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On duty / Off duty

      2021/12/18

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 3 minutes
  •  on duty  勤務時間中 ・ 当番
  •  off duty  勤務時間外 ・ 非番  =  out of duty

昔から、

公務系、とりわけ 警察 ・ 消防 ・ 救急 ・ 軍隊

で使われてきた。

主として、

「 当番 」 「 非番 」 が明確な職種  

の用語ある。

「 昔から 」 と述べたが、次のハイフン入りの複合語 ( 複合形容詞
の初出は、 1743年。

https://www.etymonline.com/word/off-duty#etymonline_v_45669

  • on-duty  ( 勤務時間中の ・ 当番の )

  • off-duty  ( 勤務時間外の ・ 非番の )

” be on / off duty ”

to be working or not working at a particular time,
especially when you are doing a job
which people take turns to do,
so that someone is always doing it.

(ロングマン、LDOCE6)

※  下線は引用者

< 下線部 参考和訳 >

特に、常時従事する者を必要とする 当番制の仕事

【  英英辞典の基本表記  】   スラッシュ(  /  ) = 「 または ( or )  」
  ” be on duty  ”  または ” be off duty


現在では「 勤務中 」「 勤務外 」 を示す表現として、
他業種に広まった。

シンプルで分かりやすい強みが、 普及した一因だろう。

◆  ” duty ” は名詞のみ。

【発音】   dúːti
【音節】   du-ty  (2音節)

語源は、古フランス語 「 負う 」 (deu)。

可算名詞  と  不可算名詞 を兼ねる。

区別が難しい。

◇  基本的意味は 「 職務 」 「 任務 」 

この場合、可算名詞が原則。

  • 軍務 」 「 兵役 」は、不可算名詞
  • 義務 」 は、可算・不可算兼用

非常に分かりにくいが、抽象的に「 仕事 」を指す際は、
無冠詞の不可算名詞で使われる。

表題にも該当。

名詞  ” duty ” は多義だが、その多くが 「 職務 」 から派生したもの。

「 職務 」として単独で用いる場合、 複数形 duties
で使われることが多い。

  • household  duties
    (家事)
  • collateral  duties
    (付随的任務)
  • ”They perform official government work duties every day.”
    (彼らは毎日公務に従事している。)
  • “The commander has been suspended from his duties.”
    (司令官は職務を停止された。)
    (司令官は停職扱いとなった。)


◆  ” on duty ”  と  “ off duty ” は、 「 職務 」に
” on ”  や  ” off をつけただけなので、 小学生にも理解しやすい。

この ” on ” と ” off ” は、前置詞  と  形容詞
どちらにもなるという説が有力である。

  • 前置詞
    副詞句  ( adverb phrase )
    「  」 「非番でを意味する。
  • 形容詞
    名詞  ” duty ” に伴い、
    形容詞句 ( adjective phrase ) として、
    当番 」 「 非番を意味する。
  • “He is now on duty.”
    (彼は今は勤務中だ。)
  • “She is off duty until tomorrow.”
    (彼女は明日まで非番だ。)
  • “Off-duty police officers are being investigated.”
    (非番の警察官が捜査対象となっている。)
    (非番の警察官が捜査されている。)
  • “They go on duty later today.”
    (彼らは今日これから当番につきます。)
  • This rule prohibits employees from
    engaging in political activity while on duty.”
    (この規定は、従業員が勤務中に政治活動
    に携わることを禁じています。)
  • “She went off duty this morning.”
    (彼女は今朝非番になった。)
    (彼女は今朝勤務を終えた。)
  • “She was off duty this morning.”
    (彼女は今朝は非番だった。)
    (彼女は今朝は勤務外であった。)
  • “Every employee here should always
    be prepared, whether on-duty or off-duty.”
    (当番・非番に関わらず、弊社の全従業員は
    常に備えていなければならない。)

 

◆  英学界の巨人、斎藤秀三郎 (1866-1929) の訳をご紹介したい。

1928年6月発行の『 斎藤和英大辞典 』が原版。

NEW 斎藤和英大辞‪典 』 ( アプリ版

※  斎藤秀三郎は、世界初の EFL辞典を生んだ 影の立役者
→  辞書は「 紙 」か「 電子版 」

以上、「 勤番 」全文。

「 勤番 」とは、

  1.  交代して勤務すること。
  2.  江戸時代、大名の家臣が交代して江戸または大坂の藩邸に務めること。
    また、遠国に駐在して勤務すること。  また、その人。

    ( 広辞苑 第七版 )

まさしく 「 当番 」 の感。

◆  注意喚起の掲示板

 


当番 ワンコ ?

 


  番犬( a guard dog  /  a working dog ) の存在に注意を促す。

GUARD DOG ON DUTY

「  番犬がいます 

勤務中の 番犬がいます 」   「 当番の 犬がいます 」
に比べると、 上記の方が適訳。

  同様に、 海水浴場やプールで見かける掲示は、

LIFEGUARD ON DUTY

「  監視員がいます 

< 勤務中 > < 当番 > < 稼働中 > の趣旨は変わらない。

 

NO LIFEGUARD ON DUTY

「  監視員がいません 

  Swim at your own risk.
  X  is not responsible for accidents or injuries.

などの文言が続く。

「 なにかあっても、当方( X ) は責任は負いません 」ということ。

自己責任を明記し、事業者の損害賠償責任を否定する趣旨。

◆  ここで、 ぜひ強調しておきたいこと。

「 仕事中 」は、” at work ”  が一般的


” I’m on duty now. “ と唐突に言われれば、

今、当直なの などと聞こえても不思議でない。

前述したように、 もともと 「 当番制 」 「 交代制勤務 」 の用語。

 

■  冒頭の職種周辺以外で、

今、仕事中です 」  「 今、職場にいます

 ” I’m at work now. ” 


この方が普通。

 

◆  締めくくりに、 先ほど引用した斎藤秀三郎が受け持った授業にて、
名詞 ” duty ” に触れた箇所をご案内。

聴講生が「 斎藤先生の講義ぶり 」と称して、 非公式に書き起こした。

1915年( 大正4年 )、『 英語青年 』( 研究社 )に連載された記事。

話者はもちろん、 斎藤秀三郎( さいとう ひでざぶろう )。

動詞 「 Do の使用法 」 の説明の流れで取り上げられている。

100年以上前であり、 解釈はやや古めかしく感じるが、 いかがだろう。

p. 114


◇   上掲分の 「 資料出所 」は、 以下の通り。

p. 162

当該「 第34巻 」第1-6号 は、 1915年( 大正4年 )10-12月刊。


 英語天才 斎藤秀三郎 
竹下 和男 (著)
日外アソシエーツ、 2011年刊
A5判 340頁

 

 

【関連表現】

” On and off ”
https://mickeyweb.info/archives/4956
( 断続的に )

” Paperwork ”
https://mickeyweb.info/archives/16535
( 事務手続き、 事務作業、 文書業務 )

 

 

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