お好きに
“fit” は、名詞・形容詞・他動詞・自動詞を完備する。
語源は、中期英語「きちんと並べる」(fitten)。
共通イメージは「ぴったり合う」こと。
【発音】 fít
ここでの “fit” は、形容詞「ふさわしい」「適切な」。
“fit” の主要用法である。
形容詞なので、動詞と組んではじめて述語になれる。
→【参照】英語の形容詞は弱すぎて、述語として自立不能
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◆ “see” は、ここでは「見る」ではなく、
他動詞「考える」「思う」。
【発音】 síː
よって、直訳は「あなたがふさわしいと考えるように」。
“as you please“(お好きなように)と似ているが、
“as you see fit” の出番はビジネス場面中心。
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◆ 表題の趣旨は、
ご自分の好きなようにしてください
と相手にその後の判断を任せること。
文書ほどではないが、会話にも出てくる。
ビジネス文書の場合、通常は文末に置く。
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◆ “Please feel free to“(ご自由に)を伴うと応用が効く。
何かと便利な慣用文言なので、ぜひ覚えておこう。
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“Please feel free to modify it as you see fit.”
(ご自由に修正してください。)ー -
“Please feel free to delete it as you see fit.”
(ご自由に削除してください。)– -
“Feel free to use any part of this as you see fit.” (どの箇所もご自由にご自由にお使いください。)ー
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“You may add messages as you see fit.”
(お好きにメッセージを追加してください。)
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◆ ここでの “as” は、様態の接続詞
- ~のように
- ~の通りに
接続詞としての “like” にも同じ意味合いがある。
””as” も “like” も、この意味の接続詞として使う
のは不適切とする解釈が昔から根強く存在する。
しかし、少なくとも話し言葉(口語)としては、
とっくに確立した用法である。
中型以上の英和、英英辞書の “as” “like” の各語義に欠かせない。
ただし、「口語体」扱いする辞書が目立つ。
それでも、既述の通り、ビジネスでも頻繁に使われている。
そう神経質になるべき問題ではない。
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◆ 接続詞 “as” なしでも、同趣旨で使える言い回しもある。
- “Do whatever you see fit.“
- “Do whatever as you see fit.”
(お好きにしてください。)
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【類似表現】※ 好意的で丁寧な表現
“Please feel free to – ”
https://mickeyweb.info/archives/70
(ご自由に、ご遠慮なく)
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–“It’s all yours.”
https://mickeyweb.info/archives/26580
(あとはご自由にどうぞ。あとはお任せします。)
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【類似表現】※ 突き放す表現
“Have it your way.”
https://mickeyweb.info/archives/8482
(どうぞご勝手に。)
“Believe what you want.”
(好きなように信じるがいい。)
“Do what you want.”
(好きにすれば。)
“Do as you like.”
(好きにすれば。)
“Suit yourself.”
(好きにすれば。)
“Have fun.”
(ご勝手に。)
“Whatever.”
https://mickeyweb.info/archives/1651
(どうでもいいけど。)
“That’s all I’ve got to say.”
https://mickeyweb.info/archives/2227
(自分には、それしか言いようがない。)
“You are on your own.”
https://mickeyweb.info/archives/3445
(今後は自力でやりなさい。)
“So be it.”
https://mickeyweb.info/archives/11846
(好きにすれば。それならそれでよい。)