日本語と英語の違い
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多くの日本人にとって、 英語習得が難しい原因
を詳しく考察した、 弊サイト記事をご案内いたします。
各種の専門書で裏打ちした上、 私自身の体験談を
ふんだんに取り入れた長文記事が中心となります。
主な原因を 「 受験英語の弊害 」 に帰する、 枝葉で
皮相浅薄な風潮を残念に思い、 深掘りしてみました。
次の8記事をご一読いただければ、 世上流布している
認識とのずれを感じ取っていただけるものと考えます。
話が脱線気味で、 必要以上に長くなっているため、 要点
を手短に把握したい方には、 まったくお勧めできません。–
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2023年 2月2日 現在
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【 推定読了時間 】 90 ~ 120分 ( 8記事合計 )
文字数の多い順に付番 ( 1 → 8 )
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1. No need ( 約 57,000 字 )
弊サイト中、 最も精魂を注ぎ込んだ投稿です。
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■ 難しい語彙より、 基礎単語と句動詞が大事
→ 常日頃から英語を使っていれば、 自明の理
■ 中級学習者の勉強法 ( 単語力より多読・多聴 )
■ 中級以降で強まる要素は、 「 習うより慣れよ 」
■ 英語教育産業と 「 教材学習 」 がもたらすリスク
■ 知らぬ間に逸脱し、 あらぬ方向に突き進む努力
■ 原文そこのけの危ない潮流に流され、 教材まみれ
■ 中級者なら主導権を奪われずに、 自立・自律せよ
■ 初級と中級を隔てる分水嶺は、 市販教材からの自立
■ 教材も単語帳も自作すれば、 自信と喜びが湧く
■ 初級者を卒業したら、 教材中心から脱却すべし
■ 初級と違い、 中級以降は能動的に戦略を立てる
■ 痛ましい 「 万年受験生 」 を生む英語資格
■ 点数に執着し、 強迫的に受け続ける無間獄
■ 見極める覚悟がないと、 教育産業の思う壺
■ 「 詐欺教材 」 大国の日本 ( 動画入り )
■ 「 詐欺師 」 だらけの情報発信者
■ 傲慢な思い違いで、 噴飯物の詐欺教材にはまる
■ 日本語に置き換えて、 英語教材の適否を見越す
■ インターネット普及前の一般的な英語学習法
■ 有名翻訳サイト5つの和訳比較 ( 3つは誤訳、図入り )
■ 自己満足の勉強に酔い、 使わずじまいの英語
■ 日英の文法に無知ゆえの 「 文法不要 」 教材
■ 基礎文法を体得しないと、 外語は書けない
■ 日英の舌・唇・歯・呼吸間の相互作用の違い
■ 発音の主力の生産現場 「 舌 」 に特に注目
■ 英語の先生を選ぶ際は 「 ベロ出し 」 に着目
■ 口周りの運動が大振りのお勧め YouTuber
■ 語学の基本は真似ゆえ、 幼児みたいに真似っこ
■ 文脈推理力と読解力が身につきがたい教材学習
■ 万巻の教本を読破しても、 いつまでも使えない
■ 理論武装しても、 使わないと会得できない外語
■ 相性と力量に沿う英語に集中し、 実力を伸ばす
■ 能力相応の 「 生の英語 」 に早めに切り替える
■ 得意分野の「 生の英語 」 をがんがん読んで聞く
■ 語学は 「 きりがない 」 ので、 踏ん切りつける
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2. Integrity ( 約 36,000 字 )
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■ 音節 ( シラブル ) の日英比較
■ 音節 ( シラブル ) 抜きの英語学習はありえない
■ 日本語は 「 声の音 」、 英語は 「 息の音 」
■ 母語が日本語だと、 英語習得のハードルは爆上がり
■ 「 言語系統が別次元 」 イメージしづらいことだらけ
■ 「 カタカナ発音 」 の正体は、「 母音の呪縛 」
■ 日本語に取り込むには、 原則として 「 母音 」 必須
■ 「 子音 + 母音 」 が日本語音で、「 子音連続は不可 」
■ 日本語の「 ん 」 の発音は、 厳密には 「 6種類 」
■ 子音の連続だらけの英語の音は、 日本語音と大違い
■ 母音の連続だらけの日本語は、 英語ネイティブが苦手
■ 日本語の促音・撥音・長音・拗音も、 初学者には難関
■ 連音・同化・弾音などの「 音声変化 」で聞き取れない
■ 日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造の乖離
■ 日本語の母音は 5 個、 英語の母音は 26 個
■ 日本語音は 114 個、 英語音は 2,100 個
■ 耳をそばだて、 舌の出し入れに集中する ( 図入り )
■ 英語学習の醍醐味は、 異次元の口周りの観察
■ 平板で均一な日本語話者には、 物珍しい舌運び
■ 相性の悪い日本語で英語を理解するのは限界あり
■ 英語の不得手な日本人が過半を占める理由
■ 日本語は英語習得の 「 踏み台 」 になりにくい
■ 英語ネイティブのローマ字発音の具体例
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3. Conclusive ( 約 33,000 字 )
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■ 母語が確立できていない 「 セミリンガル 」 の悲惨
■ バイリンガルのはずが、 実は 「 セミリンガル 」
■ 普段の談笑では見抜けない 「 セミリンガル 」
■ 抽象・概念の思考と表現が困難な 「 セミリンガル 」
■ 「 ペラペラ 」 ゆえ、 親も気づけぬ 「 セミリンガル 」
■ 母語の習い直しは生易しくないので、 早期発見が肝要
■ 世間一般の想像以上に、 母語は 「 思考の根幹 」
■ 本能的な母語は 「 思考の土台 」 で、 影響力は甚大
■ 国際ビジネスでも、 手堅い文書主義( 電子含む )
■ 日本語の4技能で最も難易度が高いのは 「 書く 」
■ 日本語が書けない帰国子女や日本語ペラペラ外国人
■ 日本語ペラペラでも、 ローマ字しか読めない外国人
■ 和文をローマ字変換した読み上げ原稿は珍しくない
■ 「 バイリンガル 」 な 「 ユーチューバー 」 の実態
■ 通訳者を要した神田乃武・津田梅子・ジョン万次郎
■ 語学力の判定には、 「 4技能 」 を精査するべし
■ 作文・口述抜きの語学試験は望ましくない
■ 日英の真の運用能力は 「 書く 」 に表れやすい
■ インド・ヨーロッパ( 印欧 )語族系統図
■ 植民地化回避で、 外語習得の時機なし ( 地図入り )
■ 帝国主義を逃れ、 伝統を守り近代化を達成した日本
■ ヨーロッパの植民地主義を逃れられたのは5か国のみ
■ 「 自信 」 「 喜び 」 「 生きる力 」 を生む意思疎通
■ 何年頑張っても、 通じるレベルに達しない教育は悲劇
■ 相手に通じることが言葉の主眼で、 動機・意欲を強化する
■ 通じることを優先する方が、 現実のニーズに適う
■ 「 通じない英語 」 → 期間限定の退屈な 「 お勉強 」に
■ 「 通じない英語 」 → いじけた日本人を大量発生させた
■ 「 通じない英語 」 → 屈辱で実行できず、 もったいない
■ 国民にトラウマと自信喪失をもたらした、 裏切り教育
■ 誰もが利用できる素材を国のお墨付きとして提供せよ
■ 無責任な邪論を垂れ流す、 現場知らずの学者・教育者
■ 国民全般の外語教育は、 理想・正論ばかりでは失敗
■ 理想追求ではなく 「 的確な落とし所 」 を検討する
■ 「 訪日客の手助け 」 に使用場面を絞った英語で効果測定
■ 「 通じる英語 」 → 広範な普及は国益と民間外交に有効
■ 「 通じる英語 」 → 国民が親しむことは将来への投資
■ 「 通じる英語 」 → 人助けに直結する勇気を生み出す
■ 「 通じる英語 」 → 日本人の「 生きる力 」につながる
■ 地元民によるサポートは、 双方に幸せと喜びをもたらす
■ 正確な英語を求めると、 親切心が萎え、 傍観者に
■ 困っている人は 「 品格 」 でなく、 有用な援助が欲しい
■ 苦境の救済は、 時代・世代を超えて継承される評価
■ 必要最低限を伝達できるコミュニケーションが身を救う
■ 世界トップ級で観光客を魅了する、 東京・大阪・京都
■ 「 海外移住 」 先としても、 大人気の日本 ( 地図入り )
■ 「 世界最強 」 を誇る日本のパスポート
■ 安定した治安で安心安全な日本、 概して穏やかな日本人
■ 自己完結的な語学は、 税金投入の公教育にそぐわない
■ 一般人の実人生からかけ離れた英語教育は効果なし
■ 際限ない語学は、 対象者に合わせて折り合いを決定
■ 外語教育の方針を一緒くたに論じるとおかしくなる
■ 仕事で英語を使うプロと目標は別ゆえ、 切り分ける
■ 英語教育を複雑化させた、 世間知らずの 「 有識者 」
■ 学才に恵まれ、 一般人の苦悩が分からない 「 有識者 」
■ 現実離れしたアドバイスは、 絶望と混迷を招き迷惑
■ 日本の実情に疎い外国人の正論が、 国民の気概を削ぐ
■ 日本人の痛み、悔しさ、恥ずかしさに無神経な外国人
■ 「 日本語力 」なくして、 親身かつ有益な助言は無理
■ 抜群の頭脳でも、 心情を洞察できない評者は数多い
■ 実用が分からない学者主導で、 不首尾な成果が続く
■ 実務家らが主導し、 学者はレビュー担当で適材適所
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4. Please be aware that – ( 約 26,000 字 )
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■ 日本語の形容詞と英語の形容詞の決定的な違い
■ 印欧語に比べ、 日本語の形容詞は強く自立している
■ 動詞と形容詞を混同し、 脱落する日本人学習者
■ 日本人の英語教師の圧倒的な強み
■ 外国人英語教師を増やしても、 抜本策になりえない
■ 極めて基礎だが難解すぎる 「 be動詞 」 の学び方
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5. Vocal about – ( 約 25,000 字 )
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■ 日本人が混迷する動詞のような形容詞の例
■ 品詞を度外視して和訳し、 混乱を招く形容詞
■ 機械( AI ) 翻訳で多発する問題点
■ 機械翻訳による 「 重大な誤訳 」 の複数例 ( 図入り )
■ 機械翻訳の不具合を招く主要因は、 日本語の
「 主語・目的語の欠落 」 「 助詞 」 「 語順 」
■ 語彙運用の危険回避のため、 表音文字のカタカナ語を採用
■ 書籍 『 AI翻訳革命 』 ( 2022年刊 ) の評論
→ 誤訳の恐ろしさと語彙運用の機微を知らぬ 「 第一人者 」
→ 「 第一人者 」 が恬として暴論を吐く 「 トンデモ本 」
→ こんな乱暴な邪説を、 よくまあ商業出版したもんだ
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6. Perceive ( 約 18,000 字 )
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■ 「 意訳 」 なしでは、日本語として通じがたい英単語
■ 受け手の反応と理解度に応じて言葉を選ぶことが重要
■ 把握できない対象に、 心を閉ざし反発する人は多い
■ 理解しかねる言葉を乱発し、 反発食らうと進まない
■ 相手に応じて切り口を変えないと、 時間不足に陥る
■ 理解度のばらつきとトラブルに即応する能力が必須
■ 通訳者の現場と仕事の将来性 ( 図入り )
■ 常に話者が「 主 」、 通訳者は「 従 」である
■ 通訳者が臨機応変になり、 対処する必要性も生じる現場
■ 日本初( ’79 )の電子辞書 「 IQ-3000 」( 写真入り )
■ 多人数対象の通訳は、 機械が代替できると考えにくい
■ 書籍 『 知覚力を磨く 』 ( 2020年刊 ) の紹介
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7. To the extent possible ( 約 17,000 字 )
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■ 教本に依存したまま寿命が尽きる、 大勢の日本人学習者
■ 終始一貫、 教材尽くしで終わる、 背筋の凍る未来像
■ 教材や資格には「 中毒性 」があり「 向学心 」を刺激する
■ 教材ばかりやっていると 「 使える英語 」 から遠ざかる
■ 恣意的要素が排除された分野は、 確実に学びやすい
■ 世界一有名な英米法辞典で英語力を確認 ( 図入り )
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8. I have a question for you. ( 約 9,000 字 )
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■ 真っ当な外語学習には、 基本的な 「 文法学習 」 が不可欠
■ 「 文法学習 」 抜きの外語は、 「 聞く・話す 」 特化型
■ 母語と外語とでは、 習得過程が違う
■ 外語と違い、 母語は 「 人間の本能 」 として身につく
■ ネイティブ児童向け教材が、 日本人に効果的とは限らない
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◆ 以下、 ” no need ” より再掲。
真面目な日本人学習者にありがちなのは、 単語数を増やすほどに、
英語ができるようになると妄信し、 上級語の暗記に精を出す盲進。
–
( 中略 )
–
◇ 語感の持つ重要性を知れば、闇雲に単語数を増やそうと思わない。
なぜなら、 まともに使いきれない上級語を増やして悦に入るよりは、 皆
が使う基礎単語と 句動詞 ( phrasal verb ) を習得する方が、 実用に
即しており、 確実に通じるようだ、 と感知するから。
–
( 中略 )
–
日常話すら心許ないのに、 高難度の語に飛びついたところで、
まず使えない。
◆ 以下、 ” integrity ” より再掲。
言語習慣上、 母音 が大好きな日本語ネイティブとは反対に、
「 子音 」 が得意な英語ネイティブは、
–
母音の連続 が不得手。
–
都営大江戸線
Toeioedosen–
大岡越前
Ookaechizen–
東欧を覆う
Tououwoou
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私たちは、 難なく発音できるはず。
英語ネイティブは、 途方に暮れる。
初見では、 手のつけようがない。
でたらめに見えてしまい、 お手上げ。
促音も難関で、 初期段階では発音できない。
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かって
あっさり
とびっきり
思いっきり
よっぽど
やっぱり
だいっきらい
–
長音・拗音・促音の識別も、 あらかた苦手。
–
おじさん – おじいさん
おばさん – おばあさん
びょういん – びよういん
( 病院 – 美容院 )
ようか – よっか
( 八日 – 四日 )
–
日本語初学者は、 聞き分けられない人がほとんど。
私の経験からは、 初学者で、 区別できた方は皆無。
ゼロです。
ー
絶対に同じ発音だと、 半ベソで食ってかかられたこともある。
何度聞いても、 違いがまったく分からないとおっしゃる。
日本人にとっての 「 L 」 「 R 」 同然。
日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造 は、 ひどくかけ離れている。–
( 中略 )
–
–◇ 日本語が母語だと、–
—どうしても––
–「 母音を添加 」して–
—発音してしまう––
–
「 カタカナ発音 」 の正体だ–
母音の呪縛
–
–
日本語音の性質上、 必然の 言語習慣 ゆえに、
子音の連続だらけの英語のハードルは、 ひときわ高くなる。
日本語ネイティブならば、 当然の 成り行き。
–
–
◆ 音節構造の違い をおさらいすると、
英 → 「 子音の連続 」 が目立つ
日 → 「 子音 + 母音 」 が基調で、 「 子音の連続は不可 」
「 子音 」 の取り扱いが、真逆 に近い。
–
日本語の母音は 5 個 しかないのに対し、
英語の母音は、 一説によると 26 個 。
英語の母音は、 単母音・長母音・二重母音・三重母音
の4種類もあり、 その合計が26個。
「 ア 」は、 日本語の母音では、 [a] の1つだけ。
英語の母音では、 舌の位置や隣接点の違いにより、
[ʌ]、 [æ]、 [ɑ]、 [a]、 [ə] の5つ。
日本語の子音は 13 個、 英語の子音 24 個 。
濁音・半濁音・短音など込みで、 日本語音は 114 個、
英語音は 2,100 個 との学説もある。
※ 複数の異論あり
換言すれば、 英語の母音は、 日本語の5倍以上に
細分されている。
日本語の母音は 5 個 に仕切られているのに対し、
英語にはその5倍以上の母音( 26 個 )がある。
( 中略 )
–
ネイティブの英語が聞き取れない主要因は、 発音などが
「 速すぎるから 」 と思い込んでいる日本人は極めて多い。
けれども、 決して 速度だけの 問題ではない 。
–
これまで見てきた、 日英の音 ・ 言語習慣 ・ 音節構造
の恐るべき乖離から、 ご理解いただけるのではないだろうか。
日本語は 「 声の音 」、 英語は 「 息の音 」 と呼ばれる。
口を開いてものを言う 「 発話 」( utterance ) と、 出てくる
「 音声 」 の両方の構造が、 この上ない度合いで相違する。
日英の「 舌・唇・歯・呼吸間の相互作用 」 は極端に離れている。
口周りどころか、 音声器官の動きが違うと言っても過言ではない。
声帯・喉頭・咽頭・鼻腔・肺・気管・顎・口蓋も、 もれなく関与。
従来の学校教育でカバーできるわけないことに、 すぐさま感づく。
英語の不得手な日本人が大多数を占める一因も、 すんなり知れる。
「 発音 」 だけで判断するのは、 とてつもなく危険で浅学すぎる。
( 中略 )
–
◇ 英独仏を含む、 大規模な印欧語族 ( インド・ヨーロッパ語族 ) を
母語とする学習者と異なり、 母語が日本語の私たちは、
手掛かり・足掛かり が全然つかめない。
–
文字表記・発音・音節・アクセント・語順 はほとんど重ならない。
舌・唇・歯・呼吸間の相互作用 が大違いで、 発音時の口周りも異次元。
言語面にとどまらず、 物事の見方を左右する、 文化的な違いも天地。
だから、 「 異文化理解力 」 も身につけなければならない。
母語 = 日本語の宿命を担うと、
英語習得はやたらと難しくなる。
–
母語が 「 踏み台 」 になってくれないから。–
やること多すぎ。
–
母語に比べて、 「 言語系統が別次元 」 とは、 こういうこと。
母語に存在せず、 イメージしづらいことだらけだから、
どうあがいても理解できない。
( 中略 )
◆ 英語は 「 印欧語族 」 ( the Indo‐European languages )。
–
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–
【出典】 小学館 日本大百科全書 ( ニッポニカ ) より
–
▲▲ 再掲終わり ▲▲
◆ 以下、 ” Conclusive ” より再掲。
大雑把に、印欧語族の英語とドイツ語を 「 兄弟 」 に例えると、
孤立言語で身元不明の日本語は、さながら 「 宇宙人 」。
–
「 兄弟 」と「 宇宙人 」を単純比較できるか
異質すぎるわ
–
Disparity between English and Japanese
–
印欧語族同士は 「 りんご – みかん 」 、
日英間は 「 りんご – くるま 」 みたいな差。
この雲壌の相違が、 英語習得の難易度の隔たり。
◆ 以下、 ” To the extent possible ” より再掲。
耳で聞くだけの
「 発音 」修行は、
もとより無謀
–
口から排便するようなもの。
× お口で うんこ
たぶん 無理です。
◆ 再び、 ” integrity ” より再掲。
–
–
■ うえ っ ( 1音節 )
■ おえ っ ( 1音節 )
■ げ~ っ ( 1音節 )
–
–
1 音節 = 1 シラブル
英 語 「 息の音 」
日本語 「 声の音 」
日英の音は、 舌・唇・歯・呼吸間の相互作用が
まったく違います
–
( 中略 )
–
◆ 日本語を話す場合、 舌・唇・歯・呼吸の相互作用は小さく、
顎も大きく動かない。
–
日本語母語話者が、 英語を習い覚えるために、 大切な行為は、
英語話者の口周りを
–
しげしげと注意深く観察する
–
対面なら、 非礼がないよう、
さりげなく、 ちらりちらり、 そっと、 うかがう。
–
対面でなければ、
画面越しに 口元を食い入るように じろじろ見つめ、
学び取る。
なによりも、
自分の口を動かす
–
その場で無理なら、 後で思い出しつつ真似する。
–
唾液飛ばして舌を動かし、 幼児みたいに声を出して、
きゃっきゃっと真似っこ。
–
★ 語学の基本は「 真似 」 ★
––
ことさら、
–
ベロを注視
–
動きを観察
–
–
( 中略 )
日本語を話す者から見れば、 みじんも想像しかねる激動の場が展開されている。
失礼ながら、 うちのワンコの舌に負けず劣らず、 生き生き躍動していて感動よ。
–
日本人の皆様、 これぞ英語学習の醍醐味ですぞ !!
–
–
平板で均一なリズムの日本語が母語の私たちの口周りは、 こんな風に動かない。
普段は 舌運び を意識しないからこそ、 物珍しい眺めでびっくりするはず。
–
( 中略 )
耳をそばだてると同時に、 舌の出し入れ
に集中することが学習を促進させる。
聞き取れなくても、
口唇とベロに注目しよう。
–
ひたすら見ているだけでも、
日本語とは別次元の言葉であることが体感できる。
▲▲ 再掲終わり ▲▲
お勧めしたい YouTuber は、 ” No need ” で事細かに記した。
語り口の特徴は、 句動詞( phrasal verb )の多用で、 ネイティブが
しきりに口にする割に、 学習者には馴染みのないフレーズが目立つ。
–
中級学習者なら既習の基本単語中心で、 難しい単語が出ない点も推し。–
ゴムのように伸縮自在の口唇から放たれる、 抑揚満載の口調がたまらん。
とりわけ、 有声子音の ” b ” と ” m ” で始まる単語を発音する口元。
–
破裂音 plosive /b/
鼻音 nasal /m/
–
両唇を勢いよく口中に巻き込み、 直後にぷっと一息で突き出す。
これほど分かりやすい動きを示す英語話者を私は見たことない。
口唇と舌の激しい動作にしびれ、 毎度うっとり見とれてしまう。
じろじろ見つめ、 オウム返しを繰り返し、 「 単語帳 」 を日々作成中。
相性のよさそうな発信者や番組を見つけて、
がっつり食らいついてやれ。
ご自分のお口
–
を 動かしましょう
–
ひと言に要約すると、 日本語と英語は、 語学的に
「 相性悪すぎ 」
「 相性悪すぎ 」 なので、 猛烈に頭を使う。
「 自分には英語は無理 」 と長年信じ込んでいたのに、
めげずに学習を続けた結果、
少しずつ聞き取れたり、 読めたり、 話せるようになってくると、
この世を見る目が変わる
最初の50年間は、 どうやっても聞き取れなかったのに …
今までずっとできなかったことが、 できるようになる驚き。
これはうれしい。
なんだか、 毎日が楽しい。
日本語オンリーの頃には、 夢想だにしなかった視界がぐっと広がる。
知性にあふれた弾みが日常に加わり、 生活の不調を遠ざけてくれる。
英語話者の仲間入りに心が躍り、
不平不満にかまう隙が消える。
苦手で 「 相性悪すぎ 」 ゆえに、 分かってくる成長の喜びは、
非日常的な大きさに膨れ上がり、 並外れたインパクトを伴う。
◆ 再び、 ” Conclusive ” より再掲。
できるようになっていくうれしさは、半端ではない。
あたかも、大好きなペットと話せるようになる喜び。
ペットと違って、 英語の使い手は 15億人 もいる。
英語母語話者( 英語ネイティブ )は、 世界の全人口の 約 5%。
つまり、 世界の 95% の人にとって、 英語は母語ではない。
15億人の英語力は様々であることを体感できれば、 気が楽になる。
国内に友達はできなくても、 外国在住の同好の士にめぐり会えたりする。
相手の方が、 ブロークン だったりする。
ブロークン 同士でも、 心は共鳴し、 共通する話題で豊かに盛り上がる。
いつも見慣れている光景に、 新鮮な変化が訪れる。
心地が上向き、心身の調子が向上する感触の楽しさ。
経験すれば分かる。
▲▲ 再掲終わり ▲▲
–
★ なんといっても、 一部の
–
言語能力のピークは
「 70歳代 」
にやってくる
高齢に至っても、 そうそう諦めなくて 大丈夫
–
人間の能力のうち、 最も長持ちする筆頭格が、 言語能力 だから。
‐
80歳代は、 ややピークを過ぎたばかり。
–
上述したように、 頭も耳も口も大いに使う。
「 口周りどころか、 音声器官の動きが違うと言っても過言ではない 」
「 声帯・喉頭・咽頭・鼻腔・肺・気管・顎・口蓋も、 もれなく関与 」
–
ご自身の頭脳と身体の 「 新しい使い方 」 を獲得するチャンス。–
「 新しい自分 」 に思いがけず出会えた熟年、 無上の愉快を味わう。
「 英語は無理 」 でなかったことを、 晩年に悟る。
–
◆ 以下、 「 自分の世界 」 が広がる英語 より再掲。
–
少し勇気を出して踏み出せば、 自宅に居ながらにして
たった独りで 異次元の世界にすっと触れ合える。
–
そんな時代が とっくに 到来している。
( 中略 )
語学は < 老化防止 >< 認知症予防 > に効果ありと検証済み。
これを実証する有力な学術論文( 英文 )は次の通り。–
2010年発表。
要旨は、
「 バイリンガルはアルツハイマー病を発症しにくい 」
–
–
Craik & Freedman (2010).
Delaying the onset of Alzheimer disease
Bilingualism as a form of cognitive reserve.
Neurology. 2010 Nov 9; 75(19): 1726-1729.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3033609/
–
【PDF】
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3033609/pdf/8193.pdf
※ PDF 全4頁、 855KB
◆ 加えて、 人間の能力のうち、 語彙力のピークは遅め。
書き言葉、 話し言葉とも、 60歳代から70歳代まで伸び続ける
との学説が提示されている。
–
–
–
[O]ur vocabulary skills, written and verbal,
require many more years before they
peak in our 60s and 70s.
–
2015年3月23日付
–【 当該記事が根拠とする学術論文 】
Hartshorne, J. K., & Germine, L. T. (2015).
When Does Cognitive Functioning Peak?
The Asynchronous Rise and Fall of Different
Cognitive Abilities Across the Life Span.
Psychological science, 26(4), 433–443.・ https://doi.org/10.1177/0956797614567339
・ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25770099/
–
とすれば、 一生涯を傾けても、 あまりある知的努力に他ならない。
長生きする意義と張り合いを、
「 頭の体操 」
「 舌の運動 」
「 発声練習 」
「 ボケ防止 」
–
▲▲ 再掲終わり ▲▲
このくらい気軽に構える方が、 無理なく続いたりする。–
インターネット時代、
低コストの学習手段は無限に入手可能。
飽きる暇なく、 一生取り組めるのが英語。
日本人全般にとって、 これほど頭を使う趣味は、
ちょっと見当たらない。
「 3時のおやつ 」 みたいに、
学習習慣を 挟み込んでいくとよい。
–
言語習得の決め手は、持続性。
–
ほんと厄介だけれども、
晩成型の上達が期待できる。
公開日:
最終更新日:2023/02/02