プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

As follows

      2021/06/02

以下の通り

報告書など、堅めの堅めの文書を作成する際、

  •  以下の通り
  •  下記の通り
  •  次の通り

と内容を記す場面は多々生じる。

英文でも同様。

これらの文言は、決まり文句 である。

◆ 英語では、as follows   が、最も一般的な印象

2語ワンセット 「副詞句」

応用範囲が広く、ほぼ万能

  直後に提示する項目数は問わない
→  単数でも複数でもOK  =  「 単複不問

2語ワンセット > の 「 副詞句 」 だから、
動詞の 三人称複数形 などを考える必要がない。

→  成り立ちとして「 三単現のS 」つき ( 後述 )


“s” 抜きの “as follow” が正しくない理由は、
後ほど有力辞書を掲げてご案内する。

 

◆  多用される同義フレーズは、次の通り。

単複不問 >     ※  文頭・文中・文末を問わない

「 以下に 示した 通り 」  「 下記の通り 」

  •  as  described  below
  •  as  indicated  below
  •  as  mentioned  below
  •  as  stated  below

太字は  < 他動詞の過去分詞形 >  である。


◆  接続詞 “as” の直後に、使い手の主格(通常 “I”)
を入れることもある。

「 私が以下に示した通り 」

(文頭)  As I described below,  –
(文中)  –  as I indicated below,  –
(文末)  -,  I mentioned below.

< 単複別 >    ※  文頭が一般的

ここに ~ があります

  • Here is
    ※  1つだけ示す場合
  •  Here are –
    ※  複数を示す場合

着眼点に違いはあるものの、2つの黄枠内の
表現すべてが「 以下の通り 」を意味する。

少々煩雑であろう。

” as follows ” は、もっとすっきりしており、
深く考えなくても使える便利さ  が特長。

まさしく 「 以下の通り 」 同然で、手間いらず。

この強みで表題に選んだ。

◆ 文法構成も単純。

  • 様態・状態の 接続詞  as
    ( ~ のように )
  • 他動詞  follow
    ( ~ に続く )


◆  “as” には、接続詞・副詞・代名詞・前置詞がある。
LDOCE6(ロングマン)の指標によれば、
最頻出かつ最重要レベルの英単語である。

  • 重要度:最上位 <トップ3000語以内>
  • 書き言葉頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
  • 話し言葉頻出度:最上位 <トップ1000語以内>

ここでは、様態・状態を示す接続詞 の “as

  •  ~ のように
  •  ~ の通り
  •  ~ のまま

◆  様態・状態の接続詞  ” as

~ のように 」  「 ~ の通り 」  「 ~ のまま

ビジネス用途では頻出。

as follows ” に加え、特に目立つのがこちら。

  • as agreed (合意に従い)
  • as directed (指示に従い)
  • as discussed (話し合いに従い)
  • as mentioned (述べた通りに)
  • as promised (約束に従い)
  • as planned (計画通りに)
  • as scheduled (予定通りに)
  • as is (現状のままで)

◇  全部 < 2語ワンセット > の 「副詞句」扱い が原則

※  “as is” は「形容詞句」になる場合もある


◆  上記の副詞句は、本来の意味として、

  •   過去形の受動態   “ as it was ○○
    または
  •   過去完了形の受動態   ” as it had been ○○

ゆえに、動詞 ○○ はどれも 過去分詞形

唯一、末尾の  ” as is ” は、もともと  ” as it is ” で、
人称代名詞の単数主格 ” it ” が省略されている。

副詞句 ” as follows ” も、似ているパターンで、
as it follows ” が本来の形。

とはいえ、こちらの “it” は、非人称の “it” であり、
「非人称構文」と解説する、英語ネイティブ用辞書がある。

1926年から版を重ねる、ファウラーの語法辞典によれば、

The reason for its fixed form is that
it was originally an impersonal construction
=  ‘ as it follows ’.


P.71

Jeremy Butterfield
Fowler’s Dictionary of Modern English Usage
Oxford University Press  (4th ed. 2015).


文中の “ impersonal construction ” ( 非人称構文 ) とは、
最初から主語をとらない構文のこと。

あるはずの主語が省略されている構文ではない

論理的主語は不要なので、” it ” は人称代名詞ではない。

すなわち「非人称」の ” it ” とされる。

この「 非人称の it 」の典型は、天候や時を指す “it”。

人称代名詞ではないのに、この ” it ” も形態上は、
三人称単数の主格となるため、三人称単数語尾を伴う。

つまり、「 三単現のS 」(※)がつき、” follow” となる。

※  主語が「三人称」かつ「単数」で、動詞の時制が「現在形」
→  動詞「原型」の語尾に “s” がつく

 

◆  なんだか、わけ分からない話である。

その他、諸説あるが (下記の外部サイト参照)、

単複不問 で “ as follows

この点に対する異論は見当たらない。

【参考】    ※  外部サイト

The singularity of  “as follows”

https://www.grammarphobia.com/blog/2013/02/as-follows.html

2013年2月21日付


成立の経緯はともかく、

 ◇  単複不問 で “ as follows ” 

これだけは覚えておこう。

 

◆  “follow” には、他動詞・自動詞・名詞がある。

【発音】   fɑ́lou
【音節】   fol-low  (2音節)
【活用形】  follows – followed – followed – following

語源は、古英語「後についていく」(folgian)。
基本的意味は、この意味合いを貫く。

動詞 “follow” の持ち味は、” follow through ” で、
かなり深堀りしている。

–  他動詞 「後について行く」「次に来る」「続く」
–  自動詞 「後から行く」「次に起こる」「続く」
–  不可算名詞 「追うこと」「追随」

ここでは、他動詞 「 続く 」 の意味合い。

しかし、” as follows ” の 2語ワンセット >で、
 副詞句 ( adverb phrase )
 される

もとは ” as it follows ” だった点は、既に触れた。

“as follows”  は 「 ~ のように続く 」 だから、
以下の通り 」となる。

as follows

used to introduce a list of things that
you will mention next.

(ロングマン、LDOCE6)


これまで見てきた通り、”as follows” はシンプルな常套句。

留意点はこちら。

  複数  の内容を示す場合も、“as follows

【正】  The 20 books are as follows.
【誤】  The 20 books are as follow.
(その20冊の本は、以下の通りである。)

単複不問 で “ as follows

2語ワンセット > の  副詞句(adverb phrase) 
として扱われるため、 単数形・複数形は関係ない。

” as it follows ” 由来とはいえ、副詞句 ” as follows ”
の ” follow ” は、もはや動詞扱いされていない。

 



◇  箇条書きなどに使う「・」は、” bullet ” という

【発音】   búlit
【音節】   bul-let  (2音節)

語源は、中期フランス語「 小さな球 」(boullette)。

世界的人気を博す手帳術「 バレットジャーナル 」は、
“bullet journal”。

【公式サイト】  https://bulletjournal.com/


上記 LDOCE 同様、独立項目(見出し)として
“as follows” を掲げている英英辞典は少なくない。

 “as follows”

You use as follows in writing or speech to introduce
something such as a list, description, or explanation.

コウビルド(COBUILD)/ Collins


【 参考和訳 】

文面または口頭で、リスト・内容・説明などを
紹介する時に使う。

※  下線・太字は引用者

日本語の 「 以下の通り 」と同じく、文面に用いる方が多いが、
コウビルドの語釈(下線部)にあるように、筆舌両方で使える。

本稿でご紹介した同義フレーズも同様である。

  • “Our teachers are as follows: A. Smith; C. Johnson; W. Gate.”
    (我々の先生は以下の通り:スミス、ジョンソン、ゲート)
  • “You can finish this if you do as follows.”
    (以下の通りやれば、君はこれを終えられる。)
  • “Let me clarify my understanding as follows.”
    (自分の理解していることを、以下の通り説明させてください。)
  • “My suggestions are as follows: call her up and
    ask her out.”
    (俺の提案は以下の通り。 彼女に電話し、デートに誘え。)
  • “Our replies are as follows.”
    (我々の回答は以下の通りです。)
  • “Our plan is as follows.”
    (私たちの計画は以下の通り。)
  • “My address is as follows.”
    (私の住所は以下の通りです。)
  • “Your interview date is as follows.”
    (あなたの面接日は以下の通りです。)

◆ 対義の常套句は、先述の同義フレーズ
と対になるものなので、理解しやすい。

副詞 ” below “(下の)で、 ” above “(上の)
を置き換えればよいだけ。

他動詞の過去分詞形は、そのまま流用できる。

単複不問 >     ※  文頭・文中・文末を問わない

「 以上に 示した 通り 」 「 上記の通り 」

  •  as  described  above
  •  as  indicated  above
  •  as  mentioned  above
  •  as  stated  above

※  副詞 “above”  →  副詞  “before” 「前に」 に置換え可

 

  •  as previously  described
  •  as previously  indicated
  •  as previously  mentioned
  •  as previously  stated

※  “previously”  =  副詞 「以前に」

【発音】  príːviəsli   
【音節】  pre-vi-ous-ly (4音節)

  •  as seen above
  •  as aforementioned

※  “seen”  =  他動詞 “see” の過去分詞形

※  “aforementioned”
=  形容詞「前述の」

【発音】  əfɔ́ːmènʃənd
【音節】  a-fore-men-tioned (4音節)


いずれも  ” as ” を用いている。

繰り返すが、

この  様態・状態の接続詞  ” as ” 

  •  ~ のように
  •  ~ の通り
  •  ~ のまま

は、根拠提示を常とするビジネスで重宝する。

上掲の黄枠の用法を押さえておくとよい。

【関連表現】

“ to the extent possible ”
https://mickeyweb.info/archives/18574
(可能な限り、できる限り)

 

 

 

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