In a - manner
2024/02/19
〜 の方法で、 ~ の様子で
やり方や状態・様子を描写する際に重宝するのが、
“ in a – manner “。
ダッシュ部には、形容詞を入れる。
形容詞を入れ替えれば、大半の状況が説明できる。
堅めの文書で用いられる表現 である。
日常口語では、” in a – way ” の方が、 一般的な印象。
【発音】 wéi
【音節】 way (1音節)
ダッシュ部には、同じく形容詞を入れる。
または、副詞1語で表すことが多い。
–
【例】
- The scenario has changed in a drastic manner.
- The scenario has changed in a drastic way.
- The scenario has changed drastically. ※ 副詞
–
( そのシナリオは、思い切り変更されている。)
–
この3文は同義。
つまり、” in a – manner ” と ” in a – way ” は、
それぞれ < 3語ワンセット > で副詞の役割
を果たすということ。
” manner ” の筆頭の語釈は、” way ” と同義扱い。
–
” manner “
formal
1. the way in which something is done or happens.
( ロングマン、LDOCE6 )
※ 下線は引用者
【発音】 mǽnər
【音節】 man-ner (2音節)
–
◆ 普段使いにおける、上記3つの頻出度をざっと比較すると、
副詞1語 > way > manner
–
あくまで、 私の経験に基づく感触である。
とはいえ、 煩雑な言い回しは世間一般に好まれないため、
大方外れてはいないと考える。
いずれにせよ、 大概、 この3パターンに換言できる。
後述の例文も、各3文を示す。
–
◆ 3つのうち、 頻出度が最低なのに、 なぜ取り上げるか。
繰り返しになるが、堅めの文書で起用されるからである。
公的文書や事件・事故関連の記事には、普通に出てくる。
中級 の英語学習者であれば、” in a – way ” と基本的な
副詞は学習済みであろう。
一方、” in a – manner ” は、それほど身近でない。
かっちりした表現のため、ハードル高めであるが、
フォーマル文書には似つかわしい。
使用場面は限られるものの、それなりに重宝されている。
今回学んでおけば、後日出てきた時に、すんなり認識できるだろう。
–
◆ ” manner ” は 「 マナー 」。
【発音】 mǽnər
【音節】 man-ner (2音節)
語源は、ラテン語 「 手の 」( manuārius )。
「 マニュアル 」( manual ) と同源。
「 マンネリ 」 は 「 マンネリズム 」 で、
” manner ” + ” ism ” = ” mannerism ”
【発音】 mǽnərìzm
【音節】 man-ner-ism (3音節)
” ism ” は、「 状態 」 「 主義 」 を意味する
「 抽象名詞 」( abstract noun ) を作る接尾辞( suffix )。
■ ざっくりまとめると、 ” manner ” は、
- 名詞のみ
- 可算名詞と不可算名詞を兼ねる
- 原則は可算名詞で、不定冠詞 ” a ” がつく
以上の3つの特徴は、名詞 ” way ” と共通。
” manner ” は名詞のみにも関わらず、 非常に多義である。
カタカナ「 マナー 」 の 「 行儀・作法・身だしなみ 」 に加えて、
「 方法 」「 様子 」「 態度 」「 流儀 」 が主な意味。
” in a – manner ” が、 ” in a – way ” とほぼ同義であること
から分かるように、 この用法の ” manner ” は可算名詞 ( 青字 )。
状態の前置詞 ” in “( ~ の状態で )と 不定冠詞 ” a ” で、
” in a – manner “。
直訳は、次の左辺。
-
~ の方法の 状態 で → ~ の 方法 で
-
~ の様子の 状態 で → ~ の 様子 で
-
~ の態度の 状態 で → ~ の 態度 で
-
~ の流儀の 状態 で → ~ の 流儀 で
「 ~ の状態 」 ではくどいので、 ” in ” の和訳を一部省略したのが右辺 。
※ 同じ用法の ” in ” とその省略例
- in a bad mood
( 不機嫌 な状態 で ) → ( 不機嫌で )
– - in a bad health
( 不健康 な状態 で ) → ( 不健康で )
–
◆ ” manner “、” way “、そして青字部分。
単語自体は、どれも漠としている感じ。
ダッシュ部に形容詞を挿入することで、ようやく情景が浮かび上がる。
これから、3パターンずつ見ていこう。
タイムリー
–
- “He finished the task in a timely manner.”
“He finished the task in a timely way.”
“He finished the task timely.”
(彼はその仕事を適時に終えた。)
– - “She was let go in a civil manner.”
“She was let go in a civil way.”
“She was let go civilly.”
(彼女は丁重に解雇された。)
– - “They spoke in a rude manner.”
“They spoke in a rude way.”
“They spoke rudely.”
(彼らは無礼な物言いをした。)
– - “He asked me in a demanding manner.”
“He asked me in a demanding way.”
“He asked me demandingly.”
(彼はきつい口調で頼んできた。)
– - “I will deal with the situation in a decisive manner.”
“I will deal with the situation in a decisive way.”
“I will deal with the situation decisively.”
(この状況に断固立ち向かいます。)
– - “She always behaves in a narcissistic manner.”
“She always behaves in a narcissistic way.”
“She always behaves narcissistically.”
(彼女はいつも自己陶酔的な態度を取る。)
– - “He slapped me in a joking manner.”
“He slapped me in a joking way.”
“He slapped me jokingly.”
(彼は私を冗談みたいにひっぱたいた。)
– - “Write e-mail in a professional manner.”
“Write e-mail in a professional way.”
“Write e-mail professionally.”
(メールはプロらしく書きましょう。)
– - “I will provide support but in a limited manner.”
“I will provide support but in a limited way.”
“I will provide support but limitedly.”
(お手伝いはしますが、 限定的なものになります。)
– - “Act in a responsible manner. ”
“Act in a responsible way. ”
“Act responsibly.”
(責任を持って行動する。)
– - “He managed everything in a smart manner.”
“He managed everything in a smart way.”
“He managed everything smartly.”
(彼はすべてを上手に管理した。)
– - “Employees should report to work in a punctual manner.”
“Employees should report to work in a punctual way.”
“Employees should report to work punctually .”
(従業員は定刻通りに出勤しなければならない。)
– - “I had to act in a different manner.”
“I had to act in a different way.”
“I had to act differently.”
(別のやり方で行動する必要があった。)
– - “She treated them in a fair manner.”
“She treated them in a fair way.”
“She treated them fairly.”
(彼女は彼らに対して公平に接した。)
– - “The office was searched in a thorough manner.”
“The office was searched in a thorough way.”
“The office was searched thoroughly.”
(その事務所は徹底的に捜索された。)
– - “I study hard to convey information in an accurate manner.”
“I study hard to convey information in an accurate way.”
“I study hard to convey information accurately.”
(正確な情報を伝えるため、一生懸命勉強しています。)
– - “She listened to their needs in a proactive manner.”
“She listened to their needs in a proactive way.”
“She listened to their needs proactively.”
(彼女は彼らのニーズに積極的に耳を傾けた。)
– - “You need to treat all the staff in a respectful manner.”
“You need to treat all the staff in a respectful way.”
“You need to treat all the staff respectfully.”
(全スタッフに対して丁寧に接する必要がある。)
– - “That teacher behaved in an unprofessional manner.”
“That teacher behaved in an unprofessional way.”
“That teacher behaved unprofessionally.”
(あの教師はプロらしくない振る舞いをした。)
–
◇ 形容詞次第で、かなり応用が効く
–
容易に想像できるだろう。
–
◆ 最後に、 ご注意点を1つ。
副詞1語が適切になるとは限らないこと。
- “She introduced herself in a familiar manner.”
“She introduced herself in a familiar way.”
△ “She introduced herself familiarly.”
( 彼女はいつものように自己紹介した。)
–
■ ” familiarly ” = 親しげに( 副詞 ) → 文意が違ってくる
【発音】 fəˈmɪl.i.jɚ.li
【音節】 fa-mil-iar-ly (4音節)
–
こうしたケースもあるとはいえ、 概ね3パターンで表現できる。
自ら作文してみると理解が早まる。