期限切れの、 時代遅れの 、 無効の
「 期日が過ぎた 」状態が、 ” out of date “。
- 副詞 ” out ” ( 外れて )
- 前置詞 ” of ” ( ~ から )
- 名詞 ” date ” ( 期日 )
「 期日から外れて 」 → 「 期日が過ぎた 」
–
「 期日が過ぎた 」 とは 「 期限切れ 」 の状態。
となれば、 状況によっては 「 無効 」。
また、 旬が過ぎ、 時代の傾向から外れてしまい、
「 時代遅れ 」 とも考えられる。
以上が、 ” out of date ” の概要。
素直な流れで分かりやすい。
意味もシンプル。
公私問わず、 普通に出てくるのは、 容易に想像できるだろう。
青字の和訳とほぼ同じように使えるため、
学びやすい表現である。
–
◆ 上記青字は <状態> を表す。
青字の内容が、 名詞を修飾する場合が 「 形容詞 」。
名詞でないものを修飾する場合が 「 副詞 」。
※  「 修飾 」( modify  または  qualify )とは、
意味を説明したり、 限定したりすること
” out of date ” は、 形容詞にも副詞にもなる ということ。
名詞を飾る形容詞の場合、 ハイフンを入れて  ” out-of-date ”
と表記するのが原則。
「 複合修飾語 ( compound  modifier )」 の種類のひとつで、
「 複合形容詞 ( compound adjective ) 」 と称される。
私たちは英語学習者であるから、 ハイフンの基礎知識 は
押さえておきたい。
【発音】  háifn
【音節】  hy-phen (2音節)
副詞として使う場合は、ハイフンなしが多い。
ところが、 副詞用法は、英和辞典と英英辞典でも論が分かれている。
副詞の表記が一切なく、 形容詞のみとする辞典も少なくない。
例えば、 形容詞のみ記載する 『 ジーニアス英和大辞典 』 は、
「 叙述的にはハイフンなしで、 out of date 」
と記す。
ハイフンなしの用言も形容詞、 ということ。
–
◆ 一方、 叙述的な使い方を、 副詞 扱いするのが、 コリンズ。
次のように、 形容詞と副詞を同列に記載する。
–
” out of date  in British “
adjective,  adverb  ( out-of-date when prenominal )
no longer valid, current, or fashionable; outmoded.
( Collins English Dictionary, 12th Edition )
※ ” prenominal ” = 名詞の前に置かれる
–
それでも名詞を飾る時に、 ハイフンを用いる点は他の辞書と同じ。
2語以上の語が他の語を修飾する場合、 ハイフンでつなぎ、
「 複合修飾語 ( compound modifier )」にする。
「 ハイフネートの原則 」 通りである。
3大学習英英辞典の  “ LDOCE ”、 ” OALD ”、 ” CALD ” を含む、
次の5つのオンライン英英辞典では、形容詞のみ記載する。
コリンズを含む合計6点のうち、 ” out-of-date ” と
ハイフン入りで項目立てされていたのは、 次の3点。
残りの3点は  ” out of date ”  だったが、  コリンズ  以外に
「 副詞 」の表示はなかった。
形容詞と副詞の区分について、 辞書間で説が異なることは
それほど珍しいわけではない。
特に、 ” out of date ”  の場合、 副詞扱いでも用途・用法に
差が出ることは考えづらい。
そう目くじらを立てるべき問題ではないだろう。
–
【参考】 ※ 外部サイト
・ 形容詞の「 叙述的用法 」と「 限定的用法 」
・ 形容詞の限定用法と叙述用法
・ 英語の連結動詞とは?
◇ 詳細は、 ” Please be aware that – ”
-  英語の形容詞の用法は2つ
 → 「 限定的用法 」 と 「 叙述的用法 」
 –
-  日本語の形容詞の用法は3つ
 → 「 限定的用法 」 と 「 叙述的用法 」と「 副詞的用法 」
※ 「 用法 」 の直前の 「 的 」 が抜けても同義
–
◆  名詞の前に置くのは 「 ハイフン入り 」。
–
この点、 調べた8冊の辞書に争いはなかった。
それ以外ではばらつきが見受けられたため、 便宜上、
ハイフン抜きを基本として、 以下説明していく。
既記の通り、 表題は素直な成り立ちのシンプル表現である。
- 副詞 ” out ” ( 外れて )
- 前置詞 ” of “( ~ から )
- 名詞 ” date “( 期日 )
副詞 ” out “( 外れて )に、 分離の前置詞  ” of “( から )
で  ” out of –  “( ~ から外れて )。
広義の  ” out of ”  の日常用例を挙げると、
–
-  out of balance
 ( 不均衡 )
 –
-  out of business
 ( 失業した、 廃業した )
 –
-  out of character
 ( 柄にもない )
 –
-  out of compliance
 ( 規制に従っていない )
 –
-  out of control
 ( コントロールできない、 手に負えない )
 –
-  out of context
 ( 文脈から切り離して )
 –
-  out of court
 ( 法廷外で、 示談で )
 –
-  out of danger
 ( 危険から脱して )
 –
-  out of doors
 ( 屋外で )
 –
-  out of fashion
 ( 時代遅れで )
 –
-  out of focus
 ( 焦点がずれている )
 –
-  out of hand
 ( 手に負えない )
 –
-  out of mind
 ( 正気を失った )
 –
-  out of money
 ( 金がない )
 –
 
-  out of office
 ( オフィスにはいない、 不在中 )
 –
 
-  out of order
 ( 故障した、 不適切で、 順序がばらばらで )
 –
-  out of place
 ( 場違いの )
 –
-  out of pocket
 ( 自腹を切って )
 –
-  out of public view
 ( 公の場から姿を消して )
 –
-  out of print
 ( 絶版の )
 –
-  out of proportion
 ( つりあいがとれていない )
 –
-  out of question
 ( 疑いがない )
 → out of the question
 ( 問題外である、 不可能である )
 –
-  out of reach
 ( 手が届かない )
 –
-  out of season
 ( 季節外れの )
 –
-  out of service
 ( 使用不能 )
 –
-  out of sight
 ( 見えなくなる )
 –
-  out of stock
 ( 在庫切れ )
 –
-  out of the loop
 ( 蚊帳の外に置かれて )
 –
-  out of the mainstream
 ( 主流から外れて )
 –
-  out of the picture
 ( 無関係である )
 –
-  out of touch
 ( 実態を把握していない、 無関心、 音信不通 )
 –
-  out of town
 ( 不在の )
 –
-  out of work
 ( 失業した )
 –
-  out of sync
 ( 同調しない )
–
ここでの  ” date ”  は、  可算名詞「 期日 」。
” target date ” ( 目標期日 ) と同じ。
語源は、 ラテン語 「 与えられた 」( data )。
手紙の冒頭に、 「 与えられた( = data ) 」 場所や時を
添える役目だった句が、 日取り自体を指すようになった。
–
◆ 3語とも、 英単語として最頻出かつ最重要。
- 重要度:最上位 <トップ3000語以内>
- 書き言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
- 話し言葉の頻出度:最上位 <トップ1000語以内>
 ( ロングマン、 LDOCE6 )
すべて、 最高ランクの位置づけにある単語ばかり。
–
「 期日から外れて 」  →  「 期日が過ぎた 」
——————————– ↓———-↓
———————- –「 時代遅れ 」  「 無効 」
–
この流れについても、 先に触れた。
” out of date ” の初出は1628年。
語釈をまとめると、
–
” out of date “
1. old-fashioned or without the most recent information
and therefore no longer useful.
2. no longer valid.
( オックスフォード、 OALD9 )
–
1.   期限切れの、  時代遅れの
–
2.   無効の
–
【同義語】 ※ 形容詞
1.  outdated
–
【発音】 àutdéitəd
【音節】  out-dat-ed  (3音節)
–
–
2.  invalid
–
【発音】 ìnvǽləd
【音節】  in-val-id  (3音節)
< 発音注意 >
名詞  ” invalid “( 病人 )  は、 前に強いアクセントが来る。
–
【発音】 ínvələd
【音節】  in-val-id  (3音節)
–
- “This driver is outdated.  Please update it now.”  ↑
 (このドライバーは最新ではありません。 すぐ更新してください。)
- “The most dangerous vulnerabilities are hidden in outdated drivers.”  ↑
 (最も危険な脆弱性は、 更新していないドライバーに隠れている。)
 –
 【発音】 vʌ̀lnərəbíliti
 【音節】 vul-ner-a-bil-i-ty (6音節)
 –
もう食べられない
- “Don’t eat that out-of-date meat.”
 (消費期限の切れたその肉を食べるな。)
 –
- “My passport is out of date.”
 (私のパスポートの有効期限が切れている。)
 (私のパスポートは無効だ。)
- “Your approach is out of date.”
 (あなたの手法は時代遅れだ。)
 –
- “I think this policy has gone out of date.”
 (この方針は時代に合わなくなったと思う。)
 –
- “She only has an out-of date driving licence.”
 (彼女は期限切れの運転免許証しか持っていない。)
 –
- “We don’t need such out-of-date technology.”
 (そんな時代遅れの技術なんていらない。)
 –
- “Your skills are outdated.”
 (あなたのスキルは時代遅れ。)
 –
- “This hat looks so out of date.”
 (この帽子はすごく時代遅れに見える。)
 –
- “The information here is out of date.”
 (ここにある情報は最新でない。)
 –
- “He gave me an out-of-date map.”
 (彼は最新でない地図をくれたの。)
 –
- “Tell me if it becomes out of date.”
 (それが最新でなくなったら、教えてください。)
【参照】      ※  外部サイト
–
・  「 賞味期限 」 と 「 消費期限 」 の違い
・  「 賞味期限 」 の英語表現 
