プロ翻訳者の単語帳

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I hope you understand.

      2022/03/01

・ Estimated Read Time ( 推定読了時間 ): 4 minutes

ご理解いただければ 幸いです。

相手の要望に応えられない  場合や、
関係を絶つ  に重宝する末尾の一文。

対面で用いてもOK。

つまり、口頭・文面とも活用できる。

◇  特に、人間関係 を自分側から終えたい時、

 一方的な印象を与えることなく、
 一方的に断ち切る 

ことができて便利。


明示する理由に加えて、深い事情があることを
暗示 するためか、反発されにくい利点がある。

◆  助動詞( 下線部 )を加えた、以下も同趣旨。

  • I hope you would understand.
  • I hope you could understand.
  • I hope you will understand.


◆  私自身、日英とも何度使ってきたことか。

I hope you understand.
「  ご理解いただければ幸いです。」

このように、改まってお願いされると、厳しく追及する
ことは、ためらわれるように感じる。

いかがであろう。

 


◆  先にも少し触れたが、これを用いるには、
「 断る理由 」を明らかにする必要がある。

しかし、

   理由は、必ずしも本当のことである必要はない。
   目的は、無難に断ること。


くどくど説明されても、断られる側にとって、
不快感が増長することもある。

その後の展開 や 相手の心情を推察し、状況に適した
理由を設ける方が、 実社会では円滑な対応とされたりする。

結果的に、それが全体のためになる からである。

社会人ならば、経験上、理解できる理屈だろう。

【参照】  ” Thank you for waiting. ”

 

◆  そもそも、内部事情を事細かに明かす義務はない。

業務に関わる詳細など、部外者は「 知る必要がないこと 」。

Don’t  Need  To  Know “
( 知る必要はない )

ビジネスでは、こう表現する場面。

DNTK ” と頭文語( acronym )で表すことも。

機密保持と情報管理のため、情報伝達の対象範囲を絞る。

知らなくてよい人には、知らせない。

「 知る必要がない 」 のだから、これでよい。

  • “That’s all you need to know.”
    (あなたが知るべきことはそれが全部です。)
    (それ以外は教えないから。)

「 神経質 」で「 感情的 」な  ” need ” を起用し、
びしびし釘を刺す具合。

【参照】  ” originally

 

◆  この場合、「 うそ 」と言っても、 意地悪い思惑はない。

” white lie ” ( または ” social lie ” ) と称すべきもの。

” white lie ”

a lie that you tell someone in order to

protect them or avoid hurting their feelings.

( LDOCE6、 ロングマン )

【 参考和訳 】

相手をかばったり、心を傷つけたりしない
ようにするため、他者に言ううそ

【発音】  ˌwaɪt ˈlaɪ


◆  衆生界は  ” white lies ”  だらけ。

現に、< お上手 > < お追従 > の得意な人が出世したりする。

” white lies ” を乱用するのはどうかと思うものの、
角立った言動を自制し、他人の反感・嫉妬を遠ざけることは、
世渡りに必須。

だから、自分に都合悪いことを断る際の救世主
” I hope you understand. ” は覚えておこう。

◆  文法面は基礎レベル。

  • 人称代名詞の主格  ” I ” ( 私は )
  • 他動詞  ” hope ” ( 望む )( 願う )
  • 人称代名詞の主格  ” you ” ( あなたが )
  • 自動詞  ” understand ” ( 理解を示す )


直訳は「 私はあなたが理解を示すことを願います 」。

転じて「  ご理解いただければ幸いです  」。

基礎レベルだが、< 初学者レベル >ではない。

なぜなら、ここでの ” understand ” は 自動詞

語源は、中英語「 ~ の間に立つ 」
( understandan  または  understanden )。

【発音】   ʌ̀ndərstǽnd
【音節】   un-der-stand  (3音節)

「 理解する 」ではなく、「 理解を示す 」の意。

和訳では違いが分かりずらいが、 実はそう簡単でもないのだ。

◆  ” understand ” は、他動詞「 理解する 」「 分かる 」の方が頻出。

進行形は不可なのが、通例。

  • “I understand English.”
    (英語が分かる)
  • “I don’t understand how to use this tool.”
    (この道具の使い方が分からない。)
  • “He doesn’t understand the significance.”
    (この重要性が彼は理解していない。)


◆  一方、自動詞 の代表例は次の通り。

目的語がなくても、意味が完結する。

  • “Do you understand ? ”
    (分かりますか。)
  • “I understand.”
    (分かります。)(分かりました。)
  • “I hope god would understand.”
    (神様が理解を示してくださることを願う。)
    (神様が分かってくださればと願っている。)

 

 

◆  ” understand ”  の場合、自他動詞の意味合いに大差はない。

そのため、区別を意識する機会は、日常使用ではほぼ生じない。

直訳の「 私はあなたが理解を示すことを願います 」を、
「 私はあなたが理解することを願います 」としても、
間違いとまでは言えないだろう。

それでも、「 理解する 」と「 理解を示す 」ではやはり異なる。

とにかく、ここでは 自動詞 であることを、知識として
押さえておくとよい。

 

◆  たった4語で、これほど使い道が広い言い回しは珍しい感触。

” I hope you understand. “

断り文言 として、非常に有効であるばかりでなく、
相手を不用意に傷つけない。

” white lie ” に重なる効果。

いわば、” a win-win ” フレーズだと私は考える。

その理由は、
押し付けがましさがなく、角が立ちにくい から。

◇  動詞  ” hope ”  の特色

類語動詞  ” wish “、” expect “、” want ” に比べ、

“hope” には  ほんわかとした語感  がある。


 これらに対し、” hope ” は、

実現可能性の高いものを信じ、望みつつ待つ。

  のんびり安らかで、攻撃的な 要素がない。

前向きでポジティブな単語として、安定感がある。


◆  
” hope ” には、名詞・他動詞・自動詞があり、
「 希望 」で意味合いが一貫している。

語源は、古英語「 期待 」「 期待で胸が高まる 」( hopian )。

ここでは名詞。

【発音】  hóup  (1音節)

 

【関連表現】

“high hopes”
https://mickeyweb.info/archives/5827
(大きな期待)

“Hope this helps.”
https://mickeyweb.info/archives/6691
(ご参考になれば幸いです。)

“hopefully”
https://mickeyweb.info/archives/26621
(できることなら)


◆  ” hope ” が、日本を代表するタバコ名として、
長年親しまれてきたのも不思議でない。

< 発売当時のキャッチコピー >

あなたの夢を生かした新しいたばこ


英語圏の女性の名前としても、安定した人気を誇る  ” Hope “。

「 のぞみ 」のイメージに重なる。

 

◆  サイドビジネスとして、私が長年関わっているのが海外輸出。

※  私の パラレルキャリア は こちら

今年2018年の新年早々、数年来の海外顧客に取引停止
を申し入れた。

当方をコンシェルジュか何かと勘違いしているかの
ような、しつこく お門違いな要求に 辟易した ため。

その際に送ったメールの一部をご紹介してみたい。

救世主は末文に据えた。

I think this is no longer a good deal for both of us.
I have day job and a lot of other businesses besides this.

The whole thing is becoming too much for me.

So let’s call it quits.

I hope you understand.


これに対する返信は、
” It’s fine and thanks for your past service. ”

恬淡なものだ。

あの執拗さはどこへ、と肩透かしを食らった感じ。

◆  断り表現として、表題と同レベルで役立つと考えるのが、

I don’t feel comfortable. “

「 私には適切だと思えません。」


怠惰な他部門から 仕事を丸投げ された際、
私はよく使っている。

 

◆  断る行為は、下手すれば尾を引く。

「 その場限りの関係に過ぎないから 」

その時には、こう考えても、人生は多分に 巡り巡る

◇  未来は 誰にも 分からない

おまけに、相手がどのタイミングで 花開くかも、未知数。

自分の「 目上 」になる可能性すらある。

したがって、お断りの際も、邪険に扱う ことなく、
気を配っておく方がよいだろう。

 

【参照】  ” attire ”

 

 

 

 

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