( 良くも悪くも )介入する
- 「 手助け 」 の介入
- 「 おせっかい 」 の介入
のいずれも意味する句動詞。
したがって、褒め言葉にも、嫌味にもなりうる。
イメージは「 足を突っ込む 」で「 干渉する 」。
日本語と似通い、理解しやすい。
足を突っ込む「 介入 」
◆ ” step ” には、名詞・自動詞・他動詞がある。
【発音】 stép (1音節)
語源は、古英語「歩み」(stæpe)。
カタカナ「ステップ」そのまま。
名詞は非常に多義だが、基本的意味は語源に沿う。
– 名詞 「歩み」「一歩」「手段」「階段」
– 自動詞 「進む」「踏む」「行動する」
– 他動詞 「進める」「踏み入れる」
自動詞と他動詞の意味合いは、ほぼ重なる。
ここでは、自動詞「進む」「踏む」。
副詞 ” in “(中へ)を加え、「中へ進む」。
転じて「介入する」の意の句動詞に。
自動詞の句動詞なので、「句自動詞」
( intransitive phrasal verb )。
–
” step in ”
to become involved in an activity, discussion,
or disagreement, sometimes in order to stop
trouble.
【同義語】 intervene
(ロングマン、LDOCE6)
–
◆ 冒頭に記した通り、良くも悪くも干渉することで、
褒め言葉にも嫌味にもなる。
–
かいにゅう【 介入 】
問題・事件・紛争などに、
本来の当事者でない者が強引にかかわること。
(広辞苑 第七版)
–
各々例文で見てみよう。
–
◇ 手助け ※ 感謝、 賞賛
- “Thank you for stepping in.”
(助けてくれてありがとう。)
(わざわざ手を挙げてくれてありがとう。)
– - “He bravely stepped in to defend girls.”
(彼は少女たちを守るため、勇敢に立ち入った。)
– - “I will step in front of traffic for you.”
(あなたのためなら、なんでもします。)
–
※ ” step in front of traffic for ” =
交通(車)の前に自ら進む → なんでもする
– - “She stepped in to defuse the situation.”
(事態を打開するため、彼女は介入した。)
– - “She stepped in as acting chief.”
(彼女がチーフ代行となった。)
– - “I had to step in to solve the problem.”
(その問題を解決するため、私は介入せざるえなかった。)
– - “US steps in to ramp up relief effort.”
(救援活動強化のため、米国介入) ※ 見出し
◇ 横やり ※ 非難、 嫌味
- “I don’t want you to step in.”
(余計な手出しはしないでくれ。)
– - “Why do you keep stepping in ? ”
(なぜ水を差し続けるのよ。)
– - “I will step in and break them up.”
(介入して、2人の仲を裂きます。)
– - “You should avoid stepping in.”
(介入しない方がよい。)
– - “No one is asking you to step in.”
(誰もあなたに立ち入ってくれと頼んでない。)
◆ なお、” step in ” には「 ちょっと立ち寄る 」の意味もある。
- come by
- stop by
- drop by
- swing by
とほぼ同義。
「 立ち寄る 」としての出番は、これら4つに劣る。
「 介入 」の方が多用されるため、本稿では取り上げない。
【関連表現】
- ”Take baby steps”
https://mickeyweb.info/archives/215
( 少しずつ前進する。)
– - “step down”
https://mickeyweb.info/archives/21087
( 辞任する)
– - “step-by-step” ※ 形容詞
( 一歩一歩、段階的に)
– - “butt in”
( 出しゃばる。 おせっかいする。)
– - “stick one’s nose in – ”
( ~ に首を突っ込む)