Factor in -
2018/03/08
~を考慮に入れる、~を計算に入れる
ビジネスでよく使う句動詞。
“factor into – ” ともいう。
反意語は “factor out – “(~を考慮に入れない)。
“Factor in” =
to include a particular thing in
your calculations about how long something
will take, how much it will cost etc.
(ロングマン、LDOCE6) ※ 下線は引用者
『ロングマン』の説明には、”calculations”(見積もり)、
“how long”、”how much” とあるが、
実際には数値化できない対象にも使われる。
使用範囲はずっと広範なため、「計算に入れる」よりも、
「考慮する」や「組み込む」の方が適切な場合が多い。
この点、『オックスフォード現代英英辞典』
はそつなくシンプル。
“Factor in” =
to include a particular fact or situation
when you are thinking about or planning something.
(OALD9)
◆ “factor” には、他動詞・自動詞・名詞がある。
基本的意味は、
– 名詞「要素・要因」、「因数・因子」
– 他動詞「因数分解する」
– 自動詞「債権を買取る」(まれ)
表題では他動詞の句動詞(句他動詞)。
「要素」(”factor”)として、
中に盛り込む(方向の前置詞 “in” または “into)
から「考慮に入れる」。
あくまで句動詞の “factor in” であり、
名詞 “factor” + 前置詞 “in” の「~の要因」とは区別する。
「考慮する」が便利に多用されているのは、日英共通。
“factor in/into” は堅めの表現で、ビジネス中心に用いられる。
プライベートでも重宝するのは、
- “take account of – “
- “take into account – “
- “take – into account”
(~を考慮に入れる)
この3つは、ビジネスでも頻用される。
ビジネスパーソンであれば、これらに併せて、
“factor in/into” も身につけるとよい。
“His health status should be factored into the results.”
(彼の健康状態もその結果に入れるべきです。)
“We have to factor in accommodation costs.”
(宿泊費も算入する必要がある。)
“I must factor my family into decision making.”
(意思決定には家族のことも考慮しなくては。)
“We have to factor in any issues at the other end.”
(先方で起こりうる問題も考慮しなければならない。)
◆ なお、一部の英和辞典(『ジーニアス英和大辞典』など)
及び EFL辞典(”COBUILD Advanced English Dictionary” など)
では、”factor in/into” を「アメリカ英語」と記す。
確かにアメリカ発の用法だが、現在は米語を超えて、
広く使われている。