プロ翻訳者の単語帳

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On the horizon

      2018/01/08

兆しが見える、近い将来に 

「兆し」=
物事の起ころうとする前ぶれ
(広辞苑 第六版)

“horizon” とは、「水平線」及び「地平線」。
海(→ 水平線)や平原(→ 地平線)が
空と接する境目の線を指す。

特に、地平線は<日の出>を示す役割がある。
物事の前ぶれである<兆候>を象徴する上で、
視覚的にも分かりやすい。

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“horizon” は、可算名詞のみの単語。
語源は、ギリシア語「境界線」(horos)。

(1)  基本的意味は、「地平線」「水平線」
どちらも1本(唯一)でつながっているため、
冠詞は “the” が通例。

この用法の場合、「単数名詞」扱いする辞書が多い。
※「単数名詞」(singular noun)とは、
単数形で使われるのが一般的な名詞
英英辞書では “S” または “sing” と略記される。

(2)  さらに、「視野」「展望」「限界」。
こちらは複数形(horizons)が一般的である。

“Studying abroad expanded my horizons.”
(留学で視野が広がった。)

“I want to travel overseas to broad my horizons.
(海外旅行に行き、視野を広げたい。)

“My education widened my horizons.”
(教育は私の視野を広げてくれた。)

(1) も (2) も、語源「境界線」からイメージできる。
上述の通り、<まだ見えない未来>を示唆するため、
“horizon” にはポジティブイメージが豊富。

春秋に富むような勢いが<幸先よし>とされる。

そのため、企業、プロジェクト、グループ、
教科書などの名称に起用されたりする。

—————————————–
◆ 接触の前置詞 “on”(~に接して)に
定冠詞 “the” をつけて、(1) は
「地平線(水平線)に接して」。

転じて、副詞的な「兆しが見える」「近い将来に」
を意味するようになった。

“on the horizon” の “horizon” が複数形でない
ことからも分かるように、(2) ではなく、直接
(1)「地平線」「水平線」 から派生したもの。

もっとも、どちらも語源を引き継ぐので、
区別に神経質になりすぎなくてもよい。

—————————————–
◆ “on the horizon” は、
「地平線上に」「水平線上に」。
ひいては「兆しが見える」「近い将来に」。

一般のビジネスでは、「地平線」「水平線」
が出番は少ない。
したがって、「兆しが見える」「近い将来に」
が中心となる。

<近いうちに、何かがやってくる>
そんな気配をうまく表現している。

来たる変化を目前にした当事者の期待と不安。
ワクワクとドキドキの入り混ざった気持ち
が想像できよう。

変化の早い世の中では、どちらに転ぶか
未知数である場合が多い。

そのせいか、ビジネス用途では、
暗雲低迷の状況を暗示するのに多用される。
“horizon” 単体とは異なり、ポジティブイメージ
に限らない。

【例文】

“There are a lot of problems on the horizon.”
(たくさんの問題が起こりかかっている。)

“There is no sign of improvement on the horizon.”
(改善の兆しは見られない。)

“I can see a big trouble on the horizon.”
(大きなトラブルの兆候が見えるわ。)

“With machine translation on the horizon,
do I need to change my career ?

(近い将来に機械翻訳がやってくるので、
キャリアを変えた方がよいかな。)

“There’s no job on the horizon.”
(当分、仕事は見つからない。)

“I believe a major breakthrough is on the horizon.”
(近い将来、大成功がやってくると信じています。)

 

【類似表現】
“foreseeable future”
https://mickeyweb.info/archives/8343
(近い将来)

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