絶対にやってはいけないこと、 ご法度
これは赤ちゃん言葉 ( baby talk ) ではない。
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正確には ” baby talk ” 由来だが、
” a big no-no ” はお堅い経済記事にも出てくる。
可算名詞の単数名詞 ” no-no ” に、 形容詞 ” big ”
( 大変な )を加え、 不定冠詞 ” a ” をかぶせたもの。
「 単数名詞 」 ( singular noun )とは、
単数扱いされるのが一般的な名詞。
英英辞書では、 “ S ” や “ sing ” と略記されたりする。
後述の辞書及び例文に書いてあるように、 ” no-no ” は、
複数形 ( plural ) ” no-nos ” としても使われる。
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” no-no “
informal
something that you must not do because
it is considered to be unacceptable behavior.( ロングマン、 LDOCE6 )
【発音】 noʊˌnoʊ
※ ハイライト・太字は引用者
- unacceptable behavior = 許されない言動
- informal = 非正式、くだけた表現
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< 語源 = Word origin >
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No ! No ! , as said in admonishing a young child.
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https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/no-no
※ 2024年6月14日 アクセス
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【 参考和訳 】 小さな子どもに言い聞かせる 「 だめ! だめ! 」
※ admonish = 穏やかに諭す ( 他動詞 )
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■ 「 だめ! 」 を単純に重複させたものなので、
二重否定 ( 否定 × 否定 = 肯定 ) とは 無関係
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< 初出 >
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1942, from a childish reduplication of no.
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https://www.etymonline.com/word/no-no※ 2024年6月14日 アクセス
※ reduplication = 重複形 ( 名詞 )
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◆ ” no-no ” の意味と語感に近いのが 「 ご法度 」。
「 ご法度( ごはっと、 御法度 )」 とは、
「 一般に禁じられていること 」( 国語辞典は後述 )。
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“ you must not do ” ( 上表の黄ハイライト ) と重なる。
堅すぎず、軽すぎずで、 少々洒落っ気のある文章に
用いられる。
日常使用の 「 ご法度 」 と同じ。
口頭でも使える点も共通。
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” big ” 抜きの ” a no-no ” でも通じる
むしろこちらが本家。
【発音】 noʊˌnoʊ
意味を強調 ( 強意 ) する 形容詞 ” big “ 「 大変な 」
を足した結果、 ” a big no-no ” の方が一般的
な言い回しになった。
表題に選出した理由である。
強意 の ” big ” なので、 趣旨は変わらない
” not a big fan ” と同じ。
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” a no-no ” に比べて迫力があり、 言い振りに弾みがつく
ため、 ” a big no-no ” は普及しやすかったのだろう。
強意の ” big ” がつくと、 ” no-no ” の程度が増す。
ここでは 「 大変な → 絶対 」 の要素を加わる。
” definite “、 ” absolute “、 ” complete “ など、
その他の 強意の形容詞 で置き換えることもできるが、
ここは ” big ” が定番。
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◇ ” a big no-no ” は、 使用場面と文体に従い、
次のように和訳されることが多い。
- ご法度
- 絶対禁物
- 絶対だめ
- だめだめ
いずれも 「 やってはならない 」 の意。
強意の形容詞 ” big ” で、 「 絶対 」 の意味合いが上乗せされる態。
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ごはっと【御法度】■ 名詞 ( 「 ご 」は接頭語 )
「 法度 」を敬っていう語。
また比喩的に、 それをするとさしさわりがあるような
ことがらについてもいう。 御禁制。
( 精選版 日本国語大辞典 )■ 禁令の意の 「 法度 」 の尊敬語。
転じて、 一般に禁じられていること。
( 広辞苑 第七版 )■ 「 法度 」を敬っていう語。
法令により 禁止されてい事柄。
また、一般に禁じられていること。
( 大辞林 第四版 )■ 禁じられていること。 禁制。
( 岩波国語大辞典 第八版 )■ 〔 「 法度」の尊敬語・美化語 〕
禁じられていること。
( 三省堂国語辞典 第八版 )
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「 ご法度 」なら、「 絶対 」 が略されることもある。
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「 ご法度 」自体が、「 絶対 」 を多分に含むから。
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このフレーズには、 不定冠詞 ” a ” がつくのが通例
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◆ 先に触れた通り、 強意の ” big ” や「 絶対 」の有無
で、趣旨は変わらない。
3大学習英英辞典( EFL辞典 = LDOCE6 / OALD9 / CALD4 )
のすべてに “ informal ” の表記がある。
すなわち、 非正式でくだけた言い方。
さらに、 ネイティブ向けの英英辞典の中には、
” slang ” 扱いしているものもある。
( Webster’s New World College Dictionary, 4th ed. など )
しかしながら、 日常使用や堅めの記事に使用されている
様子からみて、 下品さはない と考えてよい。
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先述の3大EFL辞典には、” slang ” 表記はない。
◆ 「 ア・ビッグ・ノーノー 」 なんて、一見ふざけた物言い。
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だが、 繰り返し述べているように、 用途は総じて真面目 である。
プライベートとビジネスの各場面から、代表例を挙げてみる。
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< 日常生活 >
- ” Divorce is a big no-no for us.”
( 離婚は我々にとってご法度です。)
– - ” Dating at night was a big no-no at that time.”
( その頃、夜のデートは絶対禁止だった。)
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- ” Puking in a restaurant is a big no-no.”
( 飲食店内でゲロするのは、絶対禁物よ。)
– - ” Not brushing your teeth is a big no-no
for your hygiene.”
( 歯磨きしないのは、衛生上、絶対禁物。)
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- ” This is a big no-no for my career.”
( 自分のキャリアのために、これは絶対ご法度。)
– - ” Smoking is a big no-no in this house.”
( この家では喫煙厳禁。)
– - ” It’s a big no-no to go out undressed.”
( 裸で外に出るのは絶対禁物。)
– - ” Violating the privacy of others is a big no-no.”
( 他人のプライバシーを侵害するのは絶対いけない。)
< ビジネス >
- ” The use of a pencil is a big no-no.”
( 鉛筆の使用は絶対禁止です。)
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- ” Wet signature is a big no-no on this document.”
( この文書に手書きで署名することは厳禁です。)
– - ” Groping is a big no-no in our workplace.”
( 身体をまさぐるのは、私たちの職場ではご法度です。)
– - ” Making an unauthorized copy is a big no-no.”
( 無許可でコピーするのは、ご法度です。)
– - ” Dirty talks are big no-nos in the office.”
( オフィスでの猥談は絶対にご法度です。) –※ 複数形
– - ” It is a big no-no to leave your belongings unattended.”
( 所持品を放置するのは絶対に禁物です。)
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◆ なお、 マイナー用法として 「 大失敗 」「 大失態 」
を指すことがある。
- ” His first solo interview was a big no-no.”
( 彼の初めての単独会見は大失敗だった。)
– - ” Her performance was a big no-no.”
( 彼女の演技は最悪だった。)
時として、 表題の用法と区別がつきにくい場合もある。
- ” The manager punched him, which was a big no-no.”
( マネージャーは彼を殴ったが、それはご法度なことだった。)
( マネージャーが彼を殴ったことは、大失態だった。)
【参考記事】 –※ 外部サイト
以下の見出しは、 ” big no-nos ” と複数形を採用している。
「 日本滞在中にご法度な10行為 」 を列挙する記事である。
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Always Remember These 10 Big No-Nos
When You Are in Japan !
- No Touching
- Chopsticks
2-1. Never bite/lick the chopsticks
2-2. Never stick the chopsticks in your rice
2-3. Never pass food from your chopsticks to someone else’s chopsticks- Using Phones on Trains
- Right or Left?
- Tipping
- Nose Blowing
- Eating While Outside
- Taking Off Your Shoes
- Less is More, But Not in Japan!
- Smoking
https://jpninfo.com/50047( リンク切れ )
2019年4月19日付※ 2021年1月 アクセス
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箸の使い方( #2 ) をはじめ、 簡潔明快な描写が目を引く記事。
「 人前で鼻をかむ 」 がランクイン ( #6 )。
食事中、 平気で鼻をかんだりする外国人は少なくない。
電車内での携帯電話の使用についても同様 ( #3 )。
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日本人にとっても発見の多い “ Japan Info ” → ” GaijinPot ” に一新された
最大級の訪日旅行者・在日外国人向け英語サイトである。
https://jpninfo.com/ → https://gaijinpot.com/
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率直な コメントや フォーラム も読んでいて楽しい。
【類似表現】
- ” blunder ”
https://mickeyweb.info/archives/2301
( へまをする )
– - ” mess up ”
https://mickeyweb.info/archives/164
( 台無しにする、 失敗する )
– - ” botch ”
( 自動詞: へまをする )
– - ” flub ”
( 可算名詞 : へま・どじ、 自他動詞 : へまをする )
– - ” screw up ”
https://mickeyweb.info/archives/7701
( へまをする、 台無しにする )
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