明らかにする
口語・文書問わず、
シンプルで使い勝手のよいビジネス英語。
【発音】 klǽrifài
【音節】 clar-i-fy (3音節)
【活用形】 clarify – clarifies – clarified – clarified- clarifying
–
◇ そこそこ重要な動詞。
英単語全体における位置づけは、
- 重要度:<3001~6000語以内>
- 書き言葉の頻出度:3000語圏外
- 話し言葉の頻出度:3000語圏外
さらに、< Academic Word List >(※)入りしている。
※ 英語圏の大学教科書の頻出単語570語
( 以上、ロングマン LDOCE6 の表記より )
–
にもかかわらず、 ほとんどの英和辞典では、
” clarify ” は軽視されている感がある。
これらの辞書でも、記載内容が少ない。
悔しいので、ここで取り上げてみたい。
–
◆ ” clarify ” の語源は、ラテン語「 明るい 」( clārificāre )。
” clear ” と同源である。
語源に忠実な動詞であり、
– 他動詞 「 はっきりさせる 」「 浄化する 」
– 自動詞 「 澄む 」「 はっきりする 」
ビジネスで多用されるのは、他動詞用法。
名詞は ” clarification ” で、可算名詞・不可算名詞を兼ねる。
–
< 基本3表現 >
1) Would you clarify – .
( ~ のご説明をお願いいたします。)
2) Let me clarify my understanding.
( 私の理解が正しいか、確認させてください。)
( 自分の理解した内容を説明させてください。)
3) Thank you for your clarification.
( ご説明いただき、ありがとうございます。)
–
1. の直訳は、「 ~ をはっきりさせていただけますか 」。
転じて、「 ~ のご説明をお願いいたします 」。
日本のビジネス慣習に合わせて、穏便に訳す。
–
■ ” Please clarify – “ よりも、
” Would you clarify – ? “
の方が、 丁寧で無難な言い方とされる。
” Please – “( 〜 してください )
は、時に 押し付けがましく 聞こえる。
–
◇ ” Please V ( verb = 動詞 )” のパターンを、
「 半命令形 」
と称することもある。
意図せずして、 命令調になってしまい、 不遜に響く。
■ ” Would you – ? “( 〜 していただけますか )
の方が概して丁寧である。
–
日本の学校教育で教わる機会の乏しい、
< ” please ” の弱点 > は、ぜひ知っておきたい。
” Could you update – ” で事細かに触れている。
–
◇ ” Would you ” と ” Could you ” の
使い分けについては、” elaborate ” 参照。
–
” Would you explain – ? ” とほぼ同義。
だが、” explain ” のように、単純に説明を求めて
いるのでない。
–
分かりにくいので、 はっきりさせて!
と さらなる 突っ込み
これが ” clarify ” の趣旨
–
◆ 繰り返すが、日本語でこう表すと、露骨になりがち
なため、「 ご説明を 」などと訳すのが普通。
この際、上記の差異を意識すると、使い分けしやすい。
先方に再確認する際に、便利な言い回しである。
シンプルな上、社内外の文書にも使える。
なにかと重宝するため、 こうして力説している。
- “Would you clarify the meaning ? ”
(その意味を明らかにしていただけませんか。)
– - “Please clarify the details.”
(詳細を教えてください。)
– - “Let me clarify my understanding as follows.”
(自分の理解していることを、以下の通り説明させてください。)
– - “We would like to clarify our policy on this topic.”
(この件につきまして、弊社の方針をご説明いたします。)
– - “She clarified the situation.”
(彼女は状況を説明した。)
– - “Just to clarify, I didn’t mean to hurt her feelings.”
(はっきりさせていただきますが、 彼女の
お気持ちを傷つけるつもりはなかったのです。)
– - “I want you to clarify your position.”
(見解を明らかにしてもらいたい。)
(立場をはっきりさせてくれ。)
– - “Could you clarify who is responsible ? ”
(責任者を明らかにしていただけますか。)
–
- “Can you clarify this to me ? ”
(これについて説明してくれません?)
※ 少々ぞんざいー
ー
【類似表現】
” What’s your take on – ? ”
https://mickeyweb.info/archives/4029
( ~ についてどう考えますか? ~ についての見解は? )
” My understanding is – ”
https://mickeyweb.info/archives/5792
( 私の理解としては ~ )
” Would you elaborate on – ? ”
” Could you elaborate on – ? ”
https://mickeyweb.info/archives/22641
( 詳しく述べる )