積極的な、事前対応の、予防的な
もともとは、心理学用語(「順行の」「順向抑制」など)。
1980年代にビジネスの世界に進出した形容詞。
【発音】 prouǽktiv
【音節】 pro-ac-tive (3音節)
同じく形容詞の “reactive”(反応性)の反意語。
【発音】 ri(ː)ǽktiv
【音節】 re-ac-tive (3音節)
■ “reactive“
ビジネス上は事後または状況に応じた対応を指す。
「事後対応型」などと訳される。
■ “proactive“
その逆で、事前に対策をとるため、ビジネス上は
「事前対応型」「予防型」などと訳される。
平たく言えば「先取り」「先回り」。
世間一般には「積極的」「前向きな」と訳すことが多い。
- 接頭辞 “pro” (先に)
- 動詞 “act” (活動する)
- 接尾辞 “ive” (「性質をもつ」の意の形容詞をつくる)
よって、こちらから仕掛けるイメージ。
“proactive”
Making things happen or change rather than
reacting to events.
(ロングマン、LDOCE6)
【発音】 prouǽktiv
【音節】 pro-ac-tive (3音節)
ガンガン攻める心意気が感じられ、
語調も字面もイメージも営利的に素晴らしい。
名詞と組み合わせることで、好印象のビジネス用語を
無限に表現できる。
- proactive approach
(積極的な取り組み)
– - proactive diplomacy
(積極的な外交)
– - proactive maintenance
(先行保全)
– - proactive planning
(先を見越した計画)
– - proactive security
(予防型セキュリティ)
– - proactive steps
(予防策)(事前措置)
最近、カタカナで目にする機会が増えてきた。
ビジネスと相性がよいので、自然の流れであろう。
–
◆ 特に、米国発のスキンケア化粧品『プロアクティブ』
(商品名は “proactiv” とつづる)は、日本でも有名。
ニキビ予防をうたう商品で、世界的に知られる。
“proactive” のビジネス用途は、さらに広まるに違いない。
だが、日本人にとって発音しにくく、字面から意味が
推測しにくいため、一般社会に普及するには、
ハードルが高めと考える。
- “We should take proactive measures.”
(私たちは、積極的に取り組むべきです。)
– - “She listened to their needs in a proactive manner.”
(彼女は彼らのニーズに積極的に耳を傾けていた。)
ー - “I will confront these problems proactively.”
(これらの問題に前向きに立ち向かいます。)
ー - “I want to be proactive about my health.”
(自分の健康に積極的に取り組みたい。)
ー - “We have to be more proactive.”
(もっと積極的にならなければならない。)
ー - “Let’s be proactive.”
(事前に対策しよう。) (積極的にやろう。)ー
ー
【関連表現】ー※ 措置、手段
“play hardball”
https://mickeyweb.info/archives/9248
(強硬手段をとる、強気で渡り合う)
“precautionary measure”
https://mickeyweb.info/archives/11027
(予防措置)