私には適切だと思えません。
応用の効く 断り表現 である。
何かを拒否したい時や、 否定的な意見を
品よく表す際に便利。
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◆ 厄介な仕事を断る時に、 私はよく使っている。
怠慢な他部門の仕事を、 一方的に押し付けられた時など。
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このフレーズに、< 理由 > を添えれば盤石
” I don’t feel comfortable. なぜなら ~ “
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この鉄板パターンで、 信用をほとんど落とす
ことなく、 断ることに成功してきたと考える。
添える理由は、 合理的かつ根拠の示せる内容。
必ずしも本当のことである必要はない。
目的は、 受け入れがたい要請を無難に断ること。
ご参考までに、 私が実際に送った英文メールを
本稿末尾に掲げる。
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◆ ” comfortable ” は、形容詞のみ の単語。
ー
語源は、 アングロフランス語 「 慰めとなる 」
( confortable ) ← ” m ” ではなく ” n ”
【発音】 kʌ́mftəbl
【音節】 com-fort-a-ble (4音節)
4音節で、 初っ端の第1音節に強勢 ( 強さアクセント )。
基本的意味は、
- 心地よい
- 気持ちよい
- 気楽である
- 心休まる
” comfortable ” は、 形容詞なので「 状態 」 を表す。
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◆ 軽妙な省略形が、 形容詞 ” comfy “.
【発音】 kʌ́mfi
【音節】 com-fy (2音節)
▼ 名詞と記す大辞典もあるが、 ” comfy ” も通常は形容詞。
接尾辞 ( suffix ) ” y ” をつけて 「 現代俗語調 」 ( 下記の新英和6版 )。
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『 研究社 新英和大辞典 第6版 』
研究社、 2002年刊 ( ロゴヴィスタ アプリ版 )
… ” -y2 ” の語釈より※ 下線は引用者
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以下、 全文。
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https://www.etymonline.com/search?q=comfy
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2022年12月29日 アクセス
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形容詞 ” colloquial ” は、 「 口語の 」 「 話し言葉の」。
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【発音】 kəlóukwiəl
【音節】 col-lo-qui-al (4音節)
- a comfy sweater
(着心地のよいセーター)
– - a comfy room
(居心地のよい部屋)
◆ 以下、 ” On duty / Off duty ” より再掲。
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Sometimes the dogs enable the individual to open up
where they might not have otherwise been comfortable doing so.
( 犬がいるおかげで、打ち解けることに抵抗がある人の心を
開かせることができたりします。)
米海軍の艦船に配置された
初めての軍用犬「 セージ 」
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( 2023年5月 )乗組員の メンタルを助ける プロのワンコ
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A furry friend gives sailors a boost aboard Navy carrier at sea
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https://www.stripes.com/branches/navy/2023-05-15/navy-carrier-military-dog-health-10125154.html
2023年5月15日付
–「 空母の軍人を元気づける、 毛むくじゃらな仲間 」
※ 下線は引用者
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【発音】 fə́ːri
【音節】 fur-ry (2音節)
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◆ ” comfortable ” 直前に、 他動詞 ” feel ” ( ~ に感じる )
を加えると、
- 心地よく感じる
- 気持ちよく感じる
- 気楽に感じる
- 心休まると感じる
表題は、上記を ” do not ” で否定したもの。
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◇ 英和辞典によくある和訳
- 「 気分が落ち着かない 」
- 「 不安だ 」
–
その通り。
プライベートな会話なら、 これでよいだろう。
- “I do not feel comfortable with a stranger
walking around my living room.”
( 居間で知らない人にうろちょろされたら不安だわ。)
けれども、
–
ー
◇ ビジネス場面で多用されるのは、
「 私には、これが適切とは思いません 」
このような思いを込めて用いる場合が目立つ。
- “I don’t feel comfortable uploading my picture to an open community.”
(開放型コミュニティに自分の写真をアップロードするのは適切に思えない。)
- “I walked out of their interview because I did not feel uncomfortable.”
- “I walked out of their interview because I felt uncomfortable.”
( 不快に感じたので、 面接の途中で退席しました。)
– - “I did not feel comfortable with the interviewer.”
- “I was not comfortable with the interviewer.”
(その面接官は感じが悪かったです。)
こうした言い分を見聞きすると、 どうやら侮辱的な扱いを受けた
らしいと推察できる。
「 なんて失敬な奴らだ、 一発ぶん殴ってやりたいわ ! 」
こんな 悔しさの入り混じった苦々しい面持ち にぴったりな印象。
品性を保ちつつ、 自分の腹立たしさを他者に表したい時、
知的な言い回しを可能にしてくれる形容詞が、” comfortable “。
–
◆ 私が重宝しているのも、「 気分が落ち着かない 」「 不安だ 」
ではない。
そうではなく、 意図する言い分は、–
「 自分にとって適切な仕事とは思えない 」
ー
やはり、 どこか悔しさが込み上げている。
◆ 「 落ち着かない 」 「 不安だ 」…
そもそも、 仕事中にすべき発言ではない。
ー
「 情緒不安定 」 ( emotionally unstable ) を疑われ、
社会人として「 自滅行為 」 ( a career suicide ) に近い。
ましてや、 課題を断るために 「 不安だ 」 などと言えば、
プロとして信用を落とすのは目に見えている。
–
仕事中の ” I don’t feel comfortable. “
–
△ 「 落ち着かない 」「 不安だ 」
○ 「 適切とは思わない 」
–
” I feel uncomfortable. ” と意味合いは同様だが、
以下のように、 ニュアンスに少々違いがある。
–
■ 否定の接頭辞 ” un “( ~でない )を加えた
” uncomfortable ” は、「 comfortable でない」。
すなわち、 「 心地よくない 」「 不愉快である 」。
” comfortable ” のみを否定する < 語否定 > となる。
【発音】 ʌnˈkʌm.fɚ.t̬ə
【音節】 un-com-fort-a-ble (5音節)
–
■ これに対し、” I don’t feel comfortable. ”
の場合、 ” feel comfortable ” を否定している。
否定が文全体に及び、結果的に < 文否定 > となる。
原則として、
< 文否定 > は < 語否定 > より、
否定の度合いが強め
- ” I don’t feel comfortable. “( 文否定 )は、
- ” I feel uncomfortable. “( 語否定 )に比べ、
強い否定
–
よって、前者( don’t )は、「 適切と思わない 」旨を、
ぐっと強調して 相手に伝えることができる。
つまり、
–
【参照】
–
◆ ” don’t ” は、 もともと ” do not ” の縮約形。
※ 助動詞( してはならない )、 名詞( 禁止事項 )もある
破裂音[d]で飛ばす「 1音節 」 の迫力満点な響きが、
語感・語気・語調にかなり影響しているに違いない。
【発音】 dóunt
【音節】 don’t (1音節)
ぴしゃっと 「 やめろ ! 」 という感じ。
「 音節 」の日英比較は、” integrity ” で事細かにご案内している。
( 図入り、 動画入り )
–
–
■ 否定の接頭辞 ” un “、” in “、” non ” が同じ語につく場合、
強い否定の順に、 in > un > non
◇ これらの「 接頭辞 」以上に 強い否定 が、副詞 ” not ”
副詞 ” not ” > 接頭辞 ” in ” > ” un ” > ” non “
–
■ < 文否定 > と < 語否定 > は、
副詞 ” not ” の説明によく用いられる。
したがって、 接頭辞( prefix )に適用する場合、本来
の文法定義とやや異なるが、 趣旨は重なるため準用した。
–
◆ 意見を英語で伝える際に、
–
–下手に謙遜すると 混乱を招く。
受け手にしてみれば、「 なに言いたいの? 」という印象。
遠慮して、 相手を当惑させるくらいなら、
誤解のない 素直な口調の方がベターかも。
–
相手の提案・要求に納得できず、
絶対に断りたい
断る気満々
< 理由 > を論理的に説明できる。
–
そんな時にお勧めしたい表現が、
” I don’t feel comfortable. ” である。
ー
ー
◆ 最後に、今年2017年に私が送付した
お断りメールの一部を、 3つご紹介する。
宛先は、 他部門の私に 仕事を丸投げ してきた、
怠惰で ずさん な クソ 部署である。
かすかに悔しさを帯びているどころか、
いまいましく、 癪に障ったもんだ。
ー
(1)
” I don’t feel comfortable translating their comments.
I didn’t sign an NDA and I’m not supposed to see them. ”
( 彼らのコメントを、私が翻訳するのは不適切と考えます。
私は守秘義務契約に署名しておらず、それらのコメントに目を
通すことは許されていないはずです。)
※ ” NDA “( non-disclosure agreement )
= 守秘義務契約、 機密保持契約
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(2)
” I don’t feel comfortable interpreting at the meeting.
I believe your subordinate would feel the same
if I were to interpret the disciplinary action against him. ”
( 私がその会議で通訳するのは不適切と考えます。
あなたの部下に対する懲戒処分を私が通訳するのは、
その方にとっても違和感があるでしょう。)
※ ” disciplinary action ” = 懲戒処分
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(3)
” I don’t feel comfortable doing this task for you.
I’m not on your team and I don’t know anything about you. ”
( あなたのために私がこの仕事を行うのは不適切だ
と考えます。私はあなたのチームの一員ではなく、
あなたのことは一切知りません。)
※ カチンときたので、ぶしつけ–
◆ もう1つ、 押さえておきたい 効果抜群 の断り表現が、
( ご理解いただければ幸いです。)
【関連表現】
” comfortable in one’s own skin ”
https://mickeyweb.info/archives/31604
( ありのままの 〇〇 自身 で心地よい )