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On one’s radar

      2021/03/26

~ の認識内にある

直訳は 「 ~ のレーダーの上 」。

その人(one’s)に着目されている状態を示す。

「レーダー」を用いて、認識の有無を表す < 比喩 >。

さほどフォーマルな表現ではないが、口頭ではよく聞く。

◆  “ one’s とは、「 誰々の 」。

“one’s” には、通常は人称代名詞の
所有格 を入れる。

  •  my   私の
  •  your   あなたの
  •  his   彼の
  •  her   彼女の
  •  their   彼らの
  •  our   我々の
  •  its   それの

“one’s” は、所有格の代表形 として、
辞書などで起用される。

具体的には、不定代名詞 ”one” の所有格が “ one’s ”。

上記の所有格を代表する。

いわば、所有格のワイルドカードとして使われる。

代名詞でなく、固有名詞や無生物でもよい。

  •  “on John’s radar”
    (ジョンの認識下に)
  • “on the company’s radar”
    (その会社の認識内に)

◇  「認識」という 内面の作用 を示すため、
主体は自分側 (my radar、our radar)
である場合が多い。

他者の認識を推察して描写するのは、容易でないからである。

【参照】   perceive

◆  ” radar ” とは、「 電波探知機 」のこと。

電波を探知するのでなく、電波で探知する装置。

目標物から電波が反射する時間・方向で、
位置を決定している。

【発音】   réidɑr
【音節】   ra-dar  (2音節)

radio detecting and ranging
または
radio detection and ranging

radar

初出は、戦時中の1941年。


品詞は名詞のみで、可算名詞 不可算名詞 を兼ねる。

  • 装置 」 としての “radar”  →  可算名詞
  •  < 比喩 > としての 「 探知能力 」「 探知網 」  →  不可算名詞

ここでは後者の 比喩 なので、不可算名詞。

よって、無冠詞または定冠詞 “the” が原則である。

 

レーダーに仮託

◇  レーダーの探知能力 を、人間のもの
( one’s  →  所有格 )に見立てた表現

on one’s radar

“on” は、接触の前置詞「 ~ の上に 」。

“He was on TV.” と同様の用法。

したがって、” on one’s radar ” とは、
「 ~ のレーダーの上に 」。

これは「状態」表す。

したがって、<3語ワンセット>で 形容詞
のような役割を担う。

 

◆  「レーダーの上に」は形容詞の役割なので、
be動詞」に続くのが基本パターンになる。

※ 「be動詞」= be、am、was、been、will be、is、were、are

なぜ、形容詞が基本的に「be動詞」に続くのかは、
aware”、”vocal about”、”conclusive” で詳述した。

英文法の基本であきるので、ぴんとくることがなければ、
この機会におさらいしていただくとよいかもしれない。

 

◆  能動態で意訳すると、「 ~ のレーダーが捕らえている 」。

be動詞 の主語となるのは、対象となる人や物。

下図であれば、「AのレーダーがBを捕えている」で、「B」が主語。

話題の主は、Aに狙われた「B」となる。

 

Aの認識(レーダー)内のB↑ A(所有格)の発する「レーダー」の狙いは B ↑

 

◆  主に会話で使うが、比較的分かりやすい 比喩 である。

なんだか、様になる感じ。

文面に使っても不自然ではない。

「レーダー上」「レーダーが捕らえている」
とはいえ、敵対的な内容に限定するものではない。

肯定的にも否定的にも使える フレーズである。

on somebody’s radar
on the radar

if something is on your radar, 
you have noticed it and are giving it 
some attention.

(ロングマン、LDOCE6)

※  下線・ハイライトは引用者

対象に、

◇  ” noticed
気づいている
・  notice ( 気づく、他動詞・自動詞 )  →  変化などをさっと感知

◇  ” giving it some attention
なんらかの注意を払っている


本気で注目しているわけではない
が、

意識はしている 状態。

ざっくり分かるものの、どこかあいまい。

定訳もない。

そのため、認識の度合いの把握が難しい

一体、どのくらい真剣に意識しているのだろうか。

それは、状況や言い方から判断するしかない。

仕事では、進捗報告 または 言い訳 に使う印象が強め。

  • “I couldn’t prevent it because
    this was never on my radar.”
    (まったく認識していなかったことなので、
    自分には防ぎようがなかったのです。)
  • “This issue is on our radar.”
    (これは、我々が注目している問題だ。)
  • “She is not on my radar.”
    (彼女なんか俺の眼中にない。)
    (彼女は圏外だ。)
  • No worries, this must be on his radar.”
    (心配無用だよ、彼がチェックしてるはずだから。)

◆  逆に「 見落とした 」は、

■  slip under one’s radar

■  fly under one’s radar

to not be noticed by someone.

(ロングマン、LDOCE6)


レーダー探知を「 すり抜けた 」という感じ。

表題に比べると、それほど見聞きしない模様。

  • “This new item slipped under my radar.”
    (この新作に気づかなかった。)
  • “Their under-the-radar relationship became public.”
    (彼らの秘密にしていた関係が表沙汰になった。)
  • This is the best under-the-radar product at X.”
    (X社の知られざる天下の逸品はこれです。)

 

 

 

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