冗談ではない。冗談では済まされない。
頻出口語だが、軽快なエッセイや見出しにも見かける。
“It is no joke.” の短縮形。
“it” が、時に ”this” や “that” となるケースもある。
ー
“this” と “that” は指示代名詞、”it” は人称代名詞。
“that” は前の文の内容すべてを指し、
“it” は前の文の名詞のみを指す。
–
これが原則。
【参考】 “it” は人称代名詞、”that” は指示代名詞
ー
多くの場合、訳出(「それ」「あれ」)しない。
さらに略して “No joke.” とも言う。
この “joke” は、可算名詞「冗談」「しゃれ」。
語源は、ラテン語「冗談」(jocus)。
よって「それは冗談ではない」が直訳。
転じて「しゃれにならない」。
つまり「冗談・ただ事では済まされない」。
このような解釈の広がりは、日本語とほぼ重なる。
相手の言い方や表情、またその場の状況で、
解釈を区別する点も、日本語に似通っている。
矛盾する意味合いはなく、基本的意味の
「冗談ではない」から大きく外れない。
◆ “It’s not a joke.”(It is not a joke)とほぼ同義だが、
“It’s no joke.” の方が強い否定
“not a joke” の副詞 “not” は、be動詞 “is” を否定(= isn’t)
するのに対し、
“no joke” の形容詞 “no” は、名詞 “joke” を否定。
この場合、原則として、
ー”no” の方が “not” より否定の度合いが強いー
- “no need”
(不要です) - “not a fan”
(あまり好きではない) - “not an option”
(その選択肢はない) - “No strings attached.”
(条件なしで)
日本語の「冗談ではない」にそっくり
- “ No joke. They’re quite similar in
their meaning and in their use.”
(冗談でなく、意味と使い方がよく似てる。)
だから、そう難しくないだろう。
- “It’s no joke, I mean it.”
(冗談じゃない、本気だぜ。)
– - “You are in trouble. It’s no joke.”
(まずいことになったよ。冗談でなく。)
– - “It’s no joke. I have to pay for all the cost ”
(冗談で済まされない。全額負担になってしまった。)
“Give me a break.”
https://mickeyweb.info/archives/540
(いい加減にして。勘弁して。ばか言わないでよ。)
“I mean it.”
https://mickeyweb.info/archives/454
(私は本気で言ってます。)
“No pun intended.”
https://mickeyweb.info/archives/4603
(しゃれのつもりはありません。)
ー
“It’s not funny. ”
https://mickeyweb.info/archives/719
(笑いごとではないのよ。)
ー
“Don’t be silly.”
https://mickeyweb.info/archives/1408
(ばか言うな。いい加減にしなさい。)
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