事情は変わる。
“Things change.” は、
<2語完結> の決まり文句。
- “thing” は名詞のみだが、多義
– - 基本的意味は「物」「物事」
– - 日本語の「物事」と同様、
抽象的・総称的な意味合いがある
この用法では複数形が常。
【関連表現】
“Sort things out”
https://mickeyweb.info/archives/1464
(解決する。対処する。けりをつける。)
“Talk things out”
https://mickeyweb.info/archives/5615
(徹底的に話し合う)
“work things out”
https://mickeyweb.info/archives/9698
(問題を解決する)
“get things going”
https://mickeyweb.info/archives/10469
(事を進める)
“change” は、名詞・自動詞・他動詞があり、
ここでは自動詞「変わる」。
同じく基本的意味そのもの。
よって、直訳は「物事は変わる」。
転じて、「状況は変わる」。
さらに、「世の中は移り変わる」。
◆ このフレーズが頻出なのは、
<諸行無常>を表現するから
万物は常に変化しており、
世は動き続いている
どの社会でも変わらない真理である
【参照】”just a phase”
(ほんの一過性にすぎない)
“Things change” は、
それを2語でずばりと言い当てている。
一見すると、薄情な表現。
が、シンプルで図星をついているので、
反発しにくい。
無慈悲に聞こえがちだが、
<不変の真理>を冷徹に述べることで、
悩める相手の目を覚ます効用がある
【類似表現】
“Things happen.”
https://mickeyweb.info/archives/9323
(こんなこともある。)
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◆ だから、相手を慰める時、励ます時によく使う。
実は「思いやり」の言葉だったりする。
- “She said she would stay with me forever.”
“Things change.”
(いつまでも一緒、って彼女は言ったのに。)
(事情は変わるよ。)
– - “He begged me to wait for him so I did.”
“Things change.”
(戻るまで待ってて、と彼に懇願されたから
待っていたのに。)
(物事は変わるから。)
– - “They promised me to hire my husband.”
“Things change.”
(夫を雇ってくれると約束したのに。)
(事態は変わるし。)
ガツンと現実を突きつける一言だが、
下手なアドバイスより効果的かもしれない。
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【関連表現】※ 現実との折り合い
“life’s lesson”
https://mickeyweb.info/archives/778
(人生の教訓)
“The truth hurts.”
https://mickeyweb.info/archives/2061
(真実とはつらいもの。)
“What goes around comes around.”
https://mickeyweb.info/archives/1038
(因果応報。因果は巡る。)
“It’s always darkest before the dawn.”
https://mickeyweb.info/archives/1963
(夜明け前が最も暗い。)
“rock bottom”
https://mickeyweb.info/archives/10672
(どん底)
“It is what it is.”
https://mickeyweb.info/archives/3877
(それが現実の姿です。)
“I can live with that.”
https://mickeyweb.info/archives/1872
(それで構いません。)
“at peace with”
https://mickeyweb.info/archives/9300
(心穏やかでいる、平和でいる)
“fact of life”
https://mickeyweb.info/archives/10864
(人生の真実、現実)
“My time is up.”
https://mickeyweb.info/archives/11257
(私の時代は終わった。)
”Life goes on.”
(それでも人生は続く)