蓋を開けてみれば
通常、事の顛末を説明する文章の頭に置く。
びっくりな結果が続く場合が多い。
この表現を文頭に置くと、受け手も心構えができる。
まさに「蓋を開けてみれば」という内容である。
人称代名詞の主格 “it” は「事の顛末」の「事」を指す。
総称的な役割なので、通常訳出しない。
<総称的な “it” 例> ※ 普通は訳出しない
- “I’ve had it.“
(もうたくさんだ。 ) - “Have it your way.“
(どうぞご勝手に。) - “Let’s face it.“
(直視しよう。素直に認めよう。) - “Go for it ! “
(頑張れ! やってみろ!) - “You asked for it.“
(ご自分で招いたことです。自業自得ね。) - “I got it.“
(了解です。分かりました。) - “Just do it.“
(とにかくやりなさい。) - “We can work it out.“
(なんとかなるさ。) - “Get it over with.“
(けりをつける。) - “Prove it.“
(証明して。)
“turn out” は非常に多義の句動詞である上、
自動詞及び他動詞で意味がだいぶ異なる。
ここでは「結局~になる」で、自動詞の句動詞(句自動詞)。
“turn out” の中でも、頻出用法である。
“as it turned out”(蓋を開けてみれば)は、
発言時点で「結果」が既に出ているので、
過去形(”turned”)になる。
さらに、これに続く動詞も過去形になる。
この点は日本語と同じ(結局~だった)。
口頭・文面は問わない。
- “As it turned out, the thief was his son.”
(結局、泥棒は彼の息子でした。)
– - “As it turned out, I was wrong.”
(結局のところ、私は間違っていました。)
– - “As it turned out, ‘she’ was a man.”
(蓋を開けてみれば、「彼女」は男だった。)
【類似表現】
“At the end of the day”
https://mickeyweb.info/archives/2498
(最終的には)
“The thing is”
https://mickeyweb.info/archives/17132
(要するに、実際には)
“When it comes down to – ”
https://mickeyweb.info/archives/24356
(~ということになれば、~となると)