プロ翻訳者の単語帳

Professional Interpreter / Translator at Government Agency

Please be aware that –

      2019/05/21

~にご留意ください。

読み手の注意を喚起するための常套句。
注意書き>や<免責事項として、
堅めの文書によく出てくる。

ご留意ください」の和訳がぴったり。
ご承知おきください」「ご注意ください
とも訳される。

 

◆ “aware” の品詞は、形容詞のみ

意識している」「気づいている」の意。

語源は、古英語「注意深い」(gewær)。

【発音】əwέər(クリック)

「アウェァ」などと聞こえ、「R」は目立たない。

反意語は、接頭辞 “un”(~でない)を加えた
unaware = 意識しない、気づかない、知らない

【発音】 ʌ̀nəwέər

 

◆ 形容詞 “aware” は、英単語全体から見ても、
最頻出かつ最重要

以下の全3項目において、最高ランク。

  • 重要:最上位 <トップ3000語以内>
  • 書き言葉頻出:最上位 <トップ1000語以内>
  • 話し言葉頻出最上位 <トップ1000語以内>

さらに、<Academic Word List>(※)入りしている。
※ 英語圏の大学教科書の頻出単語570語

(以上、ロングマン LDOCE6 の表記より)

 

◆ しかし、”aware” は日本の学校教育で軽視されている模様。

日本人にとって、使い方が分かりにくいことが一因である。

意味の似た次の動詞と比較すれば、
形容詞 “aware” の扱いにくさに気づく。

  • know(知っている、他動詞・自動詞)
  • notice(気づく、他動詞・自動詞)
  • perceive知覚する、他動詞・自動詞)

意味が重なるため、動詞と形容詞を混同してしまう

ここでつまずく日本人学習者は少なくない。

私たち日本人にとって、分かりにくいのが、
  動詞のような意味合いの形容詞。

この問題については、”vocal about” で考察した。

■ 英語の形容詞を、日本語の形容詞に置き換えても、
日本語として不自然になることが多いため、
もっと分かりやすい動詞として和訳する傾向がある。

■ 日英では言語ルーツが大きく異なる。
言語が違いすぎるため、英語の形容詞は日本語の
動詞に転換しないと通じないことが多々ある。

■ すんなり通じることが大切で、品詞は不問
こうした工夫が、結果的に混乱を招いている。

具体例など、詳しくは “vocal about” へ

概ね、動詞の方が感覚的に理解しやすい。
幼児の言語習得プロセスでも、動詞が先。

“aware” は、
「気づいている」状態(→ 形容詞)

「気づく」行為(→ 動詞)ではない

  和訳すると同然で、見分けがつかず、混乱  

類語は、”conscious“(意識している)。
これも、状態を表す形容詞

【参照】
・ “sick” は名詞でなく、形容詞
・ “dead” は動詞でなく、形容詞
・ “limbo” は形容詞でなく、名詞

 

◆ 形容詞なので、”be動詞“(黒の下線部)に続くのが、
最多パターン。

“I think I am aware of his problems.”
(彼の問題は分かっているつもりだ。)

“She was aware that he was wrong.”
(彼女は彼が間違っていることに気づいていた。)

“We were well aware that Mom was very sick.”
(母が重病だということは、
私たちはよく分かっていました。)

“I am fully aware of the danger.”
(その危険は十分に意識しています。)

Are you aware of the situation ? ”
(その状況をご存知ですか?)

“I was aware of this issue.”
(この問題を私は知っていました。)

“They were aware of the possibility of infection.”
(彼らは感染の可能性を知っていた。)

“He was unaware of this law.”
(彼はこの法律を知りませんでした。)

“Most students are unaware of upcoming
tuition changes.”
(ほとんどの学生は、今度の授業料の変更を知らない。)

 

◆ では、なぜ「形容詞なので、”be動詞” に続く」のか。

日本語の形容詞との違いをおさらいしてみよう。

日本語の形容詞は用言の一つで、
単独で述語 になることができる。

  • 私は悲しい
  • 彼女はきれい
  • それが楽しかった

太字は形容詞。
「は」と「が」は、助詞

→ 名詞・代名詞の後ろに置き、
他の語との文法的関係を示す語。
前置詞の反対の後置詞(こうちし)。

それが、日本語の助詞。

◆ 一方、英語の形容詞は「be動詞などの
助けを借りないと、述語になれない。

日本語の形容詞に比べて、
力が弱いから。

  • I am sad.
  • She is beautiful.
  • It was fun.

下線部が “be動詞“。

be動詞be、am、was、been、
will be、is、were、are

要するに、英語の形容詞は、
  弱すぎて述語として自立不能。

image.png

先述の文例を比べると、

  <日本語の形容詞>  単独で述語 ○  

強くて独立しているので「助詞」が欠けても可。
少なくとも「話し言葉」なら、大抵問題ない。

私、悲しい
彼女、きれい
それ、楽しかった

  <英語の形容詞>  単独で述語 X  

弱くて依存している
ので、「be動詞」などは不可欠
よって、以下は完全に間違い。

X  I sad.
X  She beautiful.
X  It fun.


◆ “aware” の場合、次のいずれかと
組むのが通例(※ 後述)。

「助けを借りる」ためである。

  1. be動詞(上掲)
  2. 自動詞become(~になる)
  3. 自動詞 seem(~のように見える、思える)


以上、英文法の基本。ぜひ押さえておきたい。

■ “please” は、<お願い>の間投詞
「どうか」「どうぞ」

→「間投詞」(interjection)とは、
感動や応答を表す語で、
単独で文となりうる呼掛け言葉。

【例】”Oh ! “、”Oops ! “、”Alas ! “、
Whoa ! “、”Gross ! ”、“Welcome back ! ”、
Check!”、”Well done ! ”、”Barf ! ”

 

■ “be” は、状態の自動詞「である」
※ 命令の自動詞「~しなさい」や
助動詞「~してください」との解釈もある

よって、”please be – ” は、
どうか~であってください」。

【例】
“Please be quiet“(どうか静かにして)
“Please be patient” (どうか辛抱して)

同様に、”Please be aware” は、

「どうか意識して」
「どうか気づいて」

転じて、どうかご留意ください

※ 下線 → すべて形容詞

 

◆ “Please be aware that – ” は、決まり文句。

したがって、あまり考えすぎずに、
<4語ワンセット>で丸ごと覚えるとよい。

“Please be aware that your order can be canceled.”
(ご注文がキャンセルされる場合がありますのでご留意ください。)

“Please be aware that there may be a delay.”
(遅延が生じる場合がありますのでご留意ください。)

“Please be aware that security cameras are in use.”
(防犯カメラが作動しているのでご留意ください。)

 

【類似表現】
“Please be advised that – ”
https://mickeyweb.info/archives/3530
(~をご承知おきください。)

“Please note that – ”
(~にご注意ください。)

【関連表現】
“raise awareness”
https://mickeyweb.info/archives/8831
(関心を高める)

 

◆ “aware” のような重要単語の場合、組むべき単語は
コロケーション辞典(連語辞典)」
を調べれば、きちんと明記されている。

この場合、「組むべき単語」が「コロケーション=連語」。

■ 代表格の『オックスフォード コロケーション辞典』がこれ。


Oxford Collocations Dictionary for
Students of English
“(アプリ版)より転載。
※ 漢字は追加

また、学習英英辞典(EFL辞典)にも併記されている。
英語学習者用に特化されている学習辞書の強みであり、大変便利。

特に、LDOCE” と “OALD” は、コロケーション満載。

【参照】
・ LDOCE(ロングマン現代英英辞典)
辞書の「自炊」と辞書アプリ
・ 英語辞書は「紙」か「電子版」か

【実例】 ※ 辞書アプリの転載あり
threshold“、”damage“、 “scrutiny“、
backdrop“、”paperwork“、”struggle“、
downfall“、”bombshell“、”alternative

 

 

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