プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

No need.

      2021/10/25

不要です。

” need ” には、名詞・他動詞・自動詞・助動詞がある。

語源は、古英語「 必要 」(nēd)。

【発音】   níːd  (1音節)

” need ” は、「 1音節 ( one syllable ) 」だから、
腹の底から ゲロする 迫力で、一気に吐き出し発音。

「 音節 」( syllable、シラブル )とは、発音の最小単位である。

「 発音の最小単位 」に切れ目がない1音節のため、ゲロの凄みが出る。

→  音節の差異が顕著な日英比較は、” integrity ” 参照

” need ” の用法は多岐に及ぶが、
「  必要  」 という基本的意味は一貫する。

◆  ” need ” は、日本語の「 必要 」に比べ、

「 感情 」に強く訴えかける単語  

切羽詰まった「 神経質 」な響き


それゆえの < 注意点 > は、本稿後半にて詳述する。

【参照】   動詞  ” hope ” と  ” wish “” want ”  の比較

  • “We need to help families in distress.”
    (追い詰められた世帯を助ける必要がある。)
    (苦しむ世帯を救うべき。)

  • “If you need more time,  let me know.”
    (時間がもっと必要であれば、お知らせください。)

    (時間が足りなければ、教えて。)

  • “We need to admit our mistakes to move forward.”
    (前に進むために、自分たちの間違いを認める必要がある。)
    (間違いを認めて、先に進もうよ。)

  • “This battery needs to be changed immediately.”
    (この電池を、直ちに取り替えなければならない。)
    (すぐこの電池を取り替えないとまずい。)
  • “I need to sit down with you.”
    (あなたと話し合う必要がある。)
    (話したいことがあるんだけど。)
  • “You need more education.”
    (あなたにはもっと教育が必要です。)
    (もっと勉強しろ。)
  • “I need your address.”
    (あなたの住所が必要です。)
    (住所教えて。)
  • “You need to close your browser.”
    (ブラウザを閉じてください。)
    (ブラウザを閉じろよ。)
  • “I need you to work on this.”
    (これに力を入れてもらいたい。)
    (これやっておいて。)
  • “This needs work.”
    (手直しが必要。)
    (ちゃんとやれ。)
  • “This needs to be done by Friday.”
    (金曜日までに終わらせる必要があります。)
    (金曜までに終えておけ。)
  • “I’m needed elsewhere.”
    (他にも用事があります。)
    (もういいですか。)
  • “You need to get married soon.”
    (あなたは早く結婚する必要がある。)
    (さっさと結婚しろよ。)
  • “You need to stay organized in this dorm.”
    (この寮では、常に整理整頓しておいてください。)
    (この寮は、きれいなままにしておいて。)
  • “The public needs a coronavirus vaccine ASAP.”
    (国民には、コロナウイルスのワクチンが至急必要。)
    (今すぐ、国民のためにコロナワクチンを用意せよ。)
  • “We need to provide a translated copy to her.”
    (彼女には翻訳版を提供する必要があります。)
    (彼女には翻訳版を渡さないと。)
  • “We need additional information to proceed.”
    (進めるには、追加情報が必要となります。)
    (よく分からないまま、進めるわけないだろ。)
  • “We need to do something about disgruntled employees.”
    (不満を抱く従業員に対し、
    なんかしら対処しなければならない。)
    (不満分子をどうにかするべし。

  • “You need to break off relations with your toxic parents.”
    (あなたは毒親と縁を切る必要がある。)
    (毒親と縁を切りなさい。)
  • “We need to work together.”
    (お互い協力し合う必要があります。)
    (みんなで協力すべき。)
  • “Bullying needs to be addressed now.”
    (今こそ、いじめに対処する必要がある。)
    (いじめを早くなんとかしないと。)
  • “I need help now.”
    (今、支援が必要なのです。)
    (すぐ、助けて。)
  • “The child needs your love.”
    (あの子にはあなたの愛が必要だ。)
    (あの子を愛してあげろよ。)
  • “You need to pay us upfront.”
    (前払いでお支払いいただく必要があります。)
    (前払いのみです。)
  • “You need to rest.”
    (あなたには休養が必要です。)
    (ちゃんと休みなさい。)


動詞  ” need ”  の典型例を挙げてみた。

直接耳にすれば、どれも神経に響く 「 きつい 」 感触。

いかがだろうか。

◆  名詞  ” need ” は、可算名詞と不可算名詞を兼ねる。

–  不可算 「 必要 」「 必要性 」「 要求 」「 欲求 」「 窮地 」
–  可算 「 必要なもの 」「 必需品 」

  • “We should help each other in times of need.”
    (必要な時は、お互い助け合うべき。)
    (窮地に陥った際は、相互に助けるべき。)
    (困った時は、お互い様。)
    →   不可算名詞の  ” need ”
  • “Please consider helping those in need.”
    (困っている人たちの支援をご検討ください。)
    (困窮者を助けることを考えてみてください。)
    →   不可算名詞の  ” need ”
  • “Donate masks to hospitals in need.”
    (窮地の病院にマスクを寄付しよう。)
    →   不可算名詞の  ” need ”
  • “I’m in desperate need of another cash handout.”
    (なんとしても、もう一度、給付金が必要なんです。)
    →   不可算名詞の  ” need ”
  • “Children are in urgent need of help. ”
    (子どもたちは早急の支援を必要としています。)
    →   不可算名詞の  ” need ”

  • “There is an urgent need for blood.”
    (血液が緊急に必要です。)
    →   可算名詞の  ” need ”


◆  カタカナ「 ニーズ 」は、可算名詞  ” need ”  の複数形  ” needs “。

【発音】   nidz  (1音節)

  ニーズ 【needs】
必要。   要求。   需要。
( 広辞苑 第七版 )

  ニーズ (名)
[needs = ニード(need)の複数形]

要求。   求め。
( 三省堂国語辞典 第七版 )


どちらも語釈全文である。

” needs ”  本来の、

ぴりぴり 神経をとがらせた、待ったなしの 緊迫感

を表す上で、「 必要 」 「 要求 」 「 需要 」では物足りない感がある。

カタカナで日本社会に根付いたのは、穏当な流れと考えられる。

  • “We should decide who receive the cash handout
    based on their needs.”
    (給付金の受取人は、各自のニーズに応じて決めるべきだ。)

定訳に至った ” needs ” もある。

  • “Special needs peer groups are very important for
    children with special needs.”
    (特別支援を必要とする子どもたちにとって、
    特別支援の仲間グループはとても大切である。)

    ◇  special needs education  =  特別支援教育
    →  各自の「 特別なニーズ 」に応じた教育の提供
    が目的で、必ずしも身体障がいに限定されない

 

◆  あえて大胆な言い方をすれば、

  限界状態に身をよじり、もう我慢できず、
  ギャーギャー  騒ぎ立てる有様が  ” need ” 

どことなく、ヒステリックな気配。

日本語の「 必要 」「 要求 」「 需要 」が備える、
品よく、しっとりした 落ち着きには乏しい。

とにかく、余裕がない。

◆  ” no need ” は、シンプルだが、応用の効く表現。

口頭で ” No need. ” と2語完結した場合、 通常、

” There is no need. “
( その必要はない。)

を略したもの。

” No need to. ” と3語完結になることもある。

 無骨でぶっきらぼうだが、
この上なく明瞭

  ぴしゃり 「 不要です

 

There is no need.


◆  表題 ” no need ” では、名詞。

既に触れたように、可算・不可算兼用。

” need ”  = 「 必要(必要性)」を
形容詞  ” no ” で否定し「 不要 」。

この場合の  ” need ” は、
不可算名詞  の  単数名詞 が通例。

「 単数名詞 」( singular noun )とは、
単数形で使われるのが一般的な名詞

英英辞書では  “ S ”  または  “ sing ”  と略記されたりする。

◆  上述の通り、もともとは  There is no need. の略。

2語単独で使え、応用が効くのがポイント。

口頭の2語完結以外の頻出表現は、

  •   no need to –  (主に動詞が続く)
  •   no need for –  (主に名詞が続く)

意味は「 ~ する必要はない 」または「 ~ は不要 」。

「 不要 」  =  ” no need ” 

と覚えておけば、意思は確実に伝わる。


◆  ” It is not necessary ” や ” not necessary ”
とほぼ同義だが、次の 3つの持ち味 を押さえておきたい。

  ” no need ” の方が、

1 ) 簡明直截
2 ) 強い否定
3 ) 感情的


” It is not necessary ” は、副詞 ” not “  で
be動詞 ” is ” を否定( = isn’t )するのに対し、

” no need ” は、形容詞 ” no ”  で、名詞 ” need ” を否定。

この場合、形容詞 ” no ” の方が、副詞 ” not ” よりも、
否定の度合いが強い。

結果的に、取り付く島もなく、拒絶する勢いの ” no need “。

 

「 神経質 」で「 感情的 」な ” need ” の語感  
と相まって、 すげない印象を与えがち


もっとも、個人的感情を排する事務的な冷たさ
であり、必ずしも悪気があるわけではない。

片や、

◇  ” not necessary ”  と  ” unnecessary
は、 単に
不必要 」であることを表し、 ずっと中立的

【発音】   nésəsèri          【音節】   nec-es-sar-y  (4音節)
【発音】   ʌnnésəsèri      【音節】   un-nec-es-sar-y  (5音節)

感情抜きで、淡々と「 必要ありません 」「 要りません 」。

現状では不要であることを、客観的に示すにすぎない。

◆  否定の接頭辞 ” un “、” in “、” non ” が 同じ語につく場合、

強い否定の順に、 in  >  un  >  non

◇  これらの「 接頭辞 」以上に 強い否定 が、副詞  ” not ”

副詞 ” not ”  >  接頭辞  ” in ”  >  ” un ”  >  ” non “


既述のように、形容詞 ” no ” の方が、副詞 ” not ” よりも、
さらに否定の度合いが強いため、大づかみの順序は次の通り。


 no need   >   not necessary
   >   unnecessary 

 形容詞  ” no ”    >   副詞  ” not   >   接頭辞  ” un ” 


「 大づかみ 」なのは、” need ”  と  ” necessary ”  が異なる単語だから。

同一単語みたいに、単純比較はできない。

「 ほぼ同義 」とはいえ、主な品詞すら異なる。

■  need  →  動詞・名詞中心  (※)
■  necessary  →  形容詞中心

” need ” に、名詞・他動詞・自動詞・助動詞がある点は、
冒頭に記した。

” necessary ” には、形容詞 と 名詞がある。

語源は、ラテン語「 必要な 」(necessārius)。

ne – ” ( 否定 not )+  ” cess ” ( 譲る )  +  ” – ary “( ~ の )

” need ” に形容詞はなく、 ” necessary ” に動詞はない。

にもかかわらず、両方とも「 必要 」を表し、同義扱いされている。

これは、大勢の日本人学習者が混乱する、品詞と和訳の問題である。

この辺りは、” aware ”  と  ” vocal ”  で、
詳しくご説明しているので、ご覧いただければ幸い。

 

(※)  LDOCE6( ロングマン )の指標によれば、

  動詞  “ need ”
–  重要度 : 最上位 <トップ3000語以内>
–  書き言葉の頻出度 : 最上位 <トップ1000語以内>
–  話し言葉の頻出度 : 最上位 <トップ1000語以内>

  名詞  “ need ”
–  重要度 : 最上位 <トップ3000語以内>
–  書き言葉の頻出度 最上位 <トップ1000語以内>
–  話し言葉の頻出度 : 最上位 <トップ1000語以内>

【発音】   níːd  (1音節)


動詞用法も名詞用法も、
全項目において、最重要かつ最頻出。
英単語全体における立ち位置が、最高水準の ” need “。

こんな英単語は、そうそうない。

重要単語であっても、品詞によって、頻出度に違いが出る方が普通。

例えば、 動詞 ” want ” ( 後述 ) も最高水準で、最重要かつ最頻出。
なのに、 名詞 ” want ”   の頻出度は、書き・話しともに3000語圏外。

“want” の名詞用法は、動詞用法に比べて、はるかに格下ということ。

抜きん出るレベルの英単語だからこそ、本稿では  “ need ” と ” want
の要注意な 「 強烈さ 」 を強調したい。

私たち日本人は、使い方を誤りやすい。


【参照】

 ” No need ”  も 『 断る力


“No need to fight.”
“No need for a fight.”
( 喧嘩は不要。)

“I’ll help you.” “No need.”
( 手伝いますよ。)  ( 不要です。)

“No need to shout. I hear you.”
( 叫ばなくてよい。聞こえてます。)

“No need to get angry.”
( 怒る必要ないだろ。)

“No need to remind me.”
“No need for a reminder.”
( 教えてくれなくて結構。)
( 思い出させないでよい。)

“No need to discuss it.”
“No need for discussion.”
( 話し合いは必要ない。)
( 議論は不要。)

“No need for a talk.”
“No need to talk.”
( 話さなくてもよい。)

“No need for installation.”
“No need to install.”
(インストール不要。)

“No need for a signature.”
( 署名は不要。)

“No need to register.”
“No need for registration.”
( 登録は不要。)

“No need to stay up late.”
( 夜更かししなくてよい。)
( 夜更かし不要。)

“No need to translate.”
“No need for translation.”
( 翻訳は不要。)

“No need to worry.”
心配無用。)

“No need to raise your voice.”
( そんな大声を出さなくてよい。)

“No need to bribe politicians.”
( 政治家たちに賄賂を渡す必要はない。)

“No need to reply all.”
( 全員に返信しなくてよい。)

“No need for a mask.”
“No need to wear a mask.”
( マスク着用は不要。)

“No need for gimmicks.”
( 小細工は不要。)

“No need for an interview. ”
( 面接は不要。)

“No need to take action.”
( 対応は不要。)

“No need to apologize.”
“No need for an apology.”
( 謝る必要はない。)
( 謝罪は不要。)

“No need to cry.”
( 泣くな。)

“No need for you.”
( あんたなんか要らん。)

【 ご注意 】
need ” と ” want ” は、差し迫った要求。
きつく聞こえがち なので、対人では 注意 !

  日本語の「 必要がある 」に比べて、かなり感情的  

<対面>で使う際は要注意。 特に相手が<目上>の場合
  やたら ” I need 〇〇 ” と 要求 してはならない。

前記の 「 ギャーギャー 騒ぎ立てる有様 」 そのもの。


◆  相手との関係・状況・言い振りにも左右されるが、
ここでは日常的なビジネスの場を想定する。

例えば、

■  上司に面と向かって、
I need it.

私はそれが必要なのです
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

とっとと渡せよ 」 「 早くやれ

こんな風に受け取られる可能性がある。


すぐやれ!

 

命令の勢いを帯び、上司ならカチンと来ても不思議でない。

いきなり「 大至急やれ 」と部下に厳命された気持ち。

よって、平時には  ” I need – ”  の出番は少なめ。

文面でも、同じ傾向が見られる。

  •  ” I need – ” による要求は、高圧的な感じで、
    誤解を 招きやすい

  • 他動詞  ” want ”  の  ” I want – ” も、
    同様の印象を伴う

トラブル予防には不可欠な知識なのだが、日本の学校教育では
教わる機会が少ない。

至極残念である。

  • 自分の目標 抱負を述べ ような使い方にはよいが、
    対人用途 では 高リスク

学校の教え通りに、” I need 〇〇 “、” I want 〇〇 ” と無邪気に
口にする日本の中高生を思うと、なんとも やりきれない。



◆  よろしくない一例は、こちらのシーン。

動画開始後  21:08  で飛び出した、堀江貴文氏の  I want ”  発言である。

I want you to –

レバノンで カルロス・ゴーンと 対談しました  ( 2020/3/6 )

堀江貴文 ホリエモン (公式チャンネル)
2020年3月10日公開


◇  ゴーン元会長に対する物言いとしては、不適切と考える。

前後の文脈を勘案しても、「  おまえ、 ~  をやってくれ  」。

おまけに、人差し指で指差しつつ述べている。

ひどい。

暴挙に近い無礼さに、見ていて恥ずかしくなってしまう。

 ■  日本語字幕 ( 公式版 ):
「  私はあなたに 日本の司法制度が良くない事を
世界に広めて欲しいと思っています  」

 ■  実際の口調 ( 拙訳 ):
「  日本の司法制度が良くないって、
おまえが世界中に広めてくれ  」

思うに、

  失礼な一幕で、 手振りも口振りも、
  ゴーン氏に対する「 命令 」

かのようだ。

先述のまずい会話を、見事なまでに具現している。

無性に活発な両手の動きが人目を引く。

とりわけ、人差し指は上図と紛うばかりの存在感。

ジェスチャーは、世間一般の認識以上に注目されやすい。

なにより、対談中、何度も頬杖をつくのが目立ちすぎ。

” want ” の弱点 はともかく、指差し頬杖 は基本マナーに背く。

堀江氏は気づいていない模様。  癖かもしれない。

しかし、「キャラ」「個性」で済まされる所作とは言えないだろう。

社会人として、もったいない。

◇  一方、ゴーン氏の聞き手としての態度は、誠実で立派と感じる。

世界を舞台に長年活躍してきた、トップマネジメント特有の物腰。

射る眼光が放つ荘厳さに加え、底知れぬ静穏な佇まいが醸すオーラ。

多様性に日々もまれ、職務上「 異文化理解力 」を要求されてきた
ビジネスパーソンに共通する雰囲気。

経験上、そんな気がする。

数々の無作法な言い回しにも、 気分を害する素振りを見せることなく、
集中力を維持したまま、 熱心に討議する姿が動画を通じて見て取れる。

英語力は言うに及ばず、 体の構え( 姿勢 )の差異も際立っている。


※  ホリエモン風にやったら、私なんかは  即刻クビ  になる


◆ 「 英単語の丸暗記こそ、最強の英語勉強法 」
と公言する方々は、応分の高い英語力を有する割には、
なぜか「 場違いな 」基礎表現を乱発するきらいがある。

40年以上に渡り、幾多の学習法と学習者を見聞きしてきた感想。

なぜだろう。   基礎なのに。   難しい単語もご存じなのに。

高度な語彙力の持ち主として推断すると、異様なギャップに驚く
こともしばしば。

優秀な能力を考慮すれば、不相応で、なんだか不気味なほど。

真剣に商談していた有用な人材が、突然、赤ちゃん言葉で
ばぶばぶ話し始める、衝撃的な場面に立ち会うかのごとし。

「 英単語の丸暗記 」に重点を置きすぎた人の陥りがちな陥穽
なのか、堀江氏の英語を拝聴し、ふと典型を見い出してしまう。

数ある著作で「 英単語の丸暗記 」の有効性を主張し続けるホリエモン。

確かに「 英単語の丸暗記 」は、受験対策には効率がよく、効果的。

◆  しかし、実力が 中級 に達した後は、めったに出会わない単語を
羅列する教本に執着せず、リアルな英文に接することの方が大事。

市販の単語集で一生懸命勉強し、どんなに語彙数を増やしても、

英文を読まねば、無意味に近く、紙上に兵を談ず。

仮に、記憶術などを駆使して、3万語を覚えることができたとする。

見上げた努力だが、これだけで英語力が上がったと言えるだろうか。

かるたみたいに、単語を並べるだけなら、それでよいかもしれない。
ニュアンスで使い分ける視点も理解力もなく、ほとんど暗記ゲーム。

語感の持つ重要性を知れば、闇雲に単語数を増やそうと思わない

なぜなら、まともに使いきれない上級語を増やして悦に入るよりは、皆
が使う基礎単語の正しい使用法を習得する方が、実用的だと気づくから。

限られた時間で学習する以上、実際に使える英語を目指したい。

勉強時間の使い方を間違えてはならない。

【参考】    ※  外部サイト

–  英検1級に必要な語彙数は、英語ネイティブなら中学生未満

◆  いつ使うか予期できぬ字面をひたすら暗記するより、現に目の前
で取り上げている具体例から学ぶ方が、  よっぽど気楽で飽きにくい。

英会話や英作文を通じて、自ら語彙を運用できれば、なおよい。

「 語彙力 」は教養の土台を形作るが、 相手あってのコミュニケーション。

受け手の理解度及び反応に寄り添って、 語彙運用する心遣いが望ましい。

そもそも、場にそぐわない難解な言葉を用いても、本能的に反発されて、
心理的に 距離を置かれて しまうどころか、 そっぽを向かれるのがおち。

【参照】   ” perceive

衒学的な尊大さが、鼻につくのだろう。

ましてや、私たちはノンネイティブ( 非英語母語話者 )。

ネイティブを打ち負かそうなどと、思い上がることなかれ。

【参照】   ” Please advise. ”

こう考えた私は、「 生の英語 」に触れるべく、多読・多聴に努めた。

ここで言う「 生の英語 」とは、一般人の生活で多用される英語。

インターネットが普及した今では、メルマガ  及び  インターネットラジオ
も存分に活用している。

便利な時代だ。

 

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耳が疲れにくく、おすすめ

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◆  「 単語力か、多読か 」は、英語学習の不朽不滅の論点。

1980~90年代、本気の英語学習者の一部に知られていたのが、
渡部昇一 (1930 – 2017)と  松本道弘(1940 – )の論争。

英語学者として「 単語力 」を強調する渡部教授に対し、一貫
して「 多読 」「 速読 」を力説する、通訳者の松本氏に私淑
していた若かりし頃の私は、彼の説く手法をやんわり踏襲した。

松本氏の初期の著作、とりわけ  『 私はこうして英語を学んだ 』、
速読の英語 』、  『 「タイム」を読む 』、  『 「FEN」を聴く 』、
速聴の英語 』 は、 むさぼるように繰り返し読んだ。

そして、 毎日、 愚直に実行した。

※  いずれも旧版、  80年代頃の松本作品は良質だった …

1975年刊の 『 GiveとGet 』 は、何べんも反復して読み返し、
サイデンステッカー(1921 – 2007)との共編 『 日米口語辞典 』
の「 増補改訂版 」は頭に叩き込んだ。(「 決定版 」は2021年刊 )

◆  「 単語力 」 以上に 「 多読 」 を優先してきて、 大正解。

分からない単語に   いちいち気を揉む代わりに、
力量に見合った   英文を大量に読み込む心構え。


単語の暗記・単語帳の作成 よりは、英文を読む時間 を重んじた。

不明部分に拘泥しなくても、 決定的な支障が出ない読み方を会得した。

試験には通用しがたいかもしれないが、これぞ自然な「 読書 」に似通う。
常日頃、多くの人は母語で活字を楽しむ際、無意識にこうしているだろう。

外語は勝手が違うとはいえ、力がついてくると、母語の読書に近づく。

目にした瞬間、 脳天に一撃を食らわす、 あの猛烈な英語アレルギー。
英文に見慣れれば、 そんな心理的障壁も薄れ、 心地よくなってくる。

◆  しんどい一因は、 他人が集めた  片言隻語  ばかりに向き合っているから。

多読・多聴で学んだためか、「 よく我慢できるな … 」 と生真面目さに心底感心。
身近にあふれる面白い英文を無下にして、単語集に没頭する理由がどうにも不可解。

根気に欠ける私は、 ” No need for much  secondhand  info ! ” と激しく思う。

暗記中心で、英語の実力が本当に伸び続けるならば、無論こうは言わない。

実は「 受け身 」的な、つらい苦行。   無味乾燥で、つまらなくて当然。

だからこそ、 いつまでも既存の単語集・表現集に依存せずに、 早々切り上げて、

得意分野の英文を がんがん読もう

そっちの方が、 変化に富み、 きっと無理なく続く。

少なくとも、市販の教材にしがみつくより、「 自信 」がつくぞ !!  

能力と相性に合う英文を選ぶことが、なによりも大切で、成否を決す。

なんとなく、心身の調子が上向く程度の難易度がちょうどよい。

「 案外、読めるわ。  なんか、いけるかも …  」 芽生えが始まる。

これまでの積み重ねの成果を目の当たりにして、 バイリンガルの
仲間入りする自覚が高まり、 苦労が報われた実感で胸がときめく。

勇気を奮って、補助輪を取り外し、思い切りペダルを漕ぐべし !

教材づくめの学習法には、 なかなか期待できない濃厚な目覚め。
この喜びは、原文を読みこなして、 味わっていただくしかない。

英文の場数を踏むと「 弾みがつく 」現象は、やってみれば分かる。

点数 単語数 を気にしまくる受験生の意識は、 もう卒業しよう。
その 完璧主義 が、 不毛な自己嫌悪と停滞をもたらしているのだ。


 Trying to be perfect leads to procrastination.

◆  森一郎(1923 – 1991)の『 でる単 』で試験勉強した我が世代
から大きく様変わりして、近頃の単語集は例文も豊富に掲載している。

この事実は、重々承知している。

それでも、是が非でも「 多読 」 の効用を唱えてみたいのである。

ちょこっと例文をつまむのと、 長文から解釈するのでは全然違う。

長い目で見れば、どれほど大差がつくか …

英語が苦痛なら、やり方に頭を巡らし、工夫してみよう。

中級の英語力があれば、 最重要かつ最頻出の英単語は習得済み。
英文法の基本も仕上がっているため、 あらかた大意はつかめる。

つまり、分からない単語はどんどん飛ばしても、 どうにか読める。
どうしても無視できない位置づけらしい単語は、 きちんと調べる。

単語帳に載せずして、 多読中に自ずと身についた英単語は数知れず。

◆  中級学習者 であれば、

  相性がよさそうで、自力でも対応可能なレベルの英文を探し出そう
  これができれば、他人が作った単語集にすがる違和感に気づくはず


単語帳 は自作し、コツコツ積み上げることで、学習の歩みと成長の軌跡
を反映した、長期的に役立つ道具、かけがえのない資産にまで成熟する。

◇  採用した英文の選択基準 ( 中級時 )

(1) 実力相応 の難易度   →  難しすぎるのはパス
(2) 興味が湧く 内   →  つまらないと挫折する
(3) ジャンル・媒体 は問わない   →  コメント欄もおすすめ


◇  英語力が「 上級 」に至ると、概ねなんでも読める。
相性・難易度などは、 さほど気にかけなくてよくなる。
市販の教材にかまけると、 到達は困難な域だと感じる。
「 語彙力 」に傾注すると、 英語力が本物になる段階。


新鮮な素材のおかげで、 倦怠感なく、 実に楽しく学び続けられた。

あまりにも愉快で、 すっかり夢中、 苦しい勉学なんて、 どこ吹く風。

【参照】   「自分の世界」が広がる英語、  「Gmail」で作る単語帳

適性を重視し、 試行錯誤と決断を重ね、 自分に合う方法を実践しただけ。

数多の 転職 後、 幸運にも念願叶い、 英語・外国に関わる仕事に就いた。


◆  私が  ” I need 〇〇 “、” I want 〇〇 ”  と他者に 要求する のは、
締切日 が迫っているのに、 相手が ぐずぐずし、 承認の 署名
いただけないようなケースである。

きつめに「  さっさと サインして ちょうだい 」という具合。

  •   I need your signature.
  •   I want your signature.
  •   I need you to sign this.
  •   I want you to sign this.

率直 この上ない。

こっちは 締切 厳守なので、鬼気迫る。

もはや、遠慮はない。

生意気にも、脅迫 めいた言い様である。

◆  もちろん、普段はたおやかに、

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などとお願いしている。

【参照】

【類似表現】

◆  以下の Q&Aサイトでは、” no need ” の日本語表現を
英語で議論している。

私たち日本語母語話者( 日本語ネイティブ )の目にどう映るか。

https://japanese.stackexchange.com/questions/62770

日本語学習者も大変に違いない。

 

【参考】    ※  外部サイト

◇  英語母語話者を対象とする「 言語習得難易度表 」

米国務省の外務職員局( FSI : Foreign Service Institute )発表

日本語は最難関 ( 4段階中、最高ランキング )

超難しい

Super-hard

exceptionally difficult for native English speakers

https://www.state.gov/foreign-language-training/


割かし頻繁に引用される資料なので、信用に値すると考えられる。

70 years of experience in teaching languages to U.S. diplomats

米外交官に、70年間、外国語教育を施した実績が叩き出したランキング。

英語ネイティブにとって、日本語がかなり難しいのは、確かであろう。

要は、我ら双方にとって大変であり、まったくもって、お互い様。

integrity ” にて、「 音声 」 「 音節 」 の日英比較を深掘りしている。

 

 

 

 

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