通ってくる。
英語を母語とする一般人向けであれば、
よりも、 これらの表記が好ましい背景が分かるようになる。
–
日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造
の根本的な違いの基礎知識が身についた証左である。
–
◆ 英語ネイティブの発する英語音が、 なんだか短く、 不足気味
に聞こえる一因は、 文単位でも 強弱 が激しく作用しているから。
つまり、「 強弱アクセント 」 の英語には、 文にも単語にも、
強弱 が存在するのである。
言語習慣上、 母音 を加えたくなる 日本語ネイティブ
–
と裏腹に、 連続する単語の発音時に、 子音 が挿入されたりする。
- there [ ðεə ] is [ iz ] → [ ðεəriz ]
- there [ ðεə ] are [ ɑː ] → [ ðεərɑː ]
音が連結して、「 1つの音 」 として発音される。
これは、 「 リエゾン ( liaison ) 」 という、
「 連音 ( れんおん ) 」 の一種。
音韻論の現象で、 英語よりはフランス語で顕著。
単語 「 リエゾン ( liaison ) 」 自体もフランス語由来。
英語では、 「 リンキング ( linking ) 」 とも言う。
音声変化 ( phonetic change ) の代表格である。
リエゾン・リンキング ( 連音 ) 以外の主な 音声変化 は、
–
- 「 リダクション ( reduction ) 」 脱落
→ 音が弱くなったり、 完全に省略 ( 欠落 )される発音
【例】 TBD – coming soon
–
– - 「 アシミレーション ( assimilation ) 」 同化
→ 2つの異なる音が重なり、 新たな音として発音
【例】 TBD – coming soon–
–
–
- 「 フラッピング ( flapping ) 」 弾音
→ 破裂音 / t / 及び / d / を弾かせた「 ラ 」行に近い発音
【例】 TBD – coming soon
–
※ 英語の 破裂音 plosive は 6つ
[p][t][k][b][d][g]
–
◆ ネイティブの英語が聞き取れない主要因は、 発音などが
「 速すぎるから 」 と思い込んでいる日本人は極めて多い。
–
けれども、 決して 速度だけの 問題ではない 。
–
これまで見てきた、 日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造
の恐るべき乖離から、 ご理解いただけるのではないだろうか。
日本語は 「 声の音 」、 英語は 「 息の音 」 と呼ばれる。
口を開いてものを言う 「 発話 」( utterance ) と、 出てくる
「 音声 」 の両方の構造が、 この上ない度合いで相違する。
日英の「 舌・唇・歯・呼吸間の相互作用 」 は極端に離れている。
口周りどころか、 音声器官の動きが違うと言っても過言ではない。
声帯・喉頭・咽頭・鼻腔・肺・気管・顎・口蓋も、 もれなく関与。
それこそ口の中に手を突っ込み、 プロが矯正するくらいでないと。
従来の学校教育でカバーできるわけないことに、 すぐさま感づく。
英語の不得手な日本人が大多数を占める一因も、 すんなり知れる。
「 発音 」 だけで判断するのは、 とてつもなく危険で浅学すぎる。
根底からして異質な言語がお安く口から出るって、 結構なホラー話。
適切な訓練なくして、 現実的にはあり得ないことに気づきましょう。
【参考】 ※ 外部サイト
- なぜ日本語母語話者は 英語の音を 聞き誤るのか?
母語の音のカテゴリーが 母語以外の言語の知覚に影響を及ぼす
( 野澤 健 立命館大学 教授 )
https://www.ritsumei.ac.jp/research/radiant/language/story6.html
◆ 日本語を話す場合、 舌・唇・歯・呼吸の相互作用は小さく、
顎も大きく動かない。
–
日本語母語話者が、 英語を習い覚えるために、 大切な行為は、
英語話者の口周りを
–
しげしげと注意深く観察する
–
対面なら、 非礼がないよう、 さりげなく、 ちらりちらり、 そっと、 うかがう。
対面でなければ、 画面越しに口元を食い入るようにじろじろ見つめ、 学び取る。
なによりも、
自分の口を動かす
–
その場で無理なら、 後で思い出しつつ真似する。
–
唾液飛ばして舌を動かし、 幼児みたいに声を出して、
きゃっきゃっと真似っこ。
–
★ 語学の基本は「 真似 」 ★
––
ことさら、
–
ベロを注視
動きを観察
「 発音 」 の生産現場なのに、
お口に着目しないのは、 ちゃんちゃらおかしい。
–
口を動かさずに発音を学ぼうとするのは、 あたかも、
口から排便せんとして、 うんうん踏ん張るような痴態。
–
× お口で うんこ
たぶん 無理です。
–
–
◆ 職業柄、舌が発音を決めることを熟知するためか、 真っ先に口元に目が行く。
昔から今に至るまで、 盛んに動く口唇ばかり、 こっそり見ながら会話している。
ぶっちゃけ、 ベロ以外、 眼中に置いてないわ。
日本語を話す者から見れば、 みじんも想像しかねる激動の場が展開されている。
失礼ながら、 うちのワンコの舌に負けず劣らず、 生き生き躍動していて感動よ。
–
日本人の皆様、 これぞ英語学習の醍醐味ですぞ !!
–
–
平板で均一なリズムの日本語が母語の私たちの口周りは、 こんな風に動かない。
普段は 舌運び を意識しないからこそ、 物珍しい眺めでびっくりするはず。
まるで、 謎の未確認生物がお口を出入りしている様子だから、 やや気味悪い。
舌の存在を疑うくらい、 一切見えない英語話者も少なくないので、 各人各様か。
見本にする英語の先生を選ぶ際は、 ベロ出しの有無が目のつけ所のひとつ。
耳をそばだてると同時に、 舌の出し入れ に集中することが学習を促進させる。
聞き取れなくても、 口唇とベロに注目しよう。
ひたすら見ているだけでも、 日本語とは別次元の言葉であることが体感できる。
–
詳しくは、 ” no need. “、 ” smooth out “、 ” hiatus ” でご案内している。
ゴムのように伸縮自在な唇の持ち主で、 口周りの運動が大振りで分かりやすい、
推しの YouTuber も取り上げた。
これほど分かりやすい口元の動きを示す英語話者を、 私は見たことない。
–
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◆ 日英の音の基礎はおろか、 「 音節 」 の概念さえ知らなければ、
どんなに ゆっくり きれいに 穏やかに 話してもらっても、
「 ぜんぜん 聞き取れない … 」 と相変わらず落ち込むはめに。
超スローな発音により、 超たやすくなるかどうか。
話し手・聞き手になり、 自ら実際に試してみるとよいと思う。
この時点で 「 速度の問題ではないのか 」 と自覚するのが望ましい。
「 速度 」 よりも、 はるかに本質的な上記3点を押さえておきたい。
この点の正しい知識が、 日本人学習者を救うと私は信じる。
単なる 「 努力不足 」 なんかではない。
私たちのせいではない。
先生のせいでもない。–
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英語の不得手な日本人が
過半を占めるのは、 自然の数
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■ 「 本能的に 」 習い覚えた第一言語( 母語 )の影響力は、常に絶大
■ 人間は言語を用いて考えるため、母語こそ「 思考の土台 」を形作る
- 発音・音節のみならず、 日英は、 文法から何から共通点が乏しい
- 「 言語系統が別次元 」なので、 糸口を得がたく、 習得が困難
–
◆ 英語教育の内容の適不適は、 第二義的な問題にすぎない。
「 受験英語の弊害 」 ?
本当は、 そんな程度の話ではないのだ。
大胆に例えると、 ワンコ を ニャンコ に仕立てようとするくらい、
一般的な環境に育った日本人にとって、 英語習得は難易度が高い。
からくりをきちんと解かずして、 むやみに詰め込む、 こんな様相。
「 ワン ! 」 はダメ、 正しくは 「 ニヤン ! 」
挙句の果てに混乱し、 授業についていけない脱落者が続出する。
「 なんで、ニャン が正解で、ワン は間違いなんだよ ? 」
どうやら、 先生方もよく分かっておらず、 堂々と教える自信がないのかも。
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◇ 英独仏を含む、 大規模な印欧語族 ( インド・ヨーロッパ語族 ) を
母語とする学習者と異なり、 母語が日本語の私たちは、
手掛かり・足掛かり が全然つかめない。
–
文字表記・発音・音節・アクセント・語順 はほとんど重ならない。
舌・唇・歯・呼吸間の相互作用 が大違いで、 発音時の口周りも異次元。
言語面にとどまらず、 物事の見方を左右する、 文化的な違いも天地。
だから、 「 異文化理解力 」 も身につけなければならない。
母語 = 日本語の宿命を担うと、
英語習得はやたらと難しくなる。
–
母語が 「 踏み台 」 になってくれないから。–
やること多すぎ。
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母語に比べて、 「 言語系統が別次元 」 とは、 こういうこと。
母語に存在せず、 イメージしづらいことだらけだから、
どうあがいても理解できない。
→ 「 日本語と英語の違い 」 にきめ細かく記した ( 図入り )
印欧語族同士は 「 りんご – みかん 」 、
日英間は 「 りんご – くるま 」 みたいな差。
この雲壌の相違が、 英語習得の難易度の隔たり。–
◆ 一方、 中国人には英語堪能な方が多いとの反論がある。
確かに、 中国語は日本語と同じく、 印欧語族に属さない。
–
しかし、 日英に比べれば、 文法と語順が似通っていることは検証済み。
中国語( Mandarin )を大学の第二外国語で学んだ際、 自ら実感した。
–
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「 動詞 」 が出る前に詰まるから通じない–
日本語は語順が違うから、 機械的に置き換えにくい
→ 語順を入れ替えないと、 動詞までたどり着けない
–
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『 ITエンジニアが覚えておきたい英語動詞30 』 pp. 8-11.板垣 政樹 (著)
秀和システム、 2016年刊
A5判、 248頁【 音声ダウンロード 無料 】
–
日本語の動詞は後半に来るから、 語順を全面的に再構成しないと通じない。
むごい試練で、 頭がしっちゃかめっちゃか、 その場で思考がフリーズする。
母語と英語の語順が似ていれば、 ぱかぱか代入するだけで伝わったりする。
◆ 英語は 「 印欧語族 」 ( the Indo‐European languages )。
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–
【出典】 小学館 日本大百科全書 ( ニッポニカ ) より
–
” conclusive ” では、 歴史を振り返りつつ、 世上流布しない
正負の側面を事細かに考察した ( 地図入り )。
” aware ” では、 日本人教師の皆様の強みを述べた。
◆ 以下、 ” no need ” より再掲。
–
–
◆ 日本語と英語の埋めがたい差異を踏まえると、 日本語で
英語をどこまでも理解しようとする 思惑そのものがよくない。日本語は、 英語習得の 「 踏み台 」 になりにくい言語。
強引に結びつける熱意自体が、 激しいストレスを作り出す。
無理強いして、 嫌がる男女をくっつけようと奮闘するかのよう。
–「 相性悪いんだから、 やめとけ ! 」
–
–
初級を卒業し、 基礎単語・基礎文法を修得した 中級者 ならば、
–
日本語で詳細に解説するような教材よりは、 ぜひ早め早めに、
–
力量相応の 「 生の英語 」 を中心に据える方が、
–
良好な結果を生む。
–
さもないと、 まともに英語を使うこともなく、 教材やるだけで人生が終わる。
教材大国ゆえか、 教本に依存したまま寿命が尽きる、 背筋の凍る未来像。
英語教育産業の思う壺。
英語資格と教材学習がもたらすリスクも、 ” no need ” で暴き出した。
知らぬ間に逸脱し、 あらぬ方向に突き進みがちな日本人学習者の
痛ましき 「 万年受験生 」 姿を描写し、 予防策を詳らかにした。
→ 主として、 中級学習者 対象の長文 ( 動画入り )
–
–
◆ 英学界の巨人、 斎藤秀三郎 ( 1866-1929 ) いわく、
- ” English, though a comparatively easy language,
is far from being so to the Japanese student. ”
( 英語は比較的平易な言語であるが、日本人学習者に
とっては、平易から程遠い。 )
– - ” a pronunciation wholly alien to that of his mother-tongue ”
( 母語の発音に対し、完全に異質な発音 )
–
–
p. 5. “ PREFACE ”
『 正則英文教科書 第4冊 ( 第4学年用 ) 』
斎藤秀三郎 (著)
興文社、 1908年刊
–※ 斎藤秀三郎は、 世界初の EFL辞典を生んだ 影の立役者
→ 辞書は 「 紙 」 か 「 電子版 」
–
同感します。
–
◆ 日本語音の 基調 / CV / を十分に理解した外国人は、
「 外国人なまり 」が減り、 みるみるうちに上達していく。
特に熱心な学習者だと、 別人並みに変わるから、 こっちはびびる。
目を見張る見事な変身ぶりに、 発音のポイントは「 音節 」
に宿ると改めて気づかされる。
◆ 若干際どいが、 大事な器官の発音を、 またぞろ練習しておこう。
初めて耳にすると、 おそらく分からない。
–
■ penis / píːnis / pe-nis (2音節)
【日】 3音節 「 ペ – ニ – ス 」
【英】 2音節
ピー ニス
ピー ナス
↑「ぺ」 でなく 「ピ」
–
語源は、 ラテン語 「 尾 」 ( pēnis )。
https://mickeyweb.info/archives/18907
■ vagina / vədʒáinə / va-gi-na (3音節)
【日】 3音節 「 ワ – ギ – ナ 」
【英】 3音節
ヴァ ジャイ ナ
———-↑「ギ」 でなく 「ジャイ」
↑「ワ」 でなく 「ヴァ」
–
語源は、 同じくラテン語 「 鞘 = さや 」 ( vāgīna )。
「 お袋 」 に似通う発想で、 あそこの形状と機能を示唆する。
なお、 「 お袋 」 の語源説は、 複数存在する。
以下、 ” private parts ” より再掲。
語釈全文である。
–
–
(1) フクロが子宮をさす
–
–
『 日本語源大辞典 』 pp.273-274.
前田 富祺 (監修)、 小学館、 2005年刊
–
母親を 「 お袋 」 呼ばわりするのが、 気恥ずかしくなるわ。
–
–
◆ ” vagina ” ( 膣 ) は、 甘い香りの 「 バニラ 」 ( vanilla ) と同源。
既記の通り、 ラテン語 「 鞘 = さや 」 ( vāgīna ) が出自。
–
■ vanilla / vənílə / va-nil-la (3音節)
【日】 3音節 「 バ – ニ – ラ 」
【英】 3音節
ヴァ ニイ ラッ
両方とも、第2音節に強いアクセント( 強勢 )。
ヴァ ニイ ラッ
ヴァ ジャイ ナ
1 – 2 – 3 音節
3音節同士で、 真ん中に強勢、 リズムはやんわり重なる。
–
◆ アイスクリームに欠かせないのが、 バニラ味 ( vanilla flavor )。
そこから、 「 定番の 」 「 お決まりの 」。
さらに、 「 ありきたりな 」 「 つまらない 」。
こうして、 面白味のない平凡さ を表す形容詞としても使う。
- “This movie is too vanilla.”
( この映画はつまらなすぎる。)
◆ 今後は、 バニラを食すたびに、
” vanilla, vagina, vanilla, vagina “
と小声でささやき、 発音を反復練習しましょう。
これで、 第2音節に強勢を置く3音節単語は、 大丈夫。
–
–
◆ ご自分の生活の中に、 学習機会を見出し、 あたかもパズル
のように、 巧みに練り込んでいけば、 ストレスかけずに学べる。
ほどよい弾みが気持ちを盛り上げ、 心身の不調を遠ざけてくれる。
見慣れているいつもの光景に、 知的な趣にあふれる変化が訪れる。
良くも悪くも心が躍り、 不平不満にかまう隙が消え、 気分が上向く。
「 3時のおやつ 」 みたいに、 学習習慣を挟み込んでいくことだ。
–
言語習得の決め手は、持続性。
–
心地よいリズムが暮らしに加わり、 生きることが楽しくなってくる。
これまで、 なんとも思わなかった 「 バニラ 」 を見聞きする都度、
ぷぷぷっ と笑みがこぼれてしまうので、 もう楽しくないわけない。
日本語オンリーの頃には、 夢想だにしなかった新たな視界がぐっと広がる。
英語好きな人に幸せそうな人が多い理由のひとつで、 物事が多重に見える。
語学の魔力であり、 今まで知らなかった活力がみなぎり、 毎日が輝く。
–
–
◆ 私自身、 日常のふとした隙を突いて、 いろいろ訓練する日々。
【参照】 ” hiatus “、 「自分の世界」が広がる英語 、 単語の覚え方
–
–
” vanilla ” と聞いて、 ぱっと即座に ” vagina ” を想起する
レベルにないと、 プロの通訳翻訳官は 務まらない気がする。
–
–
語源はもちろん、 連想語を調べることなく、 氏名・芸名・
ペット名などをつけるのは、 控える方がよいかもしれない。
–
–
–
◆ 本題 ” integrity ” に戻る。
(1) 誠実、高潔 と異なり、 (2)完全性 の場合、
人となりの描出に使われる場面を、そうそう見かけない。
(2)は、専門的な堅い文脈中心で、技術分野 及び 権利関係 が、
主たる用法。
既に記した(2)の使用例でご覧いただいたように、
「 技術分野 」 は判別しやすく、大半が(2)に該当。
「 権利関係 」 については、「 人格 」 も関係してくるので、 要注意。
ただし、 道徳的に高尚な人柄を表す(1)の 「 人格 」 ではない。
生存に必要な自由・独立といった、 人間の権利としての
法律的な 「 人格権 」 を主に示すのが (2)。
とかく手強いのは、 こっちの「 権利関係 」 の ” integrity “。
(1)と(2)ともども、 適用できそうな用途が少なくないのである。
これまた難問で、 翻訳者泣かせ。
公開されている翻訳を調べても、 どこかあいまいな和訳が珍しくない。
一応の目安としては、「 権利 」 を意味する語、 すなわち
- a right
- the right
- rights
いずれかを伴う時は、(2)中心。
【発音】 ráit
【音節】 right (1音節)
–
「 人権 ( human rights )」 や 「 人間の尊厳 」 を扱う中身で
あれば、 個人の(2)「 完全性 」「 統一性 」 を指す可能性が高い。
- ” human dignity, human identity and human integrity”
( 人間の尊厳、人間の独自性、 人間の完全性 )
–
◇ ” integrity ” の趣旨 … (1)(2)に通底するイメージ
「 完全無欠 」のまま、 丸ごと保護する「 個の保全 」
–
- ” physical and mental integrity ”
( 精神と肉体の完全性 )( 精神と肉体の統一性 )
「 完全な状態 」を旨とするのが、 ” integrity ” の語釈(2)で、
前掲の通り、「 完全性 」「 統一性 」「 保全性 」「 整合性 」。ー
- ” personal integrity ”
( 個人の誠実さ ← 人としての品性 ) → (1) 誠実、高潔
( 個人の完全性・統一性 ← 人間の尊厳の一部 ) → (2) 完全性
– - ” integrity of Olympics”
( オリンピックの高潔さ ) → (1) 誠実、高潔
( オリンピックの完全性・統一性 ) → (2) 完全性
– - ” the integrity of competition”
( 競技の高潔さ ) → (1) 誠実、高潔
( 競技の完全性・統一性 ) → (2) 完全性
– - ” the right to the integrity of the person”
( その人の完全性に対する権利 )( 人格の完全性に対する権利 )
–
(1)と(2)は、 矛盾する語意ではない。
普段、 接する分には、 あまり神経質に分別しなくてもよいと考える。
–
繰り返すと、 (1)と(2)に相通じるイメージは、
「 完全無欠 」のまま、 丸ごと保護する「 個の保全 」
–
ひと言に要約すると、
「 完全無欠 」
それが、 ” integrity “。
–
(1) 誠実、高潔
–
–
The quality of being honest and strong
about what you believe to be right.( ロングマン、LDOCE6 )
–
–
(2) 完全性
–
–
formal: the state of being united as
one complete thing.( ロングマン、LDOCE6 )
※ ” formal ” = 正式な表現、 堅めの表現
–
◆ 主な類義の不可算名詞は、
” completeness “、 ” unity “、 “ solidarity “。
–
- ” the integrity of the nation ”
( 国家としての統一性 )
– - ” data integrity ”
( データの完全性 ) ( データの整合性 )
–
→ “Hackers tend to focus on compromising the integrity of data.”
( ハッカーはデータの完全性を侵害することに重点を置く傾向がある。)
– - ” structural integrity ”
( 構造完全性 ) ※ 頑強な構造など
– - ” the integrity of hair ”
( 髪の毛のまとまり )
– - “the integrity of the film”
( 映画の完全性 ) ( 映画の完成度 )
– - ” the territorial integrity of the country ”
( 領土の保全 ) ※ 定訳 「 領土の一体性 」 のこと
–
→ ” maintain Japan’s sovereignty and territorial integrity ”
( 日本の主権と領土保全を維持 )
– - ” skin integrity ”
( 皮膚統合性 ) ※ 定訳
–
→ 「 皮膚統合性 障害( impaired skin integrity ) 」
をもたらすのが「 褥瘡 ( 床ずれ ) 」などの皮膚損傷
–
・ ” impaired “( ~ に障害のある ) … 形容詞
–
【発音】 ɪmˈperd
【音節】 im-paired (2音節)
◆ 締めくくりに、世界最大の英語辞典 “ OED ” をご紹介。
” integrity ” 全文である。
–
–
“Integrity.” The Oxford English Dictionary. 2nd ed. 1989.
–
これこそ、 “ OED ” ( オーイーディー ) の略称で名高い、
“ The Oxford English Dictionary ” ( オックスフォード英語辞典 )。
–[ 公式サイト ] → http://www.oed.com/
1884年にイギリスで刊行が始まり、
全20巻、 2万1730頁、 29万1500の見出し語、
語義の配列は、 頻出順ではなく、 発生順の「 歴史主義 」。
成り立ちを、 系統的にたどれる利点がある。
–
◆ 「 発生順」 「 歴史主義 」 の ” OED ” によれば、
” integrity ” の成立は、 世間的な「 頻出順 」と逆になる。
つまり、 既に述べた下記は、 二の次。
一般社会で、より頻出なのは (1) 誠実、高潔
–
すなわち、
【成立】 完全性 → 誠実、 高潔
【頻出】 誠実、 高潔 → 完全性
–
上記 ” OED ” の語釈 ( sense ) 1、2、3 に当てはめると、
【成立】 完全性 [ 1 、2 ] → 誠実、 高潔 [ 3 ]
【頻出】 誠実、 高潔 [ 3 ] → 完全性 [ 1 、2 ]
–
–
◆ 前出の ” OED ” の語釈全部を転記する。
キーワードには、 ハイライトを施した。
–
1. The condition of having no part or element
taken away or wanting; undivided or unbroken
state; material wholeness, completeness,
entirety.b. Something undivided; an integral whole.
–2. The condition of not being marred or
violated; unimpaired or uncorrupted condition;
original perfect state; soundness.
–3. In moral sense. a. Unimpaired moral state;
freedom from moral corruption; innocence,
sinlessness.b. Soundness of moral principle; the character or
uncorrupted virtue, esp. in relation to truth
and fair dealing; uprightness, honesty, sincerity.
–
” OED ” には、 難解な記述がままあるのが常例。
ところが、 ” integrity ” の語釈は、 シンプルな文章で構成されている。
中級学習者の実力があれば、 一目で把握できるレベル。
–
–
◆ 語義の配列は、 各辞書の編集方針に従う。–
手元の 著名英和を調べると、 概ね以下の模様。
- 『 リーダーズ英和辞典 第3版 』 → 発生順
- 『 ランダムハウス英和大辞典 第2版 』 → 発生順
- 『 ジーニアス英和大辞典 』 → 発生順
- 『 研究社 新英和大辞典 第6版 』 → 頻度順
学習者対象の 学習英英辞典(EFL辞典)は、大方「 頻度順 」。
英語ネイティブ向けの英英辞典は「 発生順 」が目立つ印象。
–
弊サイトが日本人にお勧めするネイティブ用辞書は、
- “ Webster’s New World College Dictionary ” → 発生順
※ 写真入り : ” tapped out “
国語辞典では、『 広辞苑 』は 発生順、『 大辞林 』は 頻度順。
発生順(歴史主義)は、 語義を系統的にたどるには最適。
しかし、 一般的な英語学習者には、頻度順の方が実用的。
【参照】 ” initial “、 ” just checking in ”
‐
“ OED ” 編集主幹の James Murray 博士 ( 1837-1915 )
については、” in place ” で触れている( 写真入り )。
◆ 世界最大 ” OED ” に比肩する偉大な存在として、 日本最大
の国語辞典『 日国 』(※)の語釈も、 ぜひご案内したかった。
※ 『 日本国語大辞典 第二版(全13巻+別巻) 』
小学館、 2000~2002年刊、 B5判変型、 平均 1,456頁
–
残念ながら、 見出し「 インテグリティ 」、「 インテグリティー 」
のどちらも設けられていなかった。
◇ 『 日国 』 と “ OED ” は入手済み → 辞書の 「 自炊 」 と辞書アプリ
【類似表現】
” Do the right thing.”
https://mickeyweb.info/archives/1552
( 正しいことをする。)
” Honest with – ”
https://mickeyweb.info/archives/472
( 〜 に対して正直である )
【参考】 ※ 外部サイト
–
◇ 英語母語話者 ( 英語ネイティブ ) 対象の 「 言語習得難易度表 」
–
米国務省の外務職員局 ( FSI : Foreign Service Institute ) 発表
日本語は最難関 ( 4段階中、最高位 )
「 超難しい 」
–
–
Super-hardexceptionally difficult for native English speakers
–
割かし頻繁に引用される資料なので、 信用に値すると考えられる。
” 70 years of experience in teaching languages to U.S. diplomats ”
米外交官に、 70年間、 外国語教育を施した実績が叩き出したランキング。
英語ネイティブにとって、 日本語がかなり難しいのは、 確かであろう。
要は、我ら双方にとって大変であり、 本稿で挙げた側面からも明らか。
まったくもって、 お互い様。
–
【参照】 ” I have a question for you. ”